下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解
気管支喘息
吸入器を用い、通常1回0.25〜0.5mLを深呼吸しながら吸入させる。症状に応じて適宜吸入させる。
用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。
過度に使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあり、特に発作発現時の吸入投与の場合には使用が過度になりやすいので注意すること。また、患者に対し、本剤の過度の使用による危険性があることを理解させ、次の事項及びその他必要と考えられる注意を与えること。
・用法・用量を守ること。
・発作が重篤で吸入液の効果が不十分な場合には、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 甲状腺機能亢進症の患者
交感神経刺激作用により甲状腺機能亢進症を悪化させるおそれがある。
9.1.2 高血圧症の患者
交感神経刺激作用により高血圧症状を悪化させるおそれがある。
9.1.3 心疾患のある患者
交感神経刺激作用により心拍数が増加し、心臓に過負荷をかけることがあるため、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.4 糖尿病の患者
交感神経刺激作用により糖代謝を促進し、血中グルコースを増加させるおそれがある。
9.1.5 低酸素血症のある患者
定期的に血清カリウム値を観察することが望ましい。低酸素血症においては、血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。[11.1.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤交付時の注意
開栓後は汚染防止のため、清潔に取扱うこと。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
カテコールアミン製剤アドレナリン及びイソプレナリン等 | 不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。併用する場合には過度の使用を避け、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた際には減量するなど適切な処置を行うこと。 | 相加的に作用(交感神経刺激作用)を増強させる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
β刺激剤 | 不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。併用する場合には過度の使用を避け、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた際には減量するなど適切な処置を行うこと。 | 相加的に作用(交感神経刺激作用)を増強させる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
キサンチン誘導体テオフィリン[11.1.1参照] | 血清カリウム値が低下するおそれがある。併用する場合には定期的に血清カリウム値を観察し、用量について注意すること。 | 相加的に作用(血清カリウム値の低下作用)を増強する。本剤はcAMPを活性化し、Na-Kポンプを刺激する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ステロイド剤プレドニゾロン[11.1.1参照] | 血清カリウム値が低下するおそれがある。併用する場合には定期的に血清カリウム値を観察し、用量について注意すること。 | 相加的に作用(血清カリウム値の低下作用)を増強する。本剤はcAMPを活性化し、Na-Kポンプを刺激する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
利尿剤アミノフィリン[11.1.1参照] | 血清カリウム値が低下するおそれがある。併用する場合には定期的に血清カリウム値を観察し、用量について注意すること。 | 相加的に作用(血清カリウム値の低下作用)を増強する。本剤はcAMPを活性化し、Na-Kポンプを刺激する。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 重篤な血清カリウム値の低下(頻度不明)
キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。[9.1.5、10.2参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
0.1〜5%未満 | 頻度不明 | |
循環器 | 心悸亢進 | |
精神神経系 | 頭痛、熱感 | |
消化器 | 悪心 | |
過敏症 | 発疹 |
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