本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
次の部位には使用しないこと
尿道、腟内、子宮頸部、直腸及び肛門内[7.、8.5、11.1.2参照]
○尖圭コンジローマ(外性器又は肛門周囲に限る)
○日光角化症(顔面又は禿頭(とくとう)部に限る)
<尖圭コンジローマ(外性器又は肛門周囲に限る)>
疣贅(ゆうぜい)部位に適量を1日1回、週3回、就寝前に塗布する。塗布後はそのままの状態を保ち、起床後に塗布した薬剤を石鹸を用い、水又は温水で洗い流す。
<日光角化症(顔面又は禿頭(とくとう)部に限る)>
治療部位に適量を1日1回、週3回、就寝前に塗布する。塗布後はそのままの状態を保ち、起床後に塗布した薬剤を石鹸を用い、水又は温水で洗い流す。4週間塗布後、4週間休薬し、病変が消失した場合は終了とし、効果不十分の場合はさらに4週間塗布する。
<効能共通>
塗布部位及びその周辺に重度の紅斑、びらん、潰瘍、表皮剥離等があらわれることがあるので、本剤を過量に塗布しないこと。また、塗布部位を絆創膏やテープ等で密封しないこと。[8.4、11.1.1、13.1.1、13.1.2参照]
局所における重度の炎症反応に先行あるいは並行し、悪寒、発熱、筋肉痛等を呈するインフルエンザ様症状があらわれることがある。このようなインフルエンザ様症状があらわれた場合には使用の中止を考慮すること。[8.4参照]
本剤以外の薬剤治療後あるいは外科的治療後等、炎症所見がある際は、完全に回復するまで本剤は使用しないこと。炎症を悪化させるおそれがある。
本剤の使用にあたっては、事前に患者に対して以下の点を指導すること。[8.1、8.2、11.1.1参照]
・塗布部位及びその周辺に重度の紅斑、びらん、潰瘍、表皮剥離等があらわれやすくなるため、定められた「用法及び用量」を守ること。
・治療の過程で塗布部位及びその周辺に紅斑、びらん、表皮剥離及び浮腫等が高頻度にあらわれる。重度の紅斑、びらん、潰瘍、表皮剥離等があらわれた場合には石鹸を用い、水又は温水で洗い流して本剤を除去し、直ちに医師等に相談すること。
・局所における重度の炎症反応に先行あるいは並行し、悪寒、発熱、筋肉痛等を呈するインフルエンザ様症状があらわれることがある。このようなインフルエンザ様症状があらわれた場合には医師等に相談すること。
・塗布部位及びその周辺に色素沈着あるいは色素脱失があらわれることがあり、これらの変化が永続する場合があること。
・本剤塗布(付着)部位が光線に曝露されると光線過敏性反応が生じることがある。本剤の使用後に、手指に残った薬剤又は誤って治療部位以外に付着した薬剤は石鹸を用い、水又は温水で洗い流すこと。
<尖圭コンジローマ>
本剤の使用にあたっては、事前に患者に対して以下の点を指導すること。[2.2、11.1.2参照]
・女性患者において、本剤を腟口及び尿道口付近に塗布した場合、尿道口及びその周辺に疼痛や浮腫を生じ、排尿困難となることがあるため、腟口及び尿道口付近に塗布する際は、疣贅(ゆうぜい)部位にのみ塗布するよう注意すること。
・仮性包茎等の男性患者の包皮内の疣贅(ゆうぜい)を治療する場合、紅斑、びらん、表皮剥離及び浮腫等があらわれやすくなるため、毎日、包皮を反転させた上で包皮内を清潔に保つこと。
・セックスパートナーへの本剤の付着により、皮膚障害等が生じる可能性があるため、本剤を塗布した状態での性行為は避けること。
<日光角化症>
本剤使用中に、塗布前に認められなかった潜在性の日光角化症病変が治療部位で顕在化することがある。
本剤の使用にあたっては、事前に患者に対して以下の点を指導すること。
・本剤による治療期間中は、休薬期間及び経過観察期間を含め、日焼けに対する感受性が増加している可能性があるため、塗布部位の光線への曝露を避けること。
・日焼けした場合には、日焼けに伴う炎症等が消失するまで本剤を使用しないこと。
・日光角化症は再発あるいは真皮内浸潤性の有棘細胞癌へ進展する可能性がある疾患であるため、本剤による治療終了後も、医師の診察を受けること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 慢性移植片対宿主病(慢性GVHD)あるいは自己免疫疾患患者等
症状の悪化が認められた場合には使用の中止を考慮すること。皮膚の炎症を悪化させることがある。
9.1.2 免疫抑制患者
期待する効果が得られないおそれがある。有効性は確立していない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。動物実験(ラット)において20mg/kg/dayの経口投与により、母獣の摂餌量減少及び体重増加抑制による二次的な変化と考えられる胎児体重減少傾向及び骨化遅延が認められている。なお、動物実験(ラット、ウサギ)において催奇形作用は認められていない。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
13.1 症状
尖圭コンジローマ患者に対する海外の臨床試験において、塗布頻度の増加(連日塗布)により塗布部位の皮膚障害、塗布部位反応の頻度及び重症度が高くなり、また、塗布時間の延長(22〜26時間塗布)により皮膚障害の重症度が高くなった。[8.1参照]
手腕(国内未承認)の日光角化症患者に対する海外の臨床試験において、総曝露量の増加(1回2〜6包で週5、週7回塗布)により、塗布部位の皮膚障害の頻度及び重症度が高くなった。[8.1参照]
13.2 処置
海外の経口投与での臨床試験において、イミキモド200mg(本剤16包に相当)投与後に発熱と嘔吐を伴う低血圧が認められたが、静脈輸液による水分補給によって回復した。
14.1 薬剤交付時の注意
誤用(内服等)防止のため、薬剤の保管に十分注意するよう指導すること。特に、小児の手の届かないところに保管させること。
本剤の基剤として使用されている油脂性成分は、コンドーム等の避妊用ラテックスゴム製品の品質を劣化・破損する可能性があるため、これらとの接触を避けるよう指導すること。
14.2 薬剤使用時の注意
使用直前に本剤を開封すること。なお、開封後の残薬は再使用せず廃棄すること。
眼、口唇及び鼻孔には付着させないこと。
創傷面には使用しないこと。
14.3 薬剤使用後の注意
本剤を治療部位に塗布した後、治療部位以外への付着を避けるため、石鹸を用い水又は温水でよく手指を洗うこと。
15.1 臨床使用に基づく情報
海外で実施された幼児及び小児(2〜12歳)の広範囲(体表面積の10%以上)に及ぶ伝染性軟属腫(国内未承認)を対象とした臨床試験において、白血球数減少及び好中球数減少が報告されている。
15.2 非臨床試験に基づく情報
経皮投与によるマウス24ヵ月がん原性試験において、雄マウスに高用量を投与したとき、いずれも自然発生頻度の範囲内ではあったものの、肝細胞腺腫の増加及び肝細胞腺癌の増加傾向が認められた。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 重篤な潰瘍、びらん、紅斑、浮腫、表皮剥離等の皮膚障害(いずれも頻度不明)
塗布部位及びその周辺に重篤な皮膚障害があらわれることがある。[8.1、8.4参照]
11.1.2 排尿困難(頻度不明)
女性において腟口及び尿道口付近に塗布した場合、尿道口及びその周辺の疼痛及び浮腫等により排尿困難となることがある。[2.2、8.5参照]
注)発現頻度は、使用成績調査を含む。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5%以上 | 5%未満 | 頻度不明 | |
過敏症 | 湿疹 | ||
皮膚 | 紅斑、びらん | 表皮剥離、落屑、乾燥、小水疱、亀裂、出血、硬結、丘疹、毛包炎、炎症、浮腫、湿潤、滲出、潰瘍、痂皮、異常感覚、不快感、疼痛、刺激感、そう痒感、感染、瘢痕、腫脹、色素沈着、色素脱失 | 灼熱感、圧痛、刺痛、過敏、発疹、ピリピリ感、ざ瘡、股部白癬、疣贅(ゆうぜい)の淡色化、擦過傷、つっぱり感、温感 |
その他 | 単純ヘルペス、頭痛、痔核の悪化、排便痛、アトピー性皮膚炎の悪化、リンパ節症、リンパ節炎、倦怠感、筋肉痛、悪心、下痢、発熱、めまい、食欲不振 | 関節痛、疲労、無力症、悪寒 |
注)発現頻度は、使用成績調査を含む。
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使いやすさ
投稿日: 2014/12/26 参考率: 91%(10人/11人)
内科/30代/処方経験あり