気管支拡張剤
| 一般名 |
プロカテロール塩酸塩水和物
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|---|---|
| 製造/販売 | 大塚製薬 |
| 剤形/規格 |
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本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解
気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫
プロカテロール塩酸塩水和物として、通常成人1回30〜50μg(0.3〜0.5mL)、小児1回10〜30μg(0.1〜0.3mL)を深呼吸しながらネブライザーを用いて吸入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
8.1 過度に使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあり、特に発作発現時の吸入投与の場合には使用が過度になりやすいので十分に注意すること。また、患者に対し、過度の使用による危険性を理解させ、用法及び用量を守ること、及びその他必要と考えられる注意を与えること。[13.1参照]
8.2 用法及び用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。なお、小児に対する投与には使用法を正しく指導し、経過の観察を十分に行うこと。
8.3 発作が重篤で吸入投与の効果が不十分な場合には、可及的速やかに医療機関を受診し治療を受けるよう注意を与えること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 甲状腺機能亢進症の患者
甲状腺機能亢進症が増悪することがある。
9.1.2 高血圧の患者
血圧が上昇することがある。
9.1.3 心疾患の患者
動悸、不整脈、症状の増悪等があらわれることがある。
9.1.4 糖尿病の患者
糖尿病が増悪することがある。
9.1.5 低酸素血症の患者
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。[11.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている
9.7 小児等
低出生体重児、新生児又は乳児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
13.2 処置
重篤な頻脈性不整脈発現時にはβ遮断剤(プロプラノロール塩酸塩等)が有効な場合があるが、気道抵抗を上昇させるおそれがあるので、喘息患者等への投与には十分注意すること。
14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 吸入前
<製剤共通>
(1)ネブライザーに残った薬液は使用しないこと。
<メプチン吸入液ユニット0.3mL・0.5mL>
(2)患者には製品添付の「メプチン吸入液ユニット0.3mL・0.5mLの使用方法」(説明書)を渡し、使用方法を指導すること。
(3)本剤は保存剤を含有しないので、使用直前に開封すること。
(4)本剤は使い切り製剤であるため、使用直前に開封し、1回に全量を使い切ることとし、本剤を用いて用量の調節を行わないこと。
(5)目には入れないこと。
<メプチン吸入液0.01%>
(6)本剤はベンジルペニシリンカリウムと配合すると白濁を生じるので配合を避けること。
(7)用時必要量のみを取り出して使用し、いったん取り出した薬液はもとの容器に戻さないこと。
14.1.2 吸入後
本剤吸入後にうがいを実施するように指示することが望ましい。
14.1.3 保管時
<製剤共通>
(1)誤飲を避けるため、小児の手の届かない所に保管するよう注意すること。
<メプチン吸入液0.01%>
(2)開栓後は汚染防止のため、清潔に取り扱うこと。
(3)容器内に他の薬剤や異物が混入しないよう注意すること。
15.2 非臨床試験に基づく情報
15.2.1 プロカテロール塩酸塩水和物の経口投与毒性試験(ラット、イヌ)において、他のβ刺激薬と同様に心筋障害が認められた。
15.2.2 ラットを用いた104週間混餌投与試験において、薬物投与により、卵巣間膜腫が出現した。この腫瘍はラットに特異的なものであると考えられており、また、各種β刺激薬を長期間反復投与することにより発現することが報告されている
<メプチン吸入液ユニット0.3mL・0.5mL>
20.1 アルミピロー開封後は遮光して保存すること。
<メプチン吸入液0.01%>
20.2 小分け後は遮光して保存すること。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カテコールアミン製剤アドレナリンイソプレナリン等 | 不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。 | アドレナリン、イソプレナリン等のカテコールアミン製剤の併用によりアドレナリン作動性神経刺激の増大が起こる。そのため不整脈を起こすことが考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| キサンチン誘導体テオフィリンアミノフィリン水和物ジプロフィリン等[11.1.2参照] | 低カリウム血症、心・血管症状(頻脈、不整脈等)等のβ刺激剤の副作用症状を増強させることがある。副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 | キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下、心・血管症状等を増強することが考えられる。低カリウム血症の増強についての機序は不明である。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ステロイド剤ベタメタゾンプレドニゾロンヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム等利尿剤フロセミド等[11.1.2参照] | 血清カリウム値が低下し、低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 | ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下を増強することが考えられる。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
11.1.2 重篤な血清カリウム値の低下(頻度不明)
キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。[9.1.5、10.2参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
| 循環器 | 動悸、頻脈、心電図異常、血圧上昇、ほてり等 | 上室性期外収縮・上室性頻拍・心室性期外収縮等、顔面蒼白、血圧低下 | |
| 精神神経系 | 振戦、頭痛・頭重感、手のしびれ感、めまい | 冷汗、眠気等 | 筋痙直、神経過敏 |
| 消化器 | 嘔気・嘔吐等 | ||
| 呼吸器 | 気管・咽喉頭部異常感 | 鼻閉、呼吸困難等 | |
| 過敏症 | 発疹、そう痒感等 | ||
| その他 | 脱力感、聴覚異常、血小板減少等 | 全身倦怠感、一過性(吸入後1〜2時間)の血清カリウム値の低下 |
メプチン吸入液0.01% 26.1円/mL
メプチン吸入液ユニット0.3mL 25円/個
メプチン吸入液ユニット0.5mL 25.6円/個
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