2.1 本剤の成分に対し過敏性素因のある女性
2.2 乳癌又は生殖器癌及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化又は顕性化を促すおそれがある。][8.2-8.4参照]
2.3 診断の確定していない異常性器出血のある患者[性器癌の疑いがある。][8.2、8.4参照]
2.4 重篤な腎障害又は急性腎障害のある患者[9.2.1参照]
2.5 重篤な肝障害のある患者[9.3.1参照]
2.6 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[8.5、8.7、9.5参照]
避妊
1日1錠を毎日一定の時刻に白色錠から開始し、指定された順番に従い28日間連続経口投与する。
以上28日間を投与1周期とし、29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返す。
8.1 本剤の投与にあたっては、服用者の病歴調査及び検診が必要である。この検診には、乳房・腹部の検査及び臨床検査が含まれる。
8.2 本剤投与開始前及び投与中は、1年に1回以上、子宮・卵巣を中心とした骨盤内臓器の検査を行うこと。1年に1回、子宮頸部の細胞診の実施を考慮すること。[2.2、2.3参照]
8.3 服用者に乳房検診を受けるよう指導すること。[2.2、9.1.2参照]
8.4 服用中に不正性器出血が発現し、長期間持続する場合は、悪性疾患によるものではないことを確認の上、投与すること。[2.2、2.3参照]
8.5 本剤投与に際しては、問診、基礎体温の測定、免疫学的妊娠診断等により、妊娠していないことを十分に確認すること。[2.6、9.5参照]
8.6 服用中に激しい下痢、嘔吐が続いた場合には本剤の吸収不良を来すことがあり、その場合には妊娠する可能性が高くなるので、その周期は他の避妊法を併用させること。
8.7 服用中に消退出血が2周期連続して発来しなかった場合、投与継続に先だって、免疫学的妊娠診断により妊娠していないことを確認すること。[2.6、9.5参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 骨成長が終了していない可能性がある女性
エストラジオールの血清中濃度を低下させ、骨密度の減少をもたらすおそれがある。
9.1.2 乳癌の既往歴のある女性
乳癌が再発するおそれがある。[8.3参照]
9.1.3 うつ病又はうつ状態の患者並びにそれらの既往歴のある患者
症状が悪化するおそれがある。
9.1.4 活動性の静脈血栓塞栓症の患者
静脈血栓塞栓症の治療を優先すること。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎障害又は急性腎障害のある患者
投与しないこと。本剤のアルドステロン拮抗作用により、カリウム値が上昇するおそれがある。[2.4参照]
9.2.2 腎障害のある患者(重篤な腎障害又は急性腎障害のある患者を除く)
本剤のアルドステロン拮抗作用により、カリウム値が上昇するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
投与しないこと。代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。[2.5参照]
9.3.2 肝障害のある患者(重篤な肝障害のある患者を除く)
代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠が確認された場合には投与を中止すること。[2.6、8.5、8.7参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行するとの報告がある。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リファンピシンバルビツール酸系製剤フェノバルビタール等ヒダントイン系製剤フェニトインナトリウム等カルバマゼピンボセンタンモダフィニルトピラマート非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤ネビラピンセイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 | 本剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがある。 | これらの薬剤等は薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進する可能性があると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| フルコナゾールボリコナゾールHIVプロテアーゼ阻害剤リトナビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル(リトナビル併用時)、ロピナビル・リトナビル配合剤、アタザナビル等 | 本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | これらの薬剤は薬物代謝酵素を阻害し、本剤の代謝を阻害する可能性があると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| Gn-RH誘導体ブセレリン酢酸塩等レルゴリクスリュープロレリン | これらの薬剤の作用を減弱するおそれがある。 | これらの薬剤は性ホルモンの分泌を低下することにより薬効を示すため、性ホルモンである本剤の投与によってこれらの薬剤の効果を減弱する可能性が考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 黄体ホルモン含有製剤プロゲステロン製剤メドロキシプロゲステロン酢酸エステル製剤ノルエチステロン製剤ジドロゲステロン製剤等 | プロゲステロン作用が増強する可能性がある。 | ともにプロゲステロン受容体に対するアゴニスト活性を示すことから、プロゲステロン作用が相加的に増強する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ACE阻害剤カプトプリル、エナラプリル等アンジオテンシンII受容体拮抗剤ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル等カリウム保持性利尿剤スピロノラクトン、トリアムテレン、カンレノ酸カリウム等カリウム製剤塩化カリウム、グルコン酸カリウム等ヘパリンアルドステロン拮抗剤非ステロイド性消炎鎮痛剤インドメタシン等シクロスポリン | 高カリウム血症を誘発することがあるので、血清カリウム値を観察するなど十分注意すること。 | これらの薬剤による血清カリウム値の上昇とドロスピレノンの抗ミネラルコルチコイド作用によると考えられる。危険因子:腎障害患者、血清カリウム値の高い患者 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 5%以上 | 1〜5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 女性生殖器 | 不正性器出血(月経中間期出血、異常子宮出血)(89.9%)、下腹部痛(13.4%)、月経異常(過少月経、過長過多不規則月経、重度月経出血)(14.9%) | 無月経、卵巣嚢胞、子宮頸部上皮異形成、子宮筋腫、カンジダ症、外陰部炎、性器分泌物 | 陰部そう痒症、子宮ポリープ、外陰腟痛、卵巣腫大 | リビドー減退 |
| 乳房 | 乳房不快感 | 乳頭痛、乳腺良性腫瘍、乳腺嚢胞症 | 乳房痛 | |
| 精神神経系 | 頭痛(16.3%) | 傾眠、いらいら感、不安感、めまい、片頭痛 | 抑うつ | |
| 消化器 | 腹痛(12.3%)、悪心、下痢 | 上腹部痛、嘔吐、胃腸障害 | 便秘、消化不良、腹部膨満、口内炎 | |
| 皮膚 | ざ瘡 | 発疹、そう痒症 | 紅斑、皮膚乾燥 | |
| 筋・骨格系 | 背部痛 | 関節痛、肋軟骨炎 | ||
| その他 | 倦怠感、浮腫、発熱、体重増加 | 貧血、肝機能検査値異常 | 高カリウム血症、ほてり |
スリンダ錠28
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