乏尿・無尿(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当り20mL以下)又は高窒素血症がみられる高度の腎機能障害のある患者〔高カリウム血症が悪化する。〕
未治療のアジソン病患者〔高カリウム血症が悪化する。〕
高カリウム血症の患者〔不整脈や心停止を引き起こすおそれがある。〕
消化管通過障害のある患者〔塩化カリウムの局所的な粘膜刺激作用により潰瘍、狭窄、穿孔をきたすことがある。〕
食道狭窄のある患者(心肥大、食道癌、胸部大動脈瘤、逆流性食道炎、心臓手術等による食道圧迫)
消化管狭窄又は消化管運動機能不全のある患者
高カリウム血性周期性四肢麻痺の患者〔発作を誘発するおそれがある。〕
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
エプレレノンを投与中の患者(「3.相互作用」の項参照)
低カリウム血症の改善
通常成人は1回2錠を1日2回、食後経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。
本剤の投与に際しては、患者の血清電解質及び心電図の変化に注意すること。特に、長期投与する場合には、血清又は尿中カリウム値、腎機能、心電図等を定期的に検査することが望ましい。また、高カリウム血症があらわれた場合には投与を中止すること。
なお、血清カリウムの測定に際しては溶血等によるカリウム値の人為的上昇に注意すること。
腎機能低下あるいは腎機能障害のある患者〔高カリウム血症があらわれやすい。〕
急性脱水症、広範囲の組織損傷(熱傷、外傷等)のある患者〔高カリウム血症があらわれることがある。〕
高カリウム血症があらわれやすい疾患(低レニン性低アルドステロン症等)を有する患者
心疾患のある患者〔過剰に投与した場合、症状を悪化させることがある。〕
消化性潰瘍の既往歴のある患者〔塩化カリウムの刺激により再発させるおそれがある。〕
抗コリン作動薬を投与中の患者(「3.相互作用」の項参照)
通常経口投与では重篤な高カリウム血症があらわれることは少ないが、排泄機能の異常等がある場合には起こることがある。一般に高カリウム血症は初期には無症状のことが多いので、血清カリウム値及び特有な心電図変化(T波の尖鋭化、QRS幅の延長、ST部の短縮、P波の平坦化ないしは消失)に十分注意
高カリウム血症が認められた場合には血清カリウム値、臨床症状に応じて
カリウムを含む食物や薬剤の制限又は排除。カリウム保持性利尿剤の投与が行われている場合にはその投与中止。
インスリンをブドウ糖3〜4gに対し1単位(もし糖尿病があれば2gに対し1単位)加えた20〜50%高張ブドウ糖液200〜300mLを30分くらいで静脈内投与。
アシドーシスのある場合には、乳酸ナトリウムあるいは炭酸水素ナトリウムを5%ブドウ糖液200mL程度に溶解し静脈内投与。
グルコン酸カルシウムの静脈内投与。
陽イオン交換樹脂(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等)の経口投与又は注腸。
血液透析又は腹膜透析。
服用時
本剤は噛み砕かずに、多めの水で服用すること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
代謝性アシドーシスの場合、低カリウム血症の治療は塩基性塩によって行われることが望ましい。
服用後、錠剤がX線で造影されることがある。
各種の消化管吻合術後の患者では吸収されないまま消化管を通過することがあるので吸収率が著しく低下するおそれがある。このような患者に対しては、内用液剤、顆粒剤等を投与することが望ましい。
本剤のゴーストタブレット(有効成分放出後の殻錠)が糞中に排泄されることがある。
吸湿性が極めて高いので、アルミピロー開封後は湿気を避けて保存のこと。
PTPシートから取り出して調剤しないこと。
粉砕して調剤しないこと。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| エプレレノン(セララ) | 高カリウム血症があらわれることがある。 | エプレレノンは血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられる。危険因子:腎障害患者 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 抗アルドステロン剤スピロノラクトン等カリウム保持性利尿剤トリアムテレン等直接的レニン阻害剤アリスキレンアンジオテンシン変換酵素阻害剤ベナゼプリルカプトプリル等アンジオテンシンII受容体拮抗剤バルサルタンロサルタンカリウムカンデサルタンシレキセチルテルミサルタン等β-遮断剤非ステロイド性消炎鎮痛剤インドメタシン等シクロスポリンヘパリンジゴキシンドロスピレノン・エチニルエストラジオール | 高カリウム血症があらわれることがある。 | これらの薬剤は血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられる。危険因子:腎障害患者 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 抗コリン作動薬 | 本剤の消化管粘膜刺激があらわれやすい。症状があらわれた場合には、本剤の減量又はカリウムの液剤の使用を考慮する。 | 抗コリン剤の消化管運動の抑制による。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 筋弛緩剤ベクロニウム等 | 筋弛緩剤の作用が減弱することがある。 | カリウムイオンは骨格筋の収縮に関与している。 |
総症例1,869例中47例(2.5%)に副作用が認められ、そのうち約87%が胃部不快感、軽度の腹痛などの消化器症状であった。(承認時まで及び市販後1978年までの集計)
(頻度不明)
消化管の閉塞、潰瘍又は穿孔
観察を十分に行い、嚥下時の疼痛、激しい嘔吐・腹痛・腹部膨満、消化管出血等があらわれた場合には、直ちに投与を中止する。
心臓伝導障害
一時に大量投与した場合にあらわれやすい。(「8.過量投与」の項参照)
| 頻度不明 | 0.1%〜5%未満 | |
| 消化器 | − | 悪心・嘔吐、腹部不快感、下痢 |
| 過敏症 | 蕁麻疹、発疹、そう痒感 | − |
スローケー錠600mg 6.8円/錠
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