ゼフィックス錠100

抗ウイルス化学療法剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 ラミブジン
製造/販売 グラクソ・スミスクライン
剤形/規格
  • ゼフィックス錠100

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警告

  • 本剤の投与終了後、ウイルス再増殖に伴い、肝機能の悪化もしくは肝炎の重症化が認められることがある。そのため、本剤の投与を終了する場合には、投与終了後少なくとも4ヵ月間は原則として2週間ごとに患者の臨床症状と臨床検査値(HBV-DNA、ALT及び必要に応じ総ビリルビン)を観察し、その後も観察を続けること。
    特に、免疫応答の強い患者(黄疸の既往のある患者、重度の急性増悪の既往のある患者、等)あるいは非代償性肝疾患の患者(組織学的に進展し、肝予備能が少ない患者を含む)では、投与終了後に肝炎が重症化することがあり、投与終了後の経過観察をより慎重に行う必要がある。この様な患者では本剤の投与終了が困難となり、長期にわたる治療が必要になる場合がある。[7.2、8.1、8.2、9.3.1、17.1.1参照]

禁忌

  • 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • B型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制

用法・容量

  • 通常、成人にはラミブジンとして1回100mgを1日1回経口投与する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 本剤は通常、投与を終了するまでに長期間を要する薬剤であり、投与中止により肝機能の悪化もしくは肝炎の重症化を起こすことがある。本内容を患者に説明し、患者が自己の判断で投与を中止しない様に十分指導すること。[1.、17.1.1参照]

  • 8.2 本剤によるB型慢性肝疾患の治療は、投与中のみでなく投与終了後も十分な経過観察が必要であり、経過に応じて適切な処置が必要なため、B型慢性肝疾患の治療に十分な知識と経験を持つ医師のもとで使用すること。[1.参照]

  • 8.3 本剤の投与中は定期的に肝機能検査値の測定を行うなど十分注意すること。

  • 8.4 投与期間1年までの臨床試験成績から、本剤投与終了後の肝機能悪化は、投与前に(1)HBV-DNA量が多い、(2)ALT値が高い及び(3)HBe抗原量が多い患者、さらに、投与中止時に(4)HBe抗原が陰性化していない、(5)セロコンバージョンを起こしていない、(6)投与期間が長い患者でより起こりやすいことが報告されている。従って、この様な患者で投与を中止する場合、投与中止後の経過観察をより慎重に行うこと。[17.1.1参照]

  • 8.5 本剤による治療により他者へのHBV感染が避けられることは証明されていない旨を患者に説明すること。

  • 8.6本剤を投与する前にHIV感染の有無を確認すること。[9.1.1参照]

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 HIV重複感染患者

      • ラミブジンを含む抗HIV療法を行う場合には、抗HIV薬であるラミブジン含有製剤をHIV感染症に対する用法及び用量により投与すること。B型肝炎ウイルスの増殖抑制に用いる本剤の用量は、HIV感染症に用いられるラミブジンの用量以下であり、薬剤耐性HIVが出現する可能性がある。[8.6参照]

  • 9.2 腎機能障害患者

    • 高い血中濃度が持続するおそれがある。[7.4、16.6.1参照]

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 9.3.1 免疫応答の強い患者あるいは非代償性肝疾患の患者

      • 免疫応答の強い患者(黄疸の既往のある患者、重度の急性増悪の既往のある患者、等)あるいは非代償性肝疾患の患者(組織学的に進展し、肝予備能が少ない患者を含む)では、投与終了後の経過観察をより慎重に行う必要がある。投与終了後に肝炎が重症化することがある。また、この様な患者では本剤の投与終了が困難となり、長期にわたる治療が必要になる場合がある。[1.参照]

    • 9.3.2 肝移植患者及び重度の肝疾患を有する患者

      • 投与中及び投与終了後少なくとも6ヵ月間は臨床症状と臨床検査値を観察し、その後も観察を続けること。
        肝移植患者及び重度の肝疾患を有する患者は、肝予備能が低下しているため、本剤投与終了後に肝炎が再燃した場合や本剤投与中に本剤による治療効果が得られなくなった場合(YMDD変異ウイルス出現時)、重度で致死的な代償不全を来たすおそれがある。

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。特に、妊娠3ヵ月以内の女性には投与しないことが望ましい。ヒトにおいて胎盤通過性であり、新生児の血清中ラミブジン濃度は、分娩時の母親の血清中及び臍帯血中の濃度と同じであることが報告されている。なお、動物実験(ウサギ)で胎児毒性(早期の胚死亡数の増加)が報告されている。

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。経口投与されたラミブジンはヒト乳汁中に排泄されることが報告されている(乳汁中濃度:<0.5〜8.2μg/mL)。また、ラミブジンの母体血漿中濃度と乳汁中濃度の比率は0.6〜3.3であることが報告されている。乳児での血清中ラミブジン濃度は18〜28ng/mLであったとの報告がある。

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

  • 13.1 処置

    • 本剤は血液透析により一部除去されるため、必要に応じて持続的血液透析を考慮すること。[16.6.1参照]

適用上の注意

  • 14.1 薬剤交付時の注意

    • PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

  • 15.2 非臨床試験に基づく情報

    • ヒトの培養リンパ球を用いたin vitro染色体異常試験では、300μg/mL以上において染色体異常頻度の増加がみられ、マウスのリンパ腫細胞を用いた遺伝子突然変異試験では2000μg/mL以上において変異コロニー頻度の軽度増加がみられたとの報告がある。またマウス及びラットを用いた長期のがん原性試験では、臨床用量におけるヒト全身曝露量(AUC)の34倍(マウス)及び200倍(ラット)までの曝露量において、発がん性は認められなかったとの報告がある。

相互作用

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤[16.7参照] 本剤の血中濃度が上昇する。 腎臓における排泄がトリメトプリムと競合すると考えられている。危険因子:腎機能障害
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ソルビトール 経口ソルビトール溶液(ソルビトールとして3.2g、10.2g、13.4g)とラミブジンの併用により、ラミブジンのAUCが減少した(それぞれ18%、36%、42%減少)との報告がある。 ソルビトールによりラミブジンの吸収が抑制されると考えられている。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 血小板減少(4.1%)、赤芽球癆(頻度不明)、汎血球減少(頻度不明)、白血球減少(3.7%)、好中球減少(2.6%)、貧血(頻度不明)

  • 11.1.2 横紋筋融解症(頻度不明)

    • 筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の症状があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

  • 11.1.3 膵炎(頻度不明)

  • 11.1.4 乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)(頻度不明)

  • 11.1.5 ニューロパシー、錯乱、痙攣(いずれも頻度不明)

  • 11.1.6 心不全(頻度不明)

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上 10%未満 頻度不明
精神神経系 頭痛
消化器系 腹痛、下痢、嘔気 嘔吐
筋骨格系 CK上昇 筋痛、筋痙攣
その他 倦怠感、発疹、感冒様症状
  • 本剤の投与終了により肝機能の悪化もしくは肝炎の重症化が認められることがあり、B型慢性肝炎患者を対象とした国内臨床試験における投与終了後8週間又は6ヵ月間の観察期間中の主な有害事象として、肝機能検査値異常(ALT上昇、AST上昇等)が報告されている。[17.1.1参照]

薬価

ゼフィックス錠100 276.5円/錠

評価サマリー

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