2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 脳、脊髄に器質的疾患のある患者(化膿性髄膜炎及び脳膿瘍の患者を除く)[中枢神経系症状があらわれることがある。]
2.3 妊娠3ヵ月以内の女性(有益性が危険性を上回ると判断される疾患の場合は除く)[9.5.1、16.3.1参照]
○嫌気性菌感染症
<適応菌種>
本剤に感性のペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、ポルフィロモナス属、フソバクテリウム属、クロストリジウム属、ユーバクテリウム属
<適応症>
・敗血症
・深在性皮膚感染症
・外傷・熱傷及び手術創等の二次感染
・骨髄炎
・肺炎、肺膿瘍、膿胸
・骨盤内炎症性疾患
・腹膜炎、腹腔内膿瘍
・胆嚢炎、肝膿瘍
・化膿性髄膜炎
・脳膿瘍
○感染性腸炎
<適応菌種>
本剤に感性のクロストリジウム・ディフィシル
<適応症>
感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)
○アメーバ赤痢
通常、成人にはメトロニダゾールとして1回500mgを1日3回、20分以上かけて点滴静注する。なお、難治性又は重症感染症には症状に応じて、1回500mgを1日4回投与できる。
8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2 白血球減少、好中球減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施するなど、患者の状態を十分に観察すること。[9.1.1、11.1.6参照]
8.3 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
8.3.1 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
8.3.2 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
8.3.3 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
8.4 肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を実施するなど、患者の状態を十分に観察すること。[9.1.3、11.1.7参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 血液疾患のある患者
白血球減少、好中球減少があらわれることがある。[8.2、11.1.6参照]
9.1.2 化膿性髄膜炎及び脳膿瘍のある患者
中枢神経症状があらわれることがある。[7.1、11.1.1参照]
9.1.3 コケイン症候群の患者
重度の肝毒性又は急性肝不全が発現し死亡に至ることがある。[8.4、11.1.7参照]
9.1.4 心臓、循環器系機能障害のある患者
本剤には、塩化ナトリウムが含まれるため、循環血液量を増やすことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
本剤には、塩化ナトリウムが含まれるため、水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。[16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。[16.6.2参照]
9.5 妊婦
9.5.1 妊娠3ヵ月以内の女性
有益性が危険性を上回ると判断される疾患の場合を除き、投与しないこと。胎盤関門を通過して胎児へ移行することが報告されている。[2.3、16.3.1参照]
9.5.2 妊娠3ヵ月を過ぎた女性
有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[16.3.1参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。母乳中へ移行することが報告されている。[16.3.1参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に、生理機能が低下している。
14.1 薬剤調製時の注意
本剤は調製不要の使い切り製剤であるため、残液は使用しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
配合変化を起こす可能性があるので他の薬剤との混注を避けること。
15.2 非臨床試験に基づく情報
マウスに長期経口投与した場合、肺腫瘍が、またラットでは乳腺腫瘍の発生が報告されているが、ハムスターの生涯投与試験では腫瘍はみられていないとの報告がある
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アルコール | 腹部の疝痛、嘔気、嘔吐、頭痛、潮紅があらわれることがある。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リトナビル含有製剤(内用液) | ジスルフィラム様反応を起こすおそれがある。 | リトナビル含有製剤(内用液)はエタノールを含有するので本剤によりジスルフィラム様反応を起こすおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジスルフィラム | 精神症状(錯乱等)があらわれることがある。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ワルファリン | ワルファリンの抗凝血作用を増強し、出血等があらわれることがある。 | 本剤はワルファリンの代謝を阻害し、その血中濃度を上昇させる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ブスルファン | ブスルファンの作用が増強されることがある。 | 本剤はブスルファンの血中濃度を上昇させることがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リチウム | リチウムの血中濃度が上昇し、リチウム中毒があらわれることがある。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 5-フルオロウラシル | 5-フルオロウラシルの作用が増強される可能性がある。 | 本剤は5-フルオロウラシルの血中濃度を上昇させることがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| シクロスポリン | シクロスポリンの作用が増強される可能性がある。 | 本剤はシクロスポリンの血中濃度を上昇させることがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| フェノバルビタール | 本剤の作用が減弱する可能性がある。 | フェノバルビタールは本剤の代謝酵素を誘導し、その血中濃度を低下させることがある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 中枢神経障害(頻度不明)
脳症、痙攣、錯乱、幻覚、小脳失調等があらわれることがある。ふらつき、歩行障害、意識障害、構語障害、四肢のしびれ等の初期症状があらわれ、本剤による脳症が疑われた場合には、本剤の投与を中止すること。[7.1、9.1.2参照]
11.1.2 末梢神経障害(頻度不明)
四肢のしびれ、異常感等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[7.1参照]
11.1.3 無菌性髄膜炎(頻度不明)
頸部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎があらわれることがある。
11.1.4 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
11.1.5 急性膵炎(頻度不明)
腹痛、背部痛、悪心・嘔吐、血清アミラーゼ値の上昇等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.6 白血球減少(頻度不明)、好中球減少(頻度不明)[8.2、9.1.1参照]
11.1.7 肝機能障害(頻度不明)[8.4、9.1.3参照]
11.1.8 QT延長(頻度不明)、心室頻拍(Torsade de pointes を含む)(頻度不明)
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 10%未満 | 頻度不明 | |
| 胃腸障害 | 下痢 | 悪心、腹痛、嘔吐 | 舌苔、胃不快感、口内炎、舌炎、口内乾燥、胃腸の炎症 |
| 一般・全身障害及び投与部位の状態 | 無力症、発熱 | ||
| 感染症及び寄生虫症 | カンジダ属の出現、膿疱 | ||
| 肝胆道系障害 | AST増加、ALT増加、γ-GTP増加 | 総ビリルビン上昇、Al-P上昇、LDH上昇、黄疸 | |
| 眼障害 | 複視、近視 | ||
| 筋骨格系及び結合組織障害 | 筋肉痛 | ||
| 血液及びリンパ系障害 | 血小板減少症、血液障害 | ||
| 呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | 咳嗽 | ||
| 心臓障害 | 心房細動、洞性頻脈 | ||
| 神経系障害 | 味覚異常 | 頭痛、傾眠、浮動性めまい、運動失調、痙攣 |
|
| 腎及び尿路障害 | 着色尿 | ||
| 精神障害 | 幻覚 | ||
| 代謝及び栄養障害 | 食欲減退 | ||
| 皮膚及び皮下組織障害 | 湿疹、皮膚乾燥 | 発疹、蕁麻疹、血管浮腫、水疱性皮膚炎、固定薬疹 | |
| 免疫系障害 | ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応 |
アネメトロ点滴静注液500mg 1131円/瓶
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効果の強さ
投稿日: 2015/01/16 参考率: 100%(1人/1人)
内科/40代/処方経験あり