2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 ワルファリンカリウム、ピモジド、キニジン硫酸塩水和物、トリアゾラム、シンバスタチン、アゼルニジピン、オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン、ニソルジピン、ブロナンセリン、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、リバーロキサバン、アスナプレビル、ロミタピドメシル酸塩、ルラシドン塩酸塩を投与中の患者[10.1参照]
2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
カンジダ属による下記感染症
口腔カンジダ症、食道カンジダ症
<口腔カンジダ症>
通常、成人にはミコナゾールとして1日200〜400mg(ミコナゾールゲル10〜20g)を4回(毎食後および就寝前)に分け、口腔内にまんべんなく塗布する。なお、病巣が広範囲に存在する場合には、口腔内にできるだけ長く含んだ後、嚥下する。
<食道カンジダ症>
通常、成人にはミコナゾールとして1日200〜400mg(ミコナゾールゲル10〜20g)を4回(毎食後および就寝前)に分け、口腔内に含んだ後、少量ずつ嚥下する。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 誤嚥を起こすおそれのある患者(嚥下障害、喘息患者等)
投与する際には注意すること。誤嚥により、呼吸困難、嚥下性肺炎等を引き起こすおそれがある。[9.7.1、9.8.1参照]
9.1.2 経口血糖降下剤(グリベンクラミド、グリクラジド、アセトヘキサミド等)を投与中の患者
血糖値その他患者の状態を十分観察しながら慎重に投与すること。低血糖症状をきたした症例が報告されている。[10.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。静脈投与による動物実験(ウサギ)において、流産動物数の増加及び死亡・吸収胚数の増加傾向が認められている。[2.3参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において、乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
9.7.1 誤嚥により、呼吸困難、嚥下性肺炎等を引き起こすおそれがある。外国において、6ヵ月未満の乳児で誤嚥により窒息を起こした症例が報告されている。[9.1.1参照]
9.7.2 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
9.8.1 誤嚥により、呼吸困難、嚥下性肺炎等を引き起こすおそれがある。高齢者において誤嚥により窒息を起こした症例が報告されている。[9.1.1参照]
9.8.2 減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
13.1 症状
主な症状は嘔吐、下痢である。
14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 眼科用として、角膜、結膜には投与しないこと。
14.1.2 義歯装着患者では十分な効果が得られにくい場合があるので、よく義歯を洗浄し、義歯にも塗布させること。
14.2 薬剤投与後の注意
本剤投与後は含嗽、食物摂取を控えさせること。
高温を避けて保存すること。
本剤はCYP3A及びCYP2C9と親和性を有するため、これらで代謝される薬剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性がある。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ワルファリンカリウムワーファリン[2.2参照] | ワルファリンの作用が増強し、重篤な出血あるいは著しいINR上昇があらわれることがある。また、併用中止後も、ワルファリンの作用が遷延し重篤な出血を来したとの報告もある。患者がワルファリンの治療を必要とする場合は、ワルファリンの治療を優先し、本剤を投与しないこと。 | ミコナゾールがワルファリンの代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ピモジドオーラップ[2.2参照] | ピモジドによるQT延長、心室性不整脈(torsades de pointesを含む)等の重篤な心臓血管系の副作用があらわれるおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| キニジン硫酸塩水和物キニジン硫酸塩[2.2参照] | キニジンによるQT延長等があらわれるおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| トリアゾラムハルシオン[2.2参照] | トリアゾラムの作用の増強及び作用時間の延長があらわれるおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| シンバスタチンリポバス[2.2参照] | シンバスタチンによる横紋筋融解症があらわれるおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アゼルニジピンカルブロックオルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピンレザルタス配合錠ニソルジピンブロナンセリンロナセン[2.2参照] | これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリンクリアミン配合錠ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩[2.2参照] | これらの薬剤の血中濃度が上昇し、血管攣縮等の重篤な副作用があらわれるおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リバーロキサバンイグザレルト[2.2参照] | リバーロキサバンの血中濃度が上昇し、抗凝固作用が増強されることにより、出血の危険性が増大するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アスナプレビルスンベプラ[2.2参照] | アスナプレビルの血中濃度が上昇し、肝胆道系の副作用が発現又は重症化するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ロミタピドメシル酸塩ジャクスタピッド[2.2参照] | ロミタピドメシル酸塩の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ルラシドン塩酸塩ラツーダ[2.2参照] | ルラシドン塩酸塩の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 経口血糖降下剤グリベンクラミドグリクラジドアセトヘキサミド 等[9.1.2参照] | これらの薬剤の作用を増強することがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| フェニトインカルバマゼピン | これらの薬剤の作用を増強することがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ドセタキセルパクリタキセルイリノテカン塩酸塩水和物 | これらの薬剤による骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| シクロスポリン | シクロスポリンの血中濃度が上昇することがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| タクロリムス水和物アトルバスタチンビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤ビンクリスチン硫酸塩ビノレルビン酒石酸塩ビンブラスチン硫酸塩 等ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗剤ニフェジピンアムロジピンベシル酸塩シルニジピン 等ベラパミル塩酸塩シルデナフィルクエン酸塩アルプラゾラムミダゾラムブロチゾラムメチルプレドニゾロンセレギリン塩酸塩エバスチンイマチニブメシル酸塩ジソピラミドシロスタゾール | これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| HIVプロテアーゼ阻害剤リトナビルロピナビル・リトナビルダルナビル エタノール付加物 等 | ミコナゾール又はこれらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | ミコナゾールとこれらの薬剤との、代謝における競合的阻害作用によると考えられる。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
| 過敏症 | 発疹等 | ||
| 消化器 | 嘔気・嘔吐、食欲不振 | 下痢、口渇等 | 腹鳴 |
| 肝臓 | AST・ALTの上昇等 | ||
| その他 | 口腔内疼痛、味覚異常、口腔内異常感、口唇腫脹 | 黒毛舌 |
注)発現頻度は、使用成績調査を含む。
フロリードゲル経口用2% 98.2円/g
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