デキサメタゾン含有喘息吸入治療剤
| 一般名 |
デキサメタゾン 臭化メチルアトロピン 硫酸イソプロテレノール
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|---|---|
| 製造/販売 | アステラス製薬 |
| 剤形/規格 |
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カテコールアミン製剤(アドレナリン等)、エフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
頻脈性不整脈のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
本剤に対して過敏症の既往歴のある患者
下記疾患に基づく気管支痙攣の緩解
気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫
上記疾患の治療に使用される副腎皮質ホルモンの減量及び離脱
通常1回1吸入(硫酸イソプロテレノールとして0.1mg)する。2〜5分間たって効果が不十分な場合でも、2吸入を限度とする。続けて用いる必要がある場合でも、少なくとも4〜6時間の間隔をおくこと。
副腎皮質ホルモンの減量及び離脱にあたっては次のように用いる。
副腎皮質ホルモンの経口投与を漸減すると同時に、併行して症状の緩解を維持しうるよう症状に応じて1日数回、1回1〜2吸入する。副腎皮質ホルモンの経口投与中止後は本剤の吸入回数を慎重に漸減する。
本剤の投与によって副腎皮質ホルモンの経口投与の中止が可能と考えられる場合には、副腎皮質ホルモンの経口投与を中止し、本剤に切り換え1日数回、1回1〜2吸入する。ついで症状の緩解を維持しつつ1回1〜2吸入し、その後吸入回数を漸減する。
気管支痙攣の緩解の場合
本剤の使用は、患者又は保護者が適正な使用方法について十分に理解しており、過量投与になるおそれのないことが確認されている場合に限ること。
本剤は小児に投与しないことが望ましいが、やむを得ず使用する場合は、他のβ2刺激薬吸入剤が無効な場合に限ること。
過度に使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあり、特に発作発現時の吸入投与の場合には使用が過度になりやすいので十分に注意すること。
投与にあたっては、過度の使用を防止するために、用法・用量を正しく指導し、経過観察を十分に行うこと。用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、気道炎症の増悪が疑われ、本剤の効果が認められないままに過度の使用になる可能性があるので、本剤の投与を中止し、他の適切な治療法に切り替えること。
発作が重篤で吸入投与の効果が不十分な場合には、可及的速やかに医療機関を受診し治療を受けるよう注意を与えること。
副腎皮質ホルモンの減量及び離脱の場合
過度に使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあり、特に発作発現時の吸入投与の場合には使用が過度になりやすいので十分に注意すること。
用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。
また、使用法を正しく指導し、経過の観察を十分に行うこと。
発作が重篤で吸入投与の効果が不十分な場合には、可及的速やかに医療機関を受診し治療を受けるよう注意を与えること。
副腎皮質ホルモンの減量並びに離脱にあたっては、副腎皮質機能検査を実施しつつ徐々に減量するなど慎重に行うこと。なお、離脱症状があらわれた場合には、直ちに再投与又は増量するなど適切な処置を行うこと。
甲状腺機能亢進症の患者[動悸、頻脈を助長させるおそれがある。]
高血圧のある患者[血圧を上昇させるおそれがある。]
心疾患のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
糖尿病の患者[血糖値を上昇させるおそれがある。]
呼吸器以外の感染症を有する患者[症状を悪化させるおそれがあるので抗生物質を投与するなど適切な処置を行うこと。]
硫酸イソプロテレノールによる症状
症状
副作用症状(頻脈、心悸亢進、神経過敏、悪心等の交感神経過剰興奮症状)が強くあらわれる。また、過度の使用により、心停止、気管支拡張作用の消失あるいは重篤な気道抵抗の上昇を起こすことがある。
処置
直ちに本剤の投与を中止し、症状に応じて救急処置や一般的維持療法を行うこと。
デキサメタゾンによる症状
症状
過量かつ長期にわたる投与により、下垂体・副腎皮質系機能の抑制、クッシング様症状がみられることがある。
処置
患者の症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。
投与法
新しいボンベは初回使用時から一定の薬物噴霧量を得ることは難しいので、最初の2噴霧分は吸入せず空気中に試し噴霧しておくよう指導すること。
充分な効果を得るため、次の使用法を守らせること。
アダプターの吸入口についているキャップをはずし、2〜3回よく振る。
息をはきだした後、図のように吸入口を口にくわえ、ついで口から深く息を吸いこむと同時に図の矢印の方向に押す。
そのまましばらく息をとめて、その後ゆっくりと息をはきだす。
口腔カンジダ症を防ぐため、本剤吸入後にうがいをするよう指示すること。
注意
火の中に入れないこと。
ガスを出し切った状態で捨てること。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カテコールアミン製剤アドレナリン(ボスミン)等エフェドリン塩酸塩メチルエフェドリン塩酸塩(メチエフ) | 不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。 | アドレナリン作動性神経刺激の著しい増大が起きる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| β2刺激薬プロカテロール塩酸塩水和物サルブタモール硫酸塩クレンブテロール塩酸塩等 | 不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。 | アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 強心配糖体ジゴキシンジギトキシン等 | 不整脈を起こすおそれがある。 | 刺激伝導系に対する作用が増強するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| キサンチン誘導体テオフィリンアミノフィリンジプロフィリン等ステロイド剤ベタメタゾンプレドニゾロンヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム等カリウム排泄型利尿剤フロセミドトリクロルメチアジドヒドロクロロチアジド等 | 低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行う。 | キサンチン誘導体との併用によりcAMP量が増加し、血清カリウム値の低下を増強することがある。ステロイド剤及びカリウム排泄型利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。 |
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
血清カリウム値の低下
β2刺激薬による重篤な血清カリウム値の低下が報告されている。また、この作用はキサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。さらに、低酸素血症では血清カリウム値の低下により心リズムに及ぼす作用が増強されることがある。このような場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。
| 頻度不明 | |
| 過敏症 注) | 発疹 |
| 循環器 | 心悸亢進、血圧変動、頻脈、顔面紅潮・蒼白 |
| 精神神経系 | 頭痛、振戦、めまい、神経過敏 |
| 消化器 | 悪心 |
| その他 | 気道刺激症状、発汗 |
注)発現した場合には投与を中止すること。
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