2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 次の薬剤を投与中の患者
2.3 腎機能又は肝機能障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者[9.2.1、9.3.1、10.2参照]
HIV感染症
通常、成人にはリトナビルとして1回600mg(本剤6錠)を1日2回食後に経口投与する。ただし、投与初日は1回300mgを1日2回、2日目、3日目は1回400mgを1日2回、4日目は1回500mgを1日2回、5日目以降は1回600mgを1日2回食後に経口投与する。
投与に際しては、必ず他の抗HIV薬と併用すること。
8.1 本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又はそれに代わる適切な者に、次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。
8.1.1 本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、本剤投与開始後の身体状況の変化については、すべて担当医に報告すること。
8.1.2 本剤の長期投与による影響については、現在のところ不明であること。
8.1.3 本剤投与開始後、担当医の指示なしに用量を変更したり、服用を中止したりしないこと。
8.1.4 本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため、服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること。また、本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合、事前に担当医に相談すること。[10.、16.7.1参照]
8.2 AST、ALT、γ-GTP、CK、尿酸、コレステロール、トリグリセリド等の上昇があらわれることがあるので、定期的に生化学的検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.4参照]
8.3 動物実験(ラット)で、網膜障害が認められているので、定期的に眼科検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[15.2.2参照]
8.4 本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築症候群が報告されている。投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 血友病及び著しい出血傾向を有する患者
本剤投与による治療中の血友病患者において、突発性の出血性関節症をはじめとする出血事象の増加が報告されている。[11.1.7参照]
9.1.2 器質的心疾患及び心伝導障害(房室ブロック等)のある患者
本剤は軽度の無症候性PR間隔の延長が認められている。[10.2、17.3.1参照]
9.1.3 B型肝炎、C型肝炎を合併している患者
肝機能障害を増悪させるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎機能障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者
投与しないこと。コルヒチンの血中濃度が上昇するおそれがある。[2.3、10.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝機能障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者
投与しないこと。コルヒチンの血中濃度が上昇するおそれがある。[2.3、10.2参照]
9.3.2 肝機能障害のある患者(コルヒチンを投与中の患者を除く)
本剤は主に肝臓で代謝されるため、高い血中濃度が持続するおそれがある。また、トランスアミナーゼの上昇を合併している患者では肝機能障害を増悪させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で、胎盤を通過して胎児へ移行することが報告されている。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。
米国疾病管理センター(CDC)は、HIV伝播を避けるため、HIVに感染している女性は授乳を避けるよう勧告している。リトナビルはヒト乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
用量に留意して慎重に投与すること。本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では肝機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。[16.4参照]
13.1 処置
本剤の蛋白結合率が高いため、透析による除去効果は低い。
14.1 薬剤交付時の注意
本剤の吸収に影響を与えるおそれがあるので、本剤を噛んだり砕いたりせずそのまま服用すること。
15.1 臨床使用に基づく情報
海外において、本剤とサキナビルメシル酸塩を併用中の患者で糖尿病性ケトアシドーシスが発現したとの報告がある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
15.2.1 ラットの反復投与毒性試験において、25mg/kg/日投与で単細胞壊死を含む肝障害が認められ、この変化は3ヵ月の休薬によっても回復しなかったとの報告がある。
15.2.2 ラットの反復投与毒性試験において、75mg/kg/日投与で網膜色素上皮細胞の肥大等の網膜障害が認められ、この変化は3ヵ月の休薬によっても回復しなかったとの報告がある。[8.3参照]
15.2.3 2年間長期投与がん原性試験で、雄性マウスの高用量200mg/kg/日群において肝細胞性腫瘍の発生頻度に有意な増加が認められたとの報告がある。
本剤は肝チトクロームP450(CYP3A)と強い親和性を示し、他の薬剤(特にCYP3Aで代謝される薬剤)の代謝を競合的に阻害し、血中濃度を上昇させる可能性が高い。さらに、本剤の連用により肝チトクロームP450の各種アイソザイムを誘導する可能性もある。本剤は主に肝チトクロームP450(CYP3A)で代謝されるが、他の薬剤との相互作用は、可能なすべての組み合わせについて検討されているわけではないので、他剤による治療中に新たに本剤を併用したり、本剤投与による治療中に新たに他剤を併用したりする場合には、可能な限り薬物血中濃度を測定するなど、用量に留意して慎重に投与すること。[8.1.4、16.4、16.7.1参照]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| キニジン硫酸塩水和物[硫酸キニジン]ベプリジル塩酸塩水和物[ベプリコール]フレカイニド酢酸塩[タンボコール]プロパフェノン塩酸塩[プロノン]アミオダロン塩酸塩[アンカロン]ピモジドエルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン[クリアミン]ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩エルゴメトリンマレイン酸塩[エルゴメトリン]メチルエルゴメトリンマレイン酸塩[パルタン]エレトリプタン臭化水素酸塩[レルパックス]バルデナフィル塩酸塩水和物[レビトラ]シルデナフィルクエン酸塩[レバチオ]タダラフィル[アドシルカ]アゼルニジピン[カルブロック]アゼルニジピン・オルメサルタン メドキソミル[レザルタス配合錠]リファブチン[ミコブティン]ブロナンセリン[ロナセン]リバーロキサバン[イグザレルト]ロミタピドメシル酸塩[ジャクスタピッド]ルラシドン塩酸塩[ラツーダ][2.2参照] | 不整脈、血液障害、血管攣縮等、これら薬剤による重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象が起こるおそれがあるので併用しないこと。 | 本剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により、併用した場合これらの薬剤の血中濃度が大幅に上昇することが予測される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ベネトクラクス<再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期>[ベネクレクスタ][2.2参照] | ベネトクラクスの再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期に本剤を併用した場合、腫瘍崩壊症候群の発現が増強されるおそれがある。 | 本剤がCYP3Aにおけるベネトクラクスの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジアゼパム[セルシン、ホリゾン]クロラゼプ酸二カリウム[メンドン]エスタゾラム[ユーロジン]フルラゼパム塩酸塩[ダルメート]トリアゾラム[ハルシオン]ミダゾラム[ドルミカム、ミダフレッサ][2.2参照] | 過度の鎮静や呼吸抑制等が起こるおそれがあるので併用しないこと。 | 本剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により、併用した場合これらの催眠鎮静薬及び抗不安薬の血中濃度が大幅に上昇することが予測される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ボリコナゾール[ブイフェンド][2.2参照] | ボリコナゾールの血中濃度が低下したとの報告があるので併用しないこと。 | 本剤のチトクロームP450の誘導作用によるものと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| フェンタニル、フェンタニルクエン酸塩リドカイン塩酸塩リドカインエリスロマイシンカルバマゼピンイトラコナゾールケトコナゾールミコナゾールキニーネカルシウム拮抗薬(アムロジピンベシル酸塩、ジルチアゼム塩酸塩、フェロジピン、ニカルジピン塩酸塩、ニフェジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ベラパミル塩酸塩、ニルバジピン等)タモキシフェンクエン酸塩トレミフェンクエン酸塩ブロモクリプチンメシル酸塩シンバスタチンアトルバスタチンカルシウム水和物クラリスロマイシンシクロスポリンタクロリムス水和物エベロリムスシロリムスデキサメタゾンシルデナフィルクエン酸塩[バイアグラ]タダラフィル[シアリス、ザルティア]ゲフィチニブダサチニブニロチニブイリノテカン塩酸塩水和物ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍薬(ビンクリスチン硫酸塩、ビンブラスチン硫酸塩等)アルプラゾラムサルメテロールキシナホ酸塩ボセンタン水和物コルヒチンクエチアピンフマル酸塩シメプレビルナトリウム[2.3、9.2.1、9.3.1参照] | これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。これら薬剤の副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、充分な観察を行いながら慎重に投与し、必要に応じて減量や休薬等の適切な措置を講ずること。 | 本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| フルチカゾンプロピオン酸エステルブデソニドトリアムシノロンアセトニド | これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。これら薬剤との併用において、クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等が報告されているので、併用は治療上の有益性がこれらの症状発現の危険性を上回ると判断される場合に限ること。 | 本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| イブルチニブエンコラフェニブ | これら薬剤の血中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。本剤からCYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず併用する際には、これら薬剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | 本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ベネトクラクス<再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、急性骨髄性白血病> | ベネトクラクスの再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期又は急性骨髄性白血病に対してベネトクラクス投与中に本剤を併用した場合、ベネトクラクスの副作用が増強されるおそれがあるので、ベネトクラクスを減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | 本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アパルタミド | アパルタミドの血中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。また、本剤の血中濃度が減少するおそれがある。本剤からCYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず併用する際には、アパルタミドの減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現や本剤の効果の減弱に十分注意すること。 | 本剤がCYP3Aによるアパルタミドの代謝を競合的に阻害するため。また、アパルタミドがCYP3Aを誘導するため。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ワルファリンカリウム | ワルファリンの血中濃度に影響を与えるおそれがある。頻回なINRのモニタリングを行うことが望ましい。 | 肝薬物代謝酵素の関与が考えられるが機序不明。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| テオフィリンエチニルエストラジオールエストラジオール安息香酸エステル | これら薬剤の血中濃度が減少するおそれがある。これら薬剤の増量が必要となる場合がある。 | 本剤がこれら薬剤の肝薬物代謝酵素を誘導するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リファンピシン | 本剤の血中濃度が減少するおそれがある。 | リファンピシンがCYP3Aを誘導するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 | 本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 | セイヨウオトギリソウにより誘導された肝薬物代謝酵素(チトクロームP450)が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| フルコナゾールホスフルコナゾールキヌプリスチン・ダルホプリスチン | 本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | これら薬剤がCYP3Aにおける本剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| タバコ | 喫煙により本剤のAUCが減少するおそれがある。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジドブジン | 本剤との併用によりジドブジンのCmax及びAUCがそれぞれ減少するとの報告がある。 | 本剤がグルクロン酸抱合を促進するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ラモトリギンバルプロ酸ナトリウム | これら薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。 | 本剤がグルクロン酸抱合を促進するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ネビラピン | 本剤の血中濃度が減少するおそれがある。 | ネビラピンがCYP3Aを誘導するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| エファビレンツ | 本剤及びエファビレンツの血中濃度が上昇するおそれがある。高頻度に有害事象が発生する可能性があるので、臨床検査値等のモニタリングを行いながら慎重に投与すること。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リオシグアト | リオシグアトの血中濃度が上昇するおそれがある。本剤との併用が必要な場合は、患者の状態に注意し、必要に応じてリオシグアトの減量を考慮すること。 | 本剤のCYP1A1及びCYP3A阻害によりリオシグアトのクリアランスが低下する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジゴキシン | ジゴキシンの血中濃度が有意に増加したとの報告がある。ジゴキシンの血中濃度モニタリングを行うなど注意すること。 | 本剤のP-gp阻害作用によるものと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ロペラミド塩酸塩 | ロペラミドの血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤のP-gp阻害作用によるものと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アファチニブマレイン酸塩 | アファチニブの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。本剤はアファチニブと同時かアファチニブ投与後に投与すること。 | 本剤のP-gp阻害作用によるものと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ロスバスタチンカルシウム | ロスバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤のBCRP阻害作用が関与している可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| グレカプレビル・ピブレンタスビル | グレカプレビル及びピブレンタスビルの血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤のP-gp又はBCRP阻害作用によるものと考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| トラゾドン塩酸塩 | トラゾドンの血中濃度が上昇し、悪心、めまい、低血圧、失神を起こす可能性があるので、本剤と併用する場合は、患者の状態に注意し、必要に応じてトラゾドンの減量等を考慮すること。 | 本剤がCYP3Aにおけるトラゾドンの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| PR間隔を延長させる薬剤ベラパミル塩酸塩アタザナビル硫酸塩 等[9.1.2、17.3.1参照] | PR間隔が延長するおそれがある。 | 本剤は軽度の無症候性PR間隔の延長が認められている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| エトラビリン | エトラビリンの血中濃度が低下したとの報告がある。本剤600mg1日2回との併用は推奨されない。 | 本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用によるものと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ネルフィナビルメシル酸塩[16.7.3参照] | ネルフィナビルの血中濃度が上昇するとの報告がある。 | 本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| その他のHIVプロテアーゼ阻害薬(アタザナビル硫酸塩、ダルナビル エタノール付加物等) | これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| マラビロク | マラビロクの血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ホスタマチニブナトリウム水和物 | ホスタマチニブの活性代謝物であるR406の血中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。併用時には患者の状態を慎重に観察して副作用の発現に十分注意し、必要に応じてホスタマチニブの減量を考慮すること。 | 本剤がCYP3Aにおけるホスタマチニブの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 錯乱、痙攣発作(いずれも頻度不明)
11.1.2 脱水(頻度不明)
下痢等に伴い、脱水、電解質異常があらわれることがある。
11.1.3 高血糖、糖尿病(いずれも頻度不明)
高血糖、糖尿病及び糖尿病の悪化があらわれることがある。
11.1.4 肝炎、肝不全(いずれも頻度不明)[8.2参照]
11.1.5 過敏症(頻度不明)
アナフィラキシー、蕁麻疹、皮疹、気管支痙攣、血管性浮腫を含む過敏症状があらわれることがある。
11.1.6 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
11.1.7 出血傾向(頻度不明)
出血事象があらわれた場合には血液凝固因子を投与するなど適切な処置を行うこと。[9.1.1参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 2%以上 | 2%未満 | 頻度不明 | |
| 消化器 | 悪心(47.5%) |
||
| 精神神経系 | 異常感覚(21.5%) |
||
| 感覚器 | 口周囲感覚異常(26.6%) |
||
| 全身症状 | 無力症(22.3%) |
||
| 肝臓 | 肝機能検査異常(2.8%) | − | 胆汁うっ滞性黄疸 |
| 呼吸器 | 咽頭炎(9.8%) | 呼吸困難 | − |
| 過敏症 | 発疹(7.6%) | アレルギー反応 | − |
| 循環器 | 血管拡張(8.8%) | 末梢血管障害 |
|
| 代謝・栄養 | 高脂血症(4.5%) | 高コレステロール血症 | 血中尿酸上昇 |
| 筋骨格 | 筋肉痛(2.8%) | 関節痛 |
|
| 皮膚 | 斑状丘疹性皮疹(2.8%) | 皮膚乾燥 | − |
| 血液 | − | 白血球減少 |
|
| 腎臓 | − | 排尿障害 |
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