○脳腫瘍及び脳血管障害の診断
○甲状腺疾患の診断
○唾液腺疾患の診断
○異所性胃粘膜疾患の診断
○医療機器「テクネガス発生装置」との組合せ使用による局所肺換気機能の検査
・溶出法
<脳シンチグラフィ、甲状腺シンチグラフィ/甲状腺摂取率測定、唾液腺シンチグラフィ/RIシアログラフィ、異所性胃粘膜シンチグラフィ>
透明カバーを取り外し、溶出口に溶出用注射針を取り付ける。コレクティングバイアルをエリューションシールドに入れ、倒立させて溶出口の上からバイアルのゴム栓に溶出用注射針をつけ根まで差し込む。溶出用レバーを用いて溶出回路を開き、バイアル中に溶出液(過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液)を溶出させる。静置してしばらくすると約5mL、約10mLまたは約20mLの無菌の溶出液が得られる。
<局所肺換気機能の検査>
局所肺換気機能の検査(投与法、第5項)のために高い放射能濃度の溶出液を得るときは、次の方法による。
透明カバーを取り外し、溶出口に溶出用チューブの一方を取り付け、他方を容量2〜5mLの注射筒に取り付け、溶出液を約2.2mL吸引し、注射筒を取り外して溶出液をコレクティングバイアルに入れる。
溶出用チューブの他方を容量1mLの別の注射筒に取り付け、溶出液を約0.5mL吸引し、注射筒を取り外す。このうち、必要な放射能を医療機器「テクネガス発生装置」に仕込む。
・投与法
<脳シンチグラフィ>
通常、成人には74〜740MBqを静注し、静注後10〜30分までに(やむを得ず経口投与する場合は1〜2時間後に)被検部のシンチグラムを得る。
なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
<甲状腺シンチグラフィ/甲状腺摂取率測定>
通常、成人には74〜370MBqを静注し、静注後被検部のシンチグラムを得る。同時に甲状腺摂取率を測定する場合には、投与量のカウントと被検部のカウントの比から甲状腺摂取率を測定する。また、7.4〜74MBqを静注することにより、甲状腺摂取率のみを測定することもできる。
なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
<唾液腺シンチグラフィ/RIシアログラフィ>
通常、成人には185〜555MBqを静注し、静注後被検部のシンチグラムを得る。必要に応じて唾液分泌刺激物による負荷を行い、負荷後のシンチグラムを得る。また、時間放射能曲線を作成することにより、RIシアログラムを得ることもできる。
なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
<異所性胃粘膜シンチグラフィ>
通常、成人には185〜370MBqを静注し、静注後被検部のシンチグラムを得る。
なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
<局所肺換気機能の検査>
259〜370MBq/0.1mLを、医療機器「テクネガス発生装置」に仕込み、その用法及び用量に従って使用する。
99mTc-超微粒子を発生させたのち、背部よりガンマカメラを用いて観察しながら吸入させ、可能な場合は深吸気を行なわせ、さらに息こらえを行なわせる。
通常、成人には18.5〜37MBqを肺内に沈着させ、未沈着の99mTc-超微粒子を呼出させたのち、肺シンチグラムを得る。
なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。授乳中の女性は投与後少なくとも3日間は授乳しない方が良いとの報告がある
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤投与時の注意
<効能共通>
14.1.1 膀胱部の被曝を軽減させるため、撮像前後できるだけ患者に水分を摂取させ、排尿させること。
<局所肺換気機能の検査>
14.1.2 医療機器「テクネガス発生装置」と組み合わせて用いることによる局所肺換気機能の検査を行う場合、気道抵抗の大きい患者については、安静吸入法を採用すること。また、気道抵抗の大きい患者については呼吸困難に備えて適当な処置法(酸素吸入装置など)を講じておくこと。
14.2 診断上の注意
<脳シンチグラフィ>
脳シンチグラフィを行う場合、脳底部及び後頭蓋窩の腫瘍については、シンチグラム読影が困難な場合がある。
20.1 重量物のため持ち運びには十分注意すること。
20.2 放射線を安全に遮蔽できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 | |
| 過敏症 | 紅斑性皮疹 |
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