本剤の使用は、患者が適正な使用方法について十分に理解しており、過量投与になるおそれのないことが確認されている場合に限ること。
「重要な基本的注意」の項参照
本剤の投与は、他のβ2刺激薬吸入剤が無効な場合に限ること。
小児に対しては、他のβ2刺激薬吸入剤が無効な場合で、入院中など、医師の厳重な管理・監督下で本剤を投与する場合を除き、投与しないこと。
カテコールアミン(エピネフリン、イソプロテレノール等)を投与中の患者
「相互作用」の項参照
本剤に対して過敏症の既往歴のある患者
下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解
気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫、塵肺症
通常1回2吸入(フェノテロール臭化水素酸塩として0.2mg)する。成人には2〜5分間たって効果が不十分な場合はさらに1〜2吸入する。
本剤の投与は、他のβ2刺激薬吸入剤が無効な場合に限ること。
過度に使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあり、特に発作発現時の吸入投与の場合には、使用が過度になりやすいので十分に注意すること。
投与にあたっては、過度の使用を防止するために、用法用量を正しく指導し、経過観察を十分に行うこと。用法用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、気道炎症の増悪が疑われ、本剤の効果が認められないままに過度の使用になる可能性があるので、本剤の投与を中止し、他の適切な治療法に切り替えること。
発作が重篤で吸入投与の効果が不十分な場合には、可及的速やかに医療機関を受診し治療を受けるよう注意を与えること。
甲状腺機能亢進症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
高血圧症の患者[血圧が上昇することがある。]
心疾患のある患者[動悸、不整脈等があらわれることがある。]
糖尿病の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
高齢者「高齢者への投与」の項参照
(使用法)
本剤の効果を十分にあらわすためには正しい使い方をすることが大切である。初めてエロゾルを使用する場合には、鏡の前で試みるのが望ましい。
次の順序で使用する。
キャップをはずす。
なお、初めて使用する場合及び前回使用から3日間(72時間)使用していない場合には、2回噴霧し、正しく噴霧されるか確かめる。ただし、このとき顔に向け噴霧しないこと。
息をはき出す。
容器を右図のように持ち、吸入口を歯で軽くくわえる。このとき、容器の底は上を向く。
できるだけ深く息を吸い込みながら、容器の底を1回垂直に強く押す。数秒間息をとめ、その後、口からアダプターをはずしゆっくり息をはき出す。
2吸入する場合は[2]〜[4]の手順を繰り返す。
使用後はキャップをつける。
吸入終了後はうがいをする。
本剤の効果を十分に発揮するため、痰がからんでいるようなときは、使用前にできるだけ出しておくこと。
この装置は指でおさえ圧を加えることにより何回も使用でき、一定量が噴霧された後、自動的にもとの状態にもどるようになっている。なお、容器の底を上にして圧を加えないと薬剤が噴霧されないので、この点注意すること。容器1ボンベ(10mL)で約200回吸入できるが、内容物が外から見えないので、時々容器を振って中に液があるか否かを確かめておく必要がある。
まれにゴミがつまり噴射しない場合があるので、その場合は、よく消毒した針で右図のごとくステム孔を掃除すること。また、アダプターの噴射孔にゴミがつまり噴射しない場合には、アダプターを水でよく洗い、乾燥してから用いること。
(ステム孔)
使用後火中に投じないこと。
地方自治体により定められたボンベの廃棄処理法にしたがうこと。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| エピネフリン製剤エピネフリンボスミン注ノルエピネフリンイソプロテレノール製剤アスプール液メジヘラー・イソ | 不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。 | エピネフリン、イソプロテレノール等のカテコールアミン併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。そのため不整脈を起こすことが考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| キサンチン誘導体テオフィリンアミノフィリンステロイド剤ベタメタゾンプレドニゾロンコハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム利尿剤フロセミド | 血清カリウム値の低下作用を増強することがある。血清カリウム値のモニターを行う。 | キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することが考えられる。ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。 |
調査症例4,729例(承認時258例、再審査終了時4,471例)中副作用が報告されたのは53例(1.12%)であった。主な副作用は動悸33件(0.70%)、振戦19件(0.40%)、頭痛3件(0.06%)、嘔気3件(0.06%)であった。また、臨床検査値においては特に一定の傾向を示す変動は認められていない。
β2刺激剤により重篤な血清カリウム値の低下が報告されている。また、β2刺激剤による血清カリウム値の低下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。更に、低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。このような場合には、血清カリウム値をモニターすることが望ましい。
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
| 5%以上又は頻度不明 | 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | |
| 循環器 | 動悸 | 頻脈 | |
| 精神神経系 | 振戦 | 頭痛 | |
| 消化器 | 嘔気 | ||
| 呼吸器 | 咽喉刺激感、咳嗽 | ||
| 過敏症注) | 発疹、そう痒症、蕁麻疹 | ||
| その他 | 倦怠感 |
注)発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ベロテックエロゾル100 354.6円/瓶
m3.comにご登録済の方
薬剤名検索
薬剤情報提供:一般財団法人日本医薬情報センター 剤形写真提供:株式会社薬事日報社
・薬剤情報・剤形写真は月一回更新しておりますが、ご覧いただいた時点で最新情報ではない可能性がございます。 最新情報は、各製薬会社のWebサイトなどでご確認ください。
・投稿内容の中に適応外、承認用法・用量外の記載等が含まれる場合がありますが、エムスリー、製薬会社が推奨するものではありません。