鉄欠乏状態にない患者[過量投与にならないよう注意する。過剰症を起こすおそれがある。]
鉄欠乏性貧血
<フェロミア錠50mg>
通常成人は、鉄として1日100〜200mg(2〜4錠)を1〜2回に分けて食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤投与中は、適宜血液検査を実施し、過量投与にならないよう注意する。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 消化性潰瘍、慢性潰瘍性大腸炎、限局性腸炎等の胃腸疾患のある患者
病態を悪化させることがある。
9.1.2 発作性夜間血色素尿症の患者
溶血を誘発し病態を悪化させることがある。
9.1.3 鉄含有製剤(鉄剤、MRI用肝臓造影剤等)投与中の患者
過剰症を起こすおそれがある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。
13.1 症状
主な症状は胃粘膜刺激による悪心、嘔吐、腹痛、血性下痢、吐血等の消化器症状である。また、頻脈、血圧低下、チアノーゼ等がみられる。重症の場合は、昏睡、ショック、肝壊死、肝不全に至ることがある。
13.2 処置
服用初期には催吐、胃洗浄が有効である。その他に下剤、鉄排泄剤(デフェロキサミン)等の投与を行う。血圧低下や循環虚脱があらわれた場合には、昇圧剤、輸液等による対症療法を行う。
14.1 薬剤交付時の注意
<錠>
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.1 臨床使用に基づく情報
本剤の投与により便が黒色を呈することがある。
本剤の投与により歯又は舌が一時的に着色(茶褐色等)することがある。その場合には、重曹等で除去する。
15.2 非臨床試験に基づく情報
動物実験において、大量のアロプリノールとの併用で肝の鉄貯蔵量が増加したとの報告がある。
錠PTP包装はアルミ袋開封後、湿気を避けて保存すること。
錠バラ包装は開栓後、湿気を避けて保存すること。
顆粒分包はアルミ袋開封後、湿気を避けて保存すること。
顆粒バラ包装は開栓後、光を遮り湿気を避けて保存すること(顆粒は光により変色、湿気により吸湿することがある)。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
セフジニル | セフジニルの吸収を約10分の1に阻害することがあるので、3時間以上間隔を空けて本剤を投与すること。 | 相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
キノロン系抗菌剤塩酸シプロフロキサシンノルフロキサシントスフロキサシントシル酸塩水和物スパルフロキサシン等 | 抗菌剤の吸収を阻害することがある。 | 相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
テトラサイクリン系抗生物質 | 相互に吸収を阻害する。 | 相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相互に吸収を阻害する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
甲状腺ホルモン製剤レボチロキシンナトリウム水和物リオチロニンナトリウム等 | チロキシンの吸収を阻害するおそれがある。 | 相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害するおそれがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
制酸剤 | 鉄の吸収を阻害することがある。 | in vitro試験において、pHの上昇により、難溶性の鉄重合体を形成することが報告されている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
タンニン酸を含有する食品 | 鉄の吸収を阻害するおそれがある。 | in vitro試験において、タンニン酸と高分子鉄キレートを形成することが報告されている。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5%以上 | 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
消化器 | 悪心・嘔吐 | 上腹部不快感、胃・腹痛、下痢、食欲不振、便秘、胸やけ | 腹部膨満感 | |
過敏症 | 発疹 |
|
光線過敏症 | |
肝臓 | AST、ALTの上昇等 | Al-Pの上昇等 | ||
精神神経系 | 頭痛、めまい | |||
その他 | 倦怠感、浮腫 |
フェロミア錠50mg 6.1円/錠
フェロミア顆粒8.3% 9.4円/g
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使いやすさ
投稿日: 2015/03/07 参考率: 100%(5人/5人)
内科/50代/処方経験あり