本剤の投与は、適応疾患の治療に精通している医師のもとで行うこと。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の患者に限る)
通常、成人及び12歳以上の小児にはテゼペルマブ(遺伝子組換え)として1回210mgを4週間隔で皮下に注射する。
8.1 本剤の投与開始後に喘息症状がコントロール不良であったり、悪化した場合には、医師の診療を受けるように患者に指導すること。
8.2 本剤投与中の生ワクチンの接種は、安全性が確認されていないので避けること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 長期ステロイド療法を受けている患者
本剤の投与開始後にステロイド薬を急に中止しないこと。ステロイド薬の減量が必要な場合には、医師の管理下で徐々に行うこと。
9.1.2 寄生虫に感染している患者
本剤の投与開始前に寄生虫感染を治療すること。また、患者が本剤投与中に感染し、抗寄生虫薬による治療が無効な場合には、本剤の投与を一時中止すること。本剤は胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)に結合し、TSLP受容体との相互作用を阻害する。TSLPは、一部の寄生虫(蠕虫)感染に対する免疫応答に関与している可能性がある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(カニクイザル)で本剤が胎盤を通過することが示唆されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒトにおける乳汁中への移行は不明であるが、動物実験(カニクイザル)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般的に生理機能が低下している。
14.1 薬剤投与前の注意
14.1.1 投与60分前に冷蔵庫から取り出し、本剤を外箱に入れたままの状態で室温(25℃以下)に戻しておくことが望ましい。
14.1.2 使用前に不溶性異物や変色がないことを目視により確認すること。不溶性異物又は変色が認められる場合は使用しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 皮下注射は上腕部、大腿部又は腹部に行うこと。腹部へ投与する場合は、へそ回りを外して注射すること。また、投与毎に注射部位を変えること。
14.2.2 皮膚が敏感な部位、皮膚に傷、紅斑、硬化がある部位には使用しないこと。
14.2.3 本剤は、1回使用の製剤であり、再使用しないこと。
15.1 臨床使用に基づく情報
重症喘息患者を対象とした第III相国際共同臨床試験(NAVIGATOR試験)において、推奨用法・用量にて本剤を52週間投与された患者の4.9%(26/527例)はいずれかの時点で抗薬物抗体(ADA)陽性を示し、このうち本剤投与後のADA発現は1.9%(10例)であった。ADAの力価は概して低値で、一過性であった。また、0.2%(1例)に中和抗体が認められた
20.1 激しく振とうしないこと。
20.2 凍結を避けること。
20.3 光曝露を避けるため、本剤は外箱に入れて保存すること。
20.4 本剤を冷蔵庫から取り出した後は25℃以下で保存し、30日以内に使用すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 重篤な過敏症(頻度不明)
本剤の投与開始数時間以内又は遅発性(数日後)にアナフィラキシーや発疹等の重篤な過敏症があらわれることがある。
11.1.2 心臓障害(頻度不明)
長期の海外臨床試験において、プラセボ群と比較して本剤群で、冠動脈障害、不整脈、心不全の発現頻度が高かったとの報告がある。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 1%以上 | 1%未満 | |
| 皮膚 | 発疹 | |
| 注射部位 | 注射部位反応(紅斑、腫脹、疼痛等) | |
| 筋骨格系 | 関節痛 | |
| 感染症 | 咽頭炎 |
テゼスパイア皮下注210mgシリンジ 176253円/筒
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