本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解
気管支喘息、小児喘息、肺気腫、急・慢性気管支炎、肺結核
サルブタモールとして、通常成人1回200μg(2吸入)、小児1回100μg(1吸入)を吸入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤の使用は、患者又は保護者が適正な使用方法について十分に理解しており、過量投与になるおそれのないことが確認されている場合に限ること。
過度に使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあり、特に発作発現時の吸入投与の場合には、使用が過度になりやすいので、十分に注意すること。
投与にあたっては、過度の使用を防止するために、用法・用量を正しく指導し、経過観察を十分に行うこと。用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、気道炎症の増悪が疑われ、本剤の効果が認められないままに過度の使用になる可能性があるので、本剤の投与を中止し、他の適切な治療法に切り替えること。
発作が重篤で吸入投与の効果が不十分な場合には、可及的速やかに医療機関を受診し、治療を受けるよう注意を与えること。
甲状腺機能亢進症の患者〔甲状腺ホルモンの分泌促進により症状を悪化させるおそれがある。〕
高血圧の患者〔α及びβ1-作用により血圧を上昇させるおそれがある。〕
心疾患のある患者〔β1-作用により症状を悪化させるおそれがある。〕
糖尿病の患者〔グリコーゲン分解作用により症状を悪化させるおそれがある。〕
徴候・症状
過量投与時にみられる最も一般的な症状は、一過性のβ-作用を介する症状である〔「重要な基本的注意」及び「副作用」の項参照〕。低カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値をモニターすること。また、海外で本剤の高用量投与により、乳酸アシドーシスを含む代謝性アシドーシスが報告されているので、呼吸状態等、患者の状態を十分に観察すること。
処置
本剤の投与の中止を考慮し、心血管系症状(脈拍増加、心悸亢進等)がみられる患者では心臓選択性β-遮断剤の投与等の適切な処置を検討すること。ただし、β-遮断剤の使用にあたっては、気管支攣縮の既往のある患者では十分に注意すること。
外国において、ネブライザーによるサルブタモール硫酸塩とイプラトロピウム臭化物水和物の併用を行った患者で、吸入液が眼に入った場合に急性閉塞隅角緑内障があらわれたとの報告がある。
患者には添付の携帯袋(患者用使用説明書)を渡し、使用方法を指導すること。
よく振ってから使用すること。
専用のアダプターを使用すること。
初回使用時のみ4回予備噴霧を行うこと。なお、予備噴霧は顔に向けて行わないこと。
アダプターは、少なくとも週1回流水か温湯で十分に洗浄し、乾燥させた後、清潔に保管すること(洗浄・乾燥が不十分だと噴霧不良の原因となる)。
アルミ容器は濡らさないこと(噴射口がつまる原因となる)。
アルミ容器は火中に投じないこと。
地方自治体により定められたアルミ容器の廃棄処理法に従うこと。
アルミ容器に穴を開けるときは空にしてから開けること。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カテコールアミンアドレナリンイソプレナリン等 | 不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。 | 併用により交感神経刺激作用が増強される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| キサンチン誘導体テオフィリンジプロフィリン等ステロイド剤プレドニゾロンベタメタゾン等利尿剤フロセミドヒドロクロロチアジド等 | 血清カリウム値が低下するおそれがあるので、血清カリウム値をモニターするとともに、減量するなど注意すること。〔「副作用」(1)の項参照〕 | 併用により血清カリウム低下作用が増強される。 |
本剤は副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重篤な血清カリウム値の低下
β2-刺激剤により重篤な血清カリウム値の低下が報告されている。また、β2-刺激剤による血清カリウム値の低下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。さらに、低酸素血症は、血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。このような場合には、血清カリウム値をモニターすることが望ましい。
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 | |
| 過敏症(注1) | 発疹 |
| 循環器 | 心悸亢進、脈拍増加、血圧変動、不整脈 |
| 精神神経系 | 頭痛、振戦、落ち着きのなさ |
| 消化器 | 悪心 |
| 呼吸器 | 気道刺激症状、気管支痙攣 |
| その他 | 潮紅、浮腫、筋痙攣 |
注1:このような場合には投与を中止すること。
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