ドライパウダー吸入式気管支拡張剤
| 一般名 |
ホルモテロールフマル酸塩水和物
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| 製造/販売 | アストラゼネカ / Meiji Seikaファルマ |
| 剤形/規格 |
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2.1 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解
通常、成人には1回1吸入(ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)を1日2回吸入投与する。
8.1 用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。
8.2 過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超えて投与しないよう注意すること。また、患者に対し、本剤の過度の使用による危険性について理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること。[13.1参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 甲状腺機能亢進症の患者
甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。
9.1.2 高血圧の患者
血圧を上昇させるおそれがある。
9.1.3 心疾患のある患者
β1作用により症状を増悪させるおそれがある。
9.1.4 糖尿病の患者
グリコーゲン分解作用により症状を増悪させるおそれがある。
9.1.5 低カリウム血症の患者
Na+/K+ATPaseを活性化し細胞外カリウムを細胞内へ移動させることにより低カリウム血症を増悪させるおそれがある。
9.1.6 気管支喘息を合併した患者
気管支喘息の管理が十分行われるよう注意すること。
9.1.7 低酸素血症の患者
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。[11.1.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度な肝機能障害のある患者
本剤は主に肝臓で代謝されるため血中濃度が上昇する可能性がある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
ホルモテロール3mg/kg/日あるいは15mg/kg/日の経口投与により、ラット母動物では、着床数の減少及び吸収胚数並びに出生児損失の増加がみられ、同腹児数及び同腹児重量が低下したことが報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
ホルモテロールのヒト乳汁への移行は不明であるが、ラット乳汁への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等に対する臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
13.1 症状
本剤の過量投与により、動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、β刺激剤の薬理学的作用による全身作用が発現する可能性がある。また、重篤な症状として、血圧低下、代謝性アシドーシス、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある。[8.2参照]
14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 吸入前
(1)本剤の投与にあたって、吸入器の操作法、吸入法等を十分に説明すること。
(2)患者に本剤を交付する際には、包装中に添付している患者用説明文書を渡し、使用方法を指導すること。
(3)初めて本剤を投与する患者には、本剤が十分に気道に到達するよう吸入方法をよく説明したうえ、吸入の訓練をさせること。
14.1.2 吸入時
本剤は口腔内への吸入投与のみに使用すること。
14.1.3 保管時
(1)使用後は必ずキャップ(カバー)を閉めて保管すること。
(2)マウスピースの外側を週に1〜2回乾燥した布で清拭すること(水洗いはしないこと)。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カテコールアミンアドレナリンイソプレナリン等 | 不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。 | 併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。そのため、不整脈を起こすことがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| キサンチン誘導体テオフィリンアミノフィリン等[11.1.1参照] | 低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。 | キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 全身性ステロイド剤プレドニゾロンベタメタゾン等[11.1.1参照] | 低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。 | 全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 利尿剤フロセミド等[11.1.1参照] | 低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。 | 全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| β遮断剤アテノロール等 | 本剤の作用を減弱する可能性がある。 | β受容体において競合的に拮抗する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤抗不整脈剤三環系抗うつ剤等 | QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。 | いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 重篤な血清カリウム値の低下(頻度不明)[9.1.7、10.2参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.1〜1%未満 | 頻度不明 | |
| 過敏症 | 発疹、蕁麻疹、接触性皮膚炎等の過敏症状 | |
| 口腔・呼吸器 | 気管支痙攣注) | |
| 消化器 | 悪心 | |
| 精神神経系 | 睡眠障害 | 頭痛、振戦、めまい、味覚障害、激越、情緒不安 |
| 循環器 | 動悸、不整脈(心房細動、上室性頻脈、期外収縮等)、狭心症 | 頻脈、血圧上昇 |
| 筋・骨格系 | 筋痙攣 | |
| 内分泌 | 高血糖 |
注)短時間作動型吸入β2刺激剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。
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