アステミゾールを投与中の患者〔「2.相互作用」の項参照〕
妊婦または妊娠している可能性のある婦人〔「5.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
キニーネに対し過敏症の既往歴のある患者
マラリア
キニーネ塩酸塩水和物として、通常、成人1回0.5gを1日3回経口投与する。
肝機能障害のある患者〔肝機能をさらに悪化させるおそれがある。〕
徴候、症状
成人で2〜8gの投与による死亡例が知られている。中毒症状として副作用が用量依存的に生じる。他に昏睡、痙れん、房室伝導障害、不整脈、呼吸抑制があらわれることがある。
処置
催吐または胃洗浄を行い、症状に応じて適切な処置を行うこと。本剤は透析ではほとんど除去されず、強制利尿、尿の酸性化もほとんど効果はみられない。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アステミゾール(ヒスマナール) | QT延長、心室性不整脈(torsades de pointesを含む)等の重篤な心血管系の副作用があらわれることがある。 | 本剤がアステミゾールの肝臓における代謝を阻害することにより、アステミゾールおよびその代謝物の血中濃度が上昇する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ワルファリン | ワルファリンの抗凝血作用を増強させることがあるので、併用する場合には、ワルファリンの投与量を減量すること。 | 本剤の肝臓での凝固因子合成抑制作用の減少のために、低プロトロンビン血症をおこすことにより、抗凝血作用を増強する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リトナビル | 本剤のAUCが上昇することが予測されるので、本剤の投与量を減量するとともに、血中モニターや診察の回数を増やすなど慎重に投与すること。 | P450に対する競合的阻害作用による。 |
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
(頻度不明)
黒水熱
黒水熱(発熱、血尿、黄疸、急性腎不全等を伴う血管内溶血)があらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
黒内障
視神経障害による視力低下・羞明・中心暗点・視野狭窄等をともなう黒内障があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
血小板減少性紫斑病
紫斑、出血傾向をともなう血小板減少症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
無顆粒球症
無顆粒球症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
溶血性尿毒症症候群
血小板減少、溶血性貧血、腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血小板、赤血球等)および腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 | |
| 過敏症 注1) | 過敏症状(顔面潮紅、発疹、浮腫等) |
| 精神神経系 | 頭痛、眩暈 |
| 神経系 注2) | 聴覚障害(耳鳴・難聴等) |
| 消化器 | 食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、腹痛等 |
| 肝臓 注3) | 肝障害 |
| 大量投与 注1) | 精神症状(不安、興奮、錯乱、せん妄等) |
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2)このような症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
注3)定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
塩酸キニーネ「ホエイ」 131.6円/g
m3.comにご登録済の方
薬剤名検索
薬剤情報提供:一般財団法人日本医薬情報センター 剤形写真提供:株式会社薬事日報社
・薬剤情報・剤形写真は月一回更新しておりますが、ご覧いただいた時点で最新情報ではない可能性がございます。 最新情報は、各製薬会社のWebサイトなどでご確認ください。
・投稿内容の中に適応外、承認用法・用量外の記載等が含まれる場合がありますが、エムスリー、製薬会社が推奨するものではありません。