テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤との併用により、重篤な血液障害等の副作用が発現するおそれがあるので、併用を行わないこと。[2.3、10.1参照]
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
2.3 テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中の患者及び投与中止後7日以内の患者[1.、10.1参照]
<有効菌種>
クリプトコックス、カンジダ、アスペルギルス、ヒアロホーラ、ホンセカエア
<適応症>
真菌血症、真菌性髄膜炎、真菌性呼吸器感染症、黒色真菌症、尿路真菌症、消化管真菌症
<真菌血症、真菌性髄膜炎、真菌性呼吸器感染症、黒色真菌症>
通常フルシトシンとして1日100〜200mg/kgを4回に分割経口投与する。
<尿路真菌症、消化管真菌症>
通常フルシトシンとして1日50〜100mg/kgを4回に分割経口投与する。
なお、患者の症状に応じて適宜増減する。
本剤の投与に際しては血液検査、腎機能検査(BUN、クレアチニン・クリアランス、尿検査等)・肝機能検査等を定期的に行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 血液障害のある患者又は既往に血液障害を起こした患者
重篤な血液障害があらわれることがある。
9.1.2 薬物過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)
9.2 腎機能障害患者
投与前にクレアチニン・クリアランス試験を行い、用量並びに投与間隔に留意して使用すること。腎排泄の障害により本剤が蓄積する。[16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
重篤な肝障害があらわれるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラットで外形、骨格異常(40mg/kg/日以上)が、マウスで外形異常(400mg/kg/日)の催奇形作用が報告されている。[2.2参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
用量並びに投与間隔に留意するなど注意すること。本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.1 臨床使用に基づく情報
フルオロウラシルの異化代謝酵素であるジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ(DPD)欠損等の患者がごくまれに存在し、このような患者に他のフッ化ピリミジン系薬剤を投与した場合、投与初期に重篤な副作用(口内炎、下痢、血液障害、神経障害等)が発現したとの報告がある。
外箱開封後は遮光して保存すること。本剤は吸湿性が強いので湿気を避けて保存し、服用直前までPTPシートから取り出さないこと。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(ティーエスワン)[1.、2.3参照] | 早期に重篤な血液障害や下痢、口内炎等の消化管障害等が発現するおそれがあるので、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中及び投与中止後少なくとも7日以内は本剤を投与しないこと。 | ギメラシルがフルオロウラシルの異化代謝を阻害し、血中フルオロウラシル濃度が著しく上昇する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 骨髄抑制を起こすおそれのある薬剤抗悪性腫瘍剤等放射線照射 | 血液障害等の副作用が増強するおそれがある | 骨髄抑制作用を増強するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アムホテリシンB | 本剤の毒性(骨髄抑制作用)が増強されるおそれがある。 | アムホテリシンBによるフルシトシンの細胞内取り込み促進や腎排泄障害作用により、本剤の毒性が増強される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| トリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合剤 | 重篤な骨髄抑制等の副作用が発現するおそれがある。 | 本剤との併用により、トリフルリジンのDNA取り込みが増加する可能性がある。チピラシル塩酸塩がチミジンホスホリラーゼを阻害することにより、本剤の代謝に影響を及ぼす可能性がある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 汎血球減少、無顆粒球症(いずれも頻度不明)
11.1.2 腎不全(頻度不明)
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 5%以上 | 1〜5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 血液 | 白血球減少 | 貧血、顆粒球減少、血小板減少 | ||
| 腎臓 | BUN上昇 | クレアチニン上昇、腎障害 | ||
| 肝臓 | AST、ALTの上昇 | Al-P上昇 | ||
| 消化器 | 食欲不振、嘔気 | 胃部不快感、下痢 | 嘔吐、腹痛 | |
| 神経系 | 頭痛、しびれ感、視力低下、幻覚、難聴、傾眠、不随意運動、痙攣 | |||
| 過敏症 | 発疹 | 光線過敏症 | ||
| その他 | 血清カリウム低下 | 血清カルシウム、血清リンの低下 |
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