アレセンサ

抗悪性腫瘍剤

3.66667(1件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 アレクチニブ塩酸塩
製造/販売 中外製薬
剤形/規格
  • アレセンサカプセル...
  • アレセンサカプセル...

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警告

  • 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

  • 本剤の投与により間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部CT検査等の実施など、観察を十分に行うこと。異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、治療初期は入院又はそれに準ずる管理の下で、間質性肺疾患等の重篤な副作用発現に関する観察を十分に行うこと(「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。

禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

効能・効果

  • ALK

    融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

用法・容量

  • 通常、成人にはアレクチニブとして1回300mgを1日2回経口投与する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 間質性肺疾患があらわれることがあるので、息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等の初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。また、胸部CT検査等の実施など、患者の状態を十分観察すること。必要に応じて動脈血酸素分圧(PaO

    2

    )、動脈血酸素飽和度(SpO

    2

    )、肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDO

    2

    )、肺拡散能力(DLco)等の検査を行うこと(「重大な副作用」の項参照)。

  • AST(GOT)、ALT(GPT)、ビリルビン等の増加を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること(「重大な副作用」の項参照)。

  • 好中球減少、白血球減少等があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行い、患者の状態を十分に観察すること(「重大な副作用」の項参照)。

慎重投与

  • 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者[間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。]

  • 肝機能障害のある患者[安全性は確立していない。肝機能障害が増悪するおそれがある(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。]

その他の注意

  • 遺伝毒性試験において、異数性誘発作用が認められたが、遺伝子突然変異誘発性又は染色体構造異常誘発性は認められなかった。

相互作用

相互作用序文

  • 本剤は、チトクロームP450(主にCYP3A4)によって代謝される。また、

    in vitro

    試験においてP-糖蛋白及び乳癌耐性蛋白(BCRP)の阻害が認められた。

薬物代謝酵素用語

CYP

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

薬物代謝酵素用語

P-糖蛋白

薬物代謝酵素用語

乳癌耐性蛋白(BCRP)

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP3A阻害剤イトラコナゾール 等 本剤の血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が高まるおそれがあることから、CYP3A阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず併用する際には、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること(【薬物動態】の項参照)。 本剤の代謝には主にCYP3A4が関与しているため、CYP3A阻害剤との併用により、本剤の代謝が阻害され血漿中濃度が増加する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP3A誘導剤リファンピシン 等 本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の有効性が減弱するおそれがあることから、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること(【薬物動態】の項参照)。 本剤の代謝には主にCYP3A4が関与しているため、CYP3A誘導剤との併用により、本剤の代謝が亢進し血漿中濃度が低下する可能性がある。

副作用

副作用発現状況の概要

  • 国内第I/II相臨床試験

    及び国内第III相臨床試験

    の1回300mg1日2回投与例における安全性評価対象例

    161

    例中

    147

    例(

    91.3

    %)に副作用が認められた。主な副作用は、

    便秘49例(30.4%)

    、味覚異常

    39

    例(

    24.2

    %)、発疹

    37

    例(

    23.0

    %)、血中ビリルビン増加

    32

    例(

    19.9

    %)、AST(GOT)増加、

    血中CK(CPK)増加各29

    例(

    18.0

    %)、血中クレアチニン増加

    27

    例(

    16.8

    %)等であった。(

    国内第I/II相臨床試験:

    承認時

    、国内第III相臨床試験:2015年12月までの集計

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 間質性肺疾患5.6%)

    間質性肺疾患があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 肝機能障害(頻度不明注3)

    AST(GOT)、ALT(GPT)の増加を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬又は投与中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 好中球減少11.2%)、白血球減少8.7%

    好中球数減少、白血球数減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行うこと。

  • 消化管穿孔(頻度不明注3)

    消化管穿孔があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、内視鏡、腹部X線、CT等の必要な検査を行い、本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 血栓塞栓症(頻度不明注3)

    肺塞栓症等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 注3)国内第I/II相臨床試験

    及び国内第III相臨床試験

    以外で報告された副作用については、頻度不明とした。

その他の副作用

  • 次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

    • (頻度不明は※)

15%以上又は頻度不明注3) 5%以上〜15%未満 5%未満
精神神経系 味覚異常(24.2%) 頭痛 末梢性ニューロパチー、不眠症、傾眠
消化器 便秘(30.4%) 口内炎、悪心、下痢 胃腸炎、嘔吐、歯周病、腹痛
循環器 徐脈、心電図T波逆転
呼吸器 上気道感染 咳嗽、肺炎、肺感染、気胸
血液 血小板数減少 貧血 リンパ球数減少
皮膚 発疹(23.0%) 皮膚乾燥、ざ瘡様皮膚炎、爪の障害、爪囲炎、手掌・足底発赤知覚不全症候群、そう痒症、湿疹、光線過敏症
筋骨格系 筋肉痛 関節痛、筋痙縮
肝臓 血中ビリルビン増加、AST(GOT)増加 ALT(GPT)増加、血中Al-P増加 硬化性胆管炎、LDH増加
腎臓 血中クレアチニン増加 腎機能障害
眼乾燥、結膜炎、麦粒腫、黄斑症
その他 血中CK(CPK)増加 倦怠感、浮腫 血中トリグリセリド増加、発熱、疲労、中耳炎、膀胱炎、回転性めまい、高尿酸血症、食欲減退、血中ブドウ糖増加、血中マグネシウム減少、細菌性前立腺炎、腫瘍出血、高リン酸塩血症
  • 注3)国内第I/II相臨床試験

    及び国内第III相臨床試験

    以外で報告された副作用については、頻度不明とした。

薬価

アレセンサカプセル20mg 901.7円/カプセル
アレセンサカプセル40mg 1763.9円/カプセル

評価サマリー

もっとも参考になった評価コメント

効果の強さ

投稿日: 2015/01/20 参考率: 100%(2人/2人)

内科/40代/処方経験あり

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