下部尿路が閉塞している患者[下部尿路の閉塞を増悪させるおそれがある。]
本剤に対して過敏症の既往歴のある患者
下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解
気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫、急性気管支炎
下記疾患に伴う尿失禁
腹圧性尿失禁
気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫、急性気管支炎
通常、成人には1回クレンブテロール塩酸塩として20μgを1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。
頓用として、通常、成人には1回クレンブテロール塩酸塩として20μgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
5歳以上の小児には、1回クレンブテロール塩酸塩として0.3μg/kgを1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。
頓用として、5歳以上の小児には通常、1回クレンブテロール塩酸塩として0.3μg/kgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤の頓用を反復しなければならない場合には、早急に医師の指示を受けさせること。
腹圧性尿失禁
通常、成人には1回クレンブテロール塩酸塩として20μgを1日2回、朝及び夕に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、60μg/日を上限とする。
気管支喘息治療における長期管理の基本は、吸入ステロイド剤等の抗炎症剤の使用であり、吸入ステロイド剤等により症状の改善が得られない場合、あるいは患者の重症度から吸入ステロイド剤等との併用による治療が適切と判断された場合にのみ、本剤と吸入ステロイド剤等を併用して使用すること。
本剤は吸入ステロイド剤等の抗炎症剤の代替薬ではないため、患者が本剤の使用により症状改善を感じた場合であっても、医師の指示なく吸入ステロイド剤等を減量又は中止し、本剤を単独で用いることのないよう、患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。
気管支喘息治療の長期管理において、本剤の投与期間中に発現する急性の発作に対しては、短時間作動型吸入β
2刺激薬等の他の適切な薬剤を使用するよう患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。
また、その薬剤の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を受けるよう患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えると共に、そのような状態がみられた場合には、生命を脅かす可能性があるので、吸入ステロイド剤等の増量等の抗炎症療法の強化を行うこと。
用法・用量通り正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。なお、小児に投与する場合には、使用法を正しく指導し、経過の観察を十分に行うこと。
過度に使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないように注意すること。
本剤の頓用を反復しなければならない場合には、早急に医師の指示を受けるよう指導すること。
本剤は、腹圧性以外の原因による尿失禁には使用しないこと。
甲状腺機能亢進症の患者[症状が増悪するおそれがある。]
高血圧症の患者[血圧が上昇することがある。]
心疾患のある患者[動悸、不整脈等があらわれることがある。]
糖尿病の患者[症状が増悪するおそれがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
抗コリン作用、カルシウム拮抗作用を有する排尿障害治療薬との併用は使用経験が少ない。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
カテコールアミン製剤アドレナリンイソプロテレノール等 | 不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 | カテコールアミン製剤の併用によりアドレナリン作動性神経刺激の増大が起こる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
キサンチン誘導体テオフィリンアミノフィリン水和物ジプロフィリン等ステロイド剤ベタメタゾンプレドニゾロンヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム等利尿剤フロセミド等 | 血清カリウム値が低下し、低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 | キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激による血清カリウム値の低下を増強することが考えられる。ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下を増強することが考えられる。 |
効能・効果が気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫、急性気管支炎の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解では、スピロペント錠承認時、効能・効果追加承認時、スピロペント顆粒承認時及び使用成績調査における安全性評価対象13,517例中499例(3.7%)に624件の副作用が認められた。主な症状は振戦270件(2.0%)、動悸158件(1.2%)等であり、副作用とされた臨床検査値の変動は、AST(GOT)上昇3件(0.02%)、ALT(GPT)上昇3件(0.02%)等であった。(再審査終了時)
効能・効果が腹圧性尿失禁では、スピロペント錠承認時、スピロペント顆粒承認時及び使用成績調査における安全性評価対象2,674例中265例(9.9%)に352件の副作用が認められた。主な症状は振戦96件(3.6%)、腹痛24件(0.9%)等であり、副作用とされた臨床検査値の変動は血圧上昇6件(0.2%)、AST(GOT)上昇3件(0.1%)等であった。(再審査終了時)
(外国症例)
外国において、β
2-刺激剤により
重篤な血清カリウム値の低下が報告されている。また、β
2-刺激剤による血清カリウム値の低下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤、及び利尿剤の併用により増強することがあるので、
重症喘息患者では特に注意すること。さらに、低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。このような場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。
5%以上 | 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | |
過敏症 注) | 発疹 | そう痒 | |
精神神経系 | 振戦 | 筋痙直、頭痛 | 四肢しびれ感、興奮、不眠、めまい、眠気 |
循環器 | 動悸 | 頻脈、不整脈、血圧上昇 | |
消化器 | 嘔気 | 食欲不振、腹痛、下痢、便秘、口渇、胸やけ | |
肝臓 | AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇 | ||
泌尿器 | 排尿障害 | ||
その他 | 全身倦怠感、浮腫、ほてり |
注)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
スピロペント錠10μg 12.3円/錠
スピロペント顆粒0.002%
m3.comにご登録済の方
薬剤名検索
薬剤情報提供:一般財団法人日本医薬情報センター 剤形写真提供:株式会社薬事日報社
・薬剤情報・剤形写真は月一回更新しておりますが、ご覧いただいた時点で最新情報ではない可能性がございます。 最新情報は、各製薬会社のWebサイトなどでご確認ください。
・投稿内容の中に適応外、承認用法・用量外の記載等が含まれる場合がありますが、エムスリー、製薬会社が推奨するものではありません。