本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない(「6.妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照)〕
ただし、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対しては、炭疽、コレラに限り、治療上の有益性を考慮して投与すること。
<適応菌種>
トスフロキサシンに感性の肺炎球菌(ペニシリン耐性肺炎球菌を含む)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、炭疽菌、コレラ菌、インフルエンザ菌、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)
<適応症>
肺炎、コレラ、中耳炎、炭疽
インフルエンザ菌にはβ-ラクタム耐性インフルエンザ菌を含む。
通常、小児に対してはトスフロキサシントシル酸塩水和物として1回6mg/kg(トスフロキサシンとして4.1mg/kg)を1日2回経口投与する。
ただし、1回180mg、1日360mg(トスフロキサシンとして1回122.4mg、1日244.8mg)を超えないこととする。
関節障害が発現するおそれがあるので、問診を行うなど患者の状態を十分に観察すること(「8.その他の注意」の項参照)。
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣を起こすことがある〕
高度の腎障害のある患者〔高い血中濃度が持続することがある(「薬物動態」の項参照)〕
重症筋無力症の患者〔類薬で症状を悪化させるとの報告
高齢者〔「5.高齢者への投与」の項参照〕
動物実験(幼若イヌ)で50mg/kg、500mg/kgを14日間経口投与した結果、関節異常(上腕骨近位端軟骨に微小水疱あるいはびらん)が認められたとの報告がある
なお、初回承認時の臨床試験において、軽度の関節痛が0.85%(2/235例)に認められている。
類薬の海外小児臨床試験において、キノロン系以外の抗菌剤と比較して筋骨格系障害(関節痛、関節炎等)の発現率が高かったとの報告がある。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| テオフィリンアミノフィリン水和物 | 健康成人にテオフィリン1日400mgとトスフロキサシントシル酸塩水和物(錠剤)1日450mgを併用したところ、テオフィリンの最高血中濃度は、併用3日目で1.13倍、5日目では1.23倍の上昇を示したとの報告がある。テオフィリンの中毒症状(消化器障害、頭痛、不整脈、痙攣等)があらわれるおそれがあるため、観察を十分に行い、血中濃度モニタリングを行うなど注意すること。 | <機序>テオフィリンの肝での代謝を抑制し、血中濃度を上昇させることが報告されている。<危険因子>高齢者高度の腎障害患者 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| フェニル酢酸系、プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤 | 痙攣があらわれることがある。観察を十分に行い、症状があらわれた場合には両剤の投与を中止し、気道確保と抗痙攣薬の使用など痙攣に対する治療を実施すること。 | <機序>中枢神経におけるGABAA受容体への結合阻害作用が非ステロイド性消炎鎮痛剤により増強されることが主な機序と考えられている。<危険因子>高齢者てんかん等痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者高度の腎障害患者 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アルミニウム又はマグネシウム含有の制酸剤、鉄剤、カルシウム含有製剤 | 本剤の効果が減弱されるおそれがある。同時投与を避けるなど注意すること。 | <機序>金属カチオンと難溶性の錯塩を形成し、本剤の消化管からの吸収が低下することが報告されている。 |
肺炎及び中耳炎の小児患者(1〜15歳)を対象とした臨床試験において、総症例数235例中、62例(26.38%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。
その主なものは、下痢13例(5.53%)、嘔吐10例(4.26%)、傾眠5例(2.13%)、発熱5例(2.13%)、食欲不振5例(2.13%)、腹痛5例(2.13%)等であった(初回承認時)。
マイコプラズマ肺炎の小児患者(1〜15歳)(マイコプラズマ肺炎の疑いを含む)を対象とした臨床試験において、総症例数33例中、5例(15.15%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。その主なものは、便秘2例(6.06%)等であった(適応追加承認時)。
製造販売後の使用成績調査において、総症例数759例中、21例(2.77%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。その主なものは、下痢10例(1.32%)、嘔吐8例(1.05%)等であった(再審査終了時)。
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、浮腫、発赤等)(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、浮腫、発赤等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
痙攣、意識障害(意識喪失等)(頻度不明)
痙攣、意識障害(意識喪失等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎障害、間質性腎炎
急性腎障害、間質性腎炎
肝機能障害、黄疸(頻度不明)
肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
無顆粒球症、血小板減少(頻度不明)
無顆粒球症、血小板減少があらわれることがある。発熱、咽頭痛、皮下・粘膜出血等があらわれた場合には血液検査を行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明)
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
間質性肺炎、好酸球性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがある。筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
低血糖(頻度不明)
低血糖があらわれることがある(高齢者、腎障害患者、糖尿病患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害
他のニューキノロン系抗菌剤でアキレス腱炎、腱断裂等の腱障害が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重症筋無力症の悪化
他のニューキノロン系抗菌剤で重症筋無力症の悪化が報告
次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
| 1%以上又は頻度不明 | 1%未満 | |
| 過敏症 | 発熱、発疹、紅斑、光線過敏性反応注1) | 潮紅、そう痒症、湿疹、蕁麻疹 |
| 腎臓 | 尿円柱、血中クレアチニン増加注1) | 尿中血陽性、尿中赤血球陽性、遺尿、BUN増加、血尿 |
| 肝臓 | − | AST(GOT)増加、ALT(GPT)増加、ALP増加、LDH増加、γ-GTP増加、ビリルビン増加 |
| 消化器 | 下痢(5.22%)、嘔吐(3.73%)、食欲不振、腹痛、口渇、便秘 | 悪心、口唇水疱、腹部膨満、胃・腹部不快感、口内炎、舌炎 |
| 血液 | 好酸球数増加、白血球数減少、血小板数減少注1)、貧血注1) | 単球数増加 |
| 精神神経系 | 傾眠、幻覚注1) | せん妄、頭痛、浮動性めまい、しびれ、不眠症、振戦 |
| その他 | 味覚異常注1) | 関節痛、蒼白、血中CK(CPK)増加、血中クロール減少、血中クロール増加、亀頭包皮炎、倦怠感 |
注1)頻度不明
オゼックス細粒小児用15% 451.6円/g
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効果の強さ
投稿日: 2015/02/20 参考率: 97%(33人/34人)
耳鼻咽喉科/50代/処方経験あり