ソバルディ

抗ウイルス剤

4.42857(1件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 ソホスブビル
製造/販売 ギリアド・サイエンシズ
剤形/規格
  • ソバルディ錠400mg

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警告

  • 本剤は、ウイルス性肝疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者に対してのみ投与すること。

禁忌

  • 2.1

     本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  • 2.2

     重度の腎機能障害(eGFR<30mL/分/1.73m

    2

    )又は透析を必要とする腎不全の患者[9.2.1、16.6.1参照]

  • 2.3

     次の薬剤を投与中の患者:カルバマゼピン、フェニトイン、リファンピシン、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品[10.1、16.7.2参照]

効能・効果

  • 次のいずれかのC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善

    • ○セログループ2(ジェノタイプ2)の患者

    • ○セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しない患者

用法・容量

  • <セログループ2(ジェノタイプ2)の場合>

    • リバビリンとの併用において、通常、成人にはソホスブビルとして400mgを1日1回、12週間経口投与する。

  • <セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しない場合>

    • リバビリンとの併用において、通常、成人にはソホスブビルとして400mgを1日1回、24週間経口投与する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1

     B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、C型肝炎ウイルス量が低下する一方B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されているので、本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。[9.1.1参照]

  • 8.2

     リバビリンと併用するため、投与開始前にヘモグロビン量が12g/dL以上であることを確認すること。貧血があらわれることがあるので、ヘモグロビン量を定期的に測定するなど観察を十分に行うこと。なお、リバビリンの投与を中止する場合は、本剤の投与も中止すること。[11.1.1参照]

  • 8.3

     高血圧があらわれることがあるので、投与中は血圧の推移等に十分注意すること。[11.1.2参照]

  • 8.4

     C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、ワルファリンやタクロリムスの増量、低血糖によりインスリン等の糖尿病治療薬の減量が必要となった症例が報告されており、本剤による抗ウイルス治療に伴い、使用中の併用薬の用量調節が必要になる可能性がある。特にワルファリン、タクロリムス等の肝臓で代謝される治療域の狭い薬剤や糖尿病治療薬を使用している患者に本剤を開始する場合には、原則、処方医に連絡するとともに、PT-INRや血中薬物濃度、血糖値のモニタリングを頻回に行うなど患者の状態を十分に観察すること。

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者

      • B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)に本剤を投与する場合は、HBV DNA量等のB型肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、C型肝炎ウイルス量が低下する一方B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。[8.1参照]

  • 9.2 腎機能障害患者

    • 9.2.1 重度の腎機能障害(eGFR<30mL/分/1.73m2)又は透析を必要とする腎不全の患者

      • 投与しないこと。[2.2、16.6.1参照]

  • 9.4 生殖能を有する者

    • リバビリンとの併用にあたっては、妊娠していないことを確認するため、治療開始に先立ち、妊娠検査を実施すること。[9.5参照]

  • 9.5 妊婦

    • リバビリンと併用するため、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないこと。ソホスブビルの動物実験(ラット及びウサギ)において胚・胎児発生に対する影響は見られていないが、本剤と併用投与するリバビリンの動物実験で催奇形性及び胚・胎児致死作用が認められている。

  • 9.6 授乳婦

    • リバビリンと併用するため、授乳を避けさせること。動物実験(ラット)でリバビリンの乳汁中への移行が認められている。本剤の動物実験(ラット)で、主要代謝物であるGS-331007の乳汁中への移行が認められている。

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 9.8 高齢者

    • 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下しており、既往歴や合併症を伴っていることが多くみられる。国内第3相臨床試験では、本剤とリバビリンを併用したときに貧血、一過性の高ビリルビン血症等の発現率が非高齢者に比べ高い傾向であった。

過量投与

  • 循環血液中の主要代謝物であるGS-331007は、血液透析により53%が除去される(本剤400mgを投与した場合、4時間の血液透析により投与量換算で約18%)。

    [16.3、16.4、16.6.1参照]

適用上の注意

  • 14.1 薬剤交付時の注意

    • PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

相互作用

相互作用序文

  • ソホスブビルはトランスポーター(P糖蛋白(P-gp)、乳癌耐性蛋白(BCRP))の基質である。[16.7.1、16.7.2参照]

薬物代謝酵素用語

トランスポーター(P糖蛋白(P-gp))

薬物代謝酵素用語

トランスポーター(乳癌耐性蛋白(BCRP))

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リファンピシン(リファジン)[2.3、16.7.2参照] 本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 これらの薬剤の強力なP-gpの誘導作用により、本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カルバマゼピン(テグレトール)フェニトイン(アレビアチン)[2.3参照] 本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 これらの薬剤の強力なP-gpの誘導作用により、本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品[2.3参照] 本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 これらの薬剤の強力なP-gpの誘導作用により、本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある。

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リファブチン 本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 これらの薬剤のP-gpの誘導作用により、本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フェノバルビタール 本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 これらの薬剤のP-gpの誘導作用により、本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 貧血

    (11.4%)[8.2参照]

  • 11.1.2 高血圧(1.4%)

    • 収縮期血圧180mmHg以上又は拡張期血圧110mmHg以上に至った例も報告されている。[8.3参照]

  • 11.1.3 脳血管障害(頻度不明)

    • 脳梗塞、脳出血等の脳血管障害があらわれることがある。

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上 1%以上5%未満 1%未満 頻度不明
感染 鼻咽頭炎
血液・リンパ系 ヘモグロビン減少
精神系 うつ病、不眠症
神経系 頭痛 傾眠、めまい 注意力障害
呼吸器 呼吸困難、咳嗽
循環器 徐脈、頻脈、上室性期外収縮
消化器 悪心、便秘、口内炎、腹部不快感、下痢、口唇炎 消化不良
肝臓 高ビリルビン血症
皮膚 そう痒症、発疹、脱毛症 皮膚乾燥
筋・骨格 筋肉痛 関節痛 背部痛、筋痙縮
その他 倦怠感、疲労 易刺激性、発熱 無力症

薬価

ソバルディ錠400mg 43014.6円/錠

評価サマリー

もっとも参考になった評価コメント

効果の強さ

投稿日: 2015/12/14 参考率: 98%(55人/56人)

内科/60代/処方経験あり

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