2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 重度の肝機能障害のある患者[レンボレキサントの血漿中濃度を上昇させるおそれがある。][9.3.1、16.6.2参照]
不眠症
通常、成人にはレンボレキサントとして1日1回5mgを就寝直前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととする。
8.1 本剤の影響が服用の翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
8.2 症状が改善した場合は、本剤の投与継続の要否について検討し、本剤を漫然と投与しないよう注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 ナルコレプシー又はカタプレキシーのある患者
症状を悪化させるおそれがある。
9.1.2 脳に器質的障害のある患者
作用が強くあらわれるおそれがある。
9.1.3 中等度及び重度の呼吸機能障害を有する患者(閉塞性睡眠時無呼吸および慢性閉塞性肺疾患患者を除く)
これらの患者に対する使用経験がなく、安全性は確立していない。[17.1.2参照]
9.1.4 中等度及び重度の閉塞性睡眠時無呼吸および慢性閉塞性肺疾患患者
長期投与におけるこれらの患者に対する使用経験がなく、安全性は確立していない。[17.3.1参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害のある患者
レンボレキサントの血漿中濃度を上昇させるおそれがある。[16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者
投与しないこと。レンボレキサントの血漿中濃度を上昇させるおそれがある。[2.2、16.6.2参照]
9.3.2 軽度及び中等度の肝機能障害のある患者
レンボレキサントの血漿中濃度を上昇させるおそれがある。[7.5、16.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。健康成人に10mgを経口投与した時に母乳中へ移行することが認められており、相対的乳児投与量(RID)は2%未満であった。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。高齢者での薬物動態試験において、非高齢者と比較して血漿中濃度が高くなる傾向が認められている。
また、一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い。[16.6.3参照]
13.1 症状
本剤の過量投与に関する情報は少ない。健康成人に本剤75mgまでを投与した海外臨床試験で、用量依存的に傾眠の発現率が増加した。なお、10mgを超えて投与した臨床試験においては、筋緊張低下、光視症、低酸素症、初期不眠症、冷感等が認められた。
13.2 処置
本剤の過量投与に対する特異的解毒剤はない。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
レンボレキサントは主に薬物代謝酵素CYP3Aによって代謝される。[16.4参照]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3Aを阻害する薬剤イトラコナゾールクラリスロマイシンエリスロマイシンフルコナゾールベラパミル等[7.4、16.7.1、16.7.2参照] | 本剤の作用を増強させるおそれがある。 | レンボレキサントの代謝酵素であるCYP3Aを阻害し、レンボレキサントの血漿中濃度を上昇させるおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3Aを誘導する薬剤リファンピシンフェニトイン等[16.7.3参照] | 本剤の作用を減弱させるおそれがある。 | レンボレキサントの代謝酵素であるCYP3Aを誘導し、レンボレキサントの血漿中濃度を低下させるおそれがある。リファンピシンとの併用により、レンボレキサントのCmax及びAUC(0-inf)はそれぞれ92%及び97%減少した。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 中枢神経抑制剤フェノチアジン誘導体バルビツール酸誘導体等 | 中枢神経系に対する抑制作用を増強させるおそれがあるため、慎重に投与すること。 | 本剤及びこれらの薬剤は中枢神経系に対する抑制作用を有するため、相互に作用を増強させるおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アルコール(飲酒)[16.7.5参照] | 精神運動機能の相加的な低下を生じる可能性がある。本剤服用時には、飲酒を避けさせること。 | アルコールとの併用によりレンボレキサントの血漿中濃度が上昇するおそれがある。また、アルコールが中枢神経抑制作用を示すため、本剤との相加作用が考えられる。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 3%以上 | 1〜3%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 神経系障害 | 傾眠(10.7%)、頭痛(4.2%) | 浮動性めまい、睡眠時麻痺 | 注意力障害 | |
| 精神障害 | 異常な夢、悪夢 | 幻覚、錯乱状態 | 睡眠時随伴症 | |
| 循環器 | 動悸 | |||
| 消化器 | 悪心 | 口内乾燥、腹痛 | ||
| 肝臓 | ALT上昇 | |||
| 感覚器 | 回転性めまい、耳鳴 | 眼痛 | ||
| その他 | 倦怠感(3.1%) | 体重増加 | 食欲亢進、多汗症、血中トリグリセリド上昇、異常感、転倒、筋肉痛 |
デエビゴ錠2.5mg 44.9円/錠
デエビゴ錠5mg 71.3円/錠
デエビゴ錠10mg 106.4円/錠
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副作用の頻度
投稿日: 2023/06/01 参考率: 98%(61人/62人)
精神・神経科/60代/処方経験あり