本剤及び本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
以下の疾患の診断におけるドパミントランスポーターシンチグラフィ
○パーキンソン症候群
○レビー小体型認知症
通常,成人には本剤1バイアル(111〜185MBq)を静脈内投与し,投与後3〜6時間に頭部のシンチグラムを得る。
8.1 診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。
8.2 本剤の投与により過敏症反応を示すことがある。投与に際しては必ず救急処置の準備を行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 飲酒に対し強い反応を示す患者
本剤を投与する場合には問診により適切かどうか判断すること。本剤はエタノールを5%含有するため,アルコールの中枢神経系への影響が強くあらわれるおそれがある。
9.1.2 排尿障害のある患者
膀胱部の被曝が増加することがある。[16.3.2参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
血中に滞留することがある。[16.5参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
血中に滞留することがある。[16.4参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 投与時に注射部位疼痛の起こる可能性を抑えるため,少なくとも15秒以上かけて本剤を静脈内に投与すること。
14.1.2 膀胱部の被曝を軽減させるため,撮像前後にできるだけ患者に水分を摂取させ,排尿させること。
14.2 診断上の注意
診断は他の関連する検査結果や臨床症状等を併せた根拠に基づいて総合的に判断すること。
本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 選択的セロトニン再取り込み阻害薬フルボキサミンマレイン酸塩パロキセチン塩酸塩水和物塩酸セルトラリン | 線条体と背景組織における本剤の集積比が上昇する可能性がある。画像を評価する際に留意すること。 | 本剤は背景組織に発現するセロトニントランスポーターにも結合するため,背景組織における本剤の集積が低下する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 中枢神経刺激薬メチルフェニデート塩酸塩三環系抗うつ剤アモキサピン食欲抑制剤マジンドールコカイン系製剤コカイン塩酸塩中枢興奮剤メタンフェタミン塩酸塩 | 線条体における本剤の集積低下の原因となる可能性がある。画像を評価する際に留意すること。 | 線条体における本剤の特異的結合を競合的に阻害する可能性がある。 |
次の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 過敏症(頻度不明)
投与後局所反応(0.1%),そう痒及び紅斑等の過敏症(頻度不明)があらわれることがある。
次の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 1%以上 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 過敏症 | − | − | 過敏症反応 |
| 精神・神経系 | 頭痛 | 浮動性めまい,蟻走感 | − |
| 感覚器 | − | 回転性めまい | − |
| 消化器 | − | 悪心,空腹,口内乾燥 | − |
| その他 | − | 味覚異常,血腫,注射部位血腫 | 注射部位疼痛 |
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