2.1 明らかな発熱を呈している者
2.2 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
2.3 本剤の成分に対し重度の過敏症の既往歴のある者
2.4 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
ダニ媒介性脳炎の予防
初回免疫の場合、1回0.5mLを3回、筋肉内に接種する。2回目接種は、1回目接種の1〜3ヵ月後、3回目接種は、2回目接種の5〜12ヵ月後に接種する。免疫の賦与を急ぐ場合には、2回目接種を1回目接種の2週間後に行うことができる。
追加免疫の場合、1回0.5mLを筋肉内に接種する。
8.1 本剤は「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
8.2 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察によって健康状態を調べること。[9.1参照]
8.3 被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
8.4 ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるため、接種前に過敏症の既往歴等に関する問診を十分に行うとともに、ショック、アナフィラキシーに対する緊急処置ができるよう、適切な監視下において接種すること。また、接種後一定時間、被接種者の状態を観察すること。[11.1.1参照]
8.5 ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神があらわれることがある。失神による転倒を避けるため、接種後一定時間は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。
9.1 接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。[8.2参照]
9.1.1 自己免疫疾患を有する者又は自己免疫疾患が疑われる者
ベネフィットとリスクを考慮した上で接種の要否を判断すること。本剤接種により自己免疫疾患が悪化する、もしくはその経過に悪影響を及ぼす可能性がある。[11.1.2参照]
9.1.2 活動性脱髄疾患又はコントロール不良のてんかん等の脳障害を有する者
本剤接種の必要性について十分に検討すること。
9.1.3 出血性疾患を有する者、抗凝固療法を受けている者
本剤接種後に出血があらわれることがある。
9.1.4 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
9.1.5 本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者
9.1.6 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
9.1.7 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
9.1.8 過去に痙攣の既往のある者
9.2 腎機能障害を有する者
接種要注意者である。
9.3 肝機能障害を有する者
接種要注意者である。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。生殖発生毒性試験は実施していない。
9.6 授乳婦
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行は不明である。
9.8 高齢者
接種にあたっては、問診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。一般に、生理機能が低下している。
14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 使用前に室温に戻すこと。
14.1.2 使用前に、均一な乳白色の懸濁液となるよう振り混ぜること。異物の混入又は外観の変化がないかを目視で確認し、異常を認めたものは使用しないこと。
14.1.3 本剤を他のワクチンと混合して接種しないこと。
14.2 薬剤接種時の注意
14.2.1 通常、上腕三角筋に筋肉内接種すること。静脈内、皮内、皮下への接種は行わないこと。他の注射用ワクチンを同時に接種する場合は、別々の部位(できれば別々の四肢)に接種すること。
14.2.2 組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
(1)針長は筋肉内接種に足る長さで、神経、血管、骨等の筋肉下組織に到達しないよう、各被接種者に対して適切な針長を決定すること。
(2)神経走行部位を避けること。
(3)注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
20.1 外箱開封後は、遮光して保存すること。
20.2 凍結させないこと。
本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。
次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)[8.4参照]
11.1.2 多発性硬化症(増悪を含む)(頻度不明)[9.1.1参照]
11.1.3 急性散在性脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群、脊髄炎、横断性脊髄炎(いずれも頻度不明)
11.1.4 脳炎(頻度不明)
次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
| 10%以上a) | 10%未満a) | 頻度不明 | |
| 局所症状(注射部位) | 注射部位疼痛(35.0%) | 注射部位出血、注射部位腫脹、注射部位そう痒感、注射部位硬結、注射部位血腫、注射部位発赤・紅斑、注射部位熱感、注射部位知覚異常 | 注射部位関節運動障害、注射部位関節痛、注射部位結節、注射部位炎症 |
| 感染症 | 上気道感染 | 帯状疱疹再燃 | |
| 血液 | リンパ節症 | ||
| 免疫系 | 過敏症 | ||
| 精神神経系 | 頭痛、神経痛、傾眠、浮動性めまい | 痙攣、感覚異常及び運動機能障害(第7脳神経麻痺、顔面不全麻痺、麻痺、不全麻痺、神経炎、視神経炎)、髄膜症 | |
| 感覚器 | 回転性めまい | 視力障害、羞明、眼痛、耳鳴 | |
| 循環器 | 頻脈 | ||
| 呼吸器 | 呼吸困難 | ||
| 消化器 | 下痢b) | 悪心、嘔吐、腹痛 | |
| 皮膚 | そう痒症、発疹(紅斑性皮疹、斑状丘疹状皮疹)、紅斑、蕁麻疹 | 皮膚炎、多汗症 | |
| 筋・骨格系 | 筋肉痛、関節痛、四肢痛、筋骨格硬直 | 背部痛、関節腫脹、頚部痛 | |
| その他 | 疲労、倦怠感、発熱、無力症、インフルエンザ様疾患 | 悪寒、歩行障害、浮腫 |
a)治験参加者日誌により収集した副反応を含む
b)B9371039試験(n=100)における発現頻度
タイコバック水性懸濁筋注0.5mL
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