レブラミドカプセル5mg

抗造血器悪性腫瘍剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 レナリドミド水和物
製造/販売 セルジーン
剤形/規格
  • レブラミドカプセル5mg

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警告

  • 本剤はサリドマイド誘導体である。本剤はヒトにおいて催奇形性を有する可能性があるため、妊婦又は妊娠している可能性のある女性患者には決して投与しないこと。[「禁忌」、「重要な基本的注意」、「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

  • 本剤の胎児への曝露を避けるため、本剤の使用については、適正管理手順(以下、「本手順」)が定められているので、関係企業、医師、薬剤師等の医療関係者、患者やその家族等の全ての関係者が本手順を遵守すること。[「禁忌」の項参照]

  • 妊娠する可能性のある女性患者に投与する場合は、投与開始前に妊娠検査を行い、陰性であることを確認した上で投与を開始すること。また、投与開始予定4週間前から投与終了4週間後まで、性交渉を行う場合はパートナーと共に極めて有効な避妊法の実施を徹底(男性は必ずコンドームを着用)させ、避妊を遵守していることを十分に確認するとともに定期的に妊娠検査を行うこと。なお、本剤の投与期間中に妊娠が疑われる場合には、直ちに本剤の投与を中止し、医師等に連絡するよう患者を指導すること。[「重要な基本的注意」の項参照]

  • 本剤は精液中へ移行することから投与終了4週間後まで、性交渉を行う場合は極めて有効な避妊法の実施を徹底(男性患者は必ずコンドームを着用)させ、避妊を遵守していることを十分に確認すること。また、この期間中は妊婦との性交渉は行わせないこと。

  • 本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者のみに行うこと。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族等に有効性及び危険性(胎児への曝露の危険性を含む)を十分に説明し、文書で同意を得てから投与を開始すること。

  • 深部静脈血栓症及び肺塞栓症の発現が報告されているので、観察を十分に行いながら慎重に投与すること。異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[「重大な副作用」の項参照]

禁忌

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性患者[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

  • 適正管理手順を遵守できない患者

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 再発又は難治性の多発性骨髄腫

  • 5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群

用法・容量

  • 再発又は難治性の多発性骨髄腫

    • デキサメタゾンとの併用において、通常、成人にはレナリドミドとして1日1回25mgを21日間連日経口投与した後、7日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

  • 5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群

    • 通常、成人にはレナリドミドとして1日1回10mgを21日間連日経口投与した後、7日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 本剤はヒトにおいて催奇形性を有する可能性があることから、妊娠する可能性のある女性患者に本剤を投与する場合は、本剤投与開始4週間前及び本剤投与開始3日前から投与開始直前までに妊娠検査を実施し、妊娠していないことを確認後に投与を開始すること。また、本剤の治療中は4週間を超えない間隔で、本剤の投与終了の際は本剤投与終了時及び本剤投与終了4週間後に妊娠検査を実施すること。

  • 本剤投与開始から投与中止4週間後までは、献血、精子・精液の提供をさせないこと。

  • 本剤の投与により重篤な好中球減少症及び血小板減少症が発現することがあるため、定期的に血液学的検査を行うとともに必要に応じて本剤の減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、本剤の投与にあたっては、G-CSF製剤の適切な使用も考慮すること。[「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」の項参照]

  • 海外臨床試験において、疲労、めまい、傾眠、霧視が報告されているので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作を避けるよう注意すること。

慎重投与

  • 腎機能障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)また、腎機能障害が悪化することがある。]

  • 深部静脈血栓症のリスクを有する患者[本剤により症状が発現、増悪することがある。]

  • 骨髄抑制のある患者[重篤な好中球減少症及び血小板減少症が発現することがある。(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)]

  • 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

  • サリドマイドによる重篤な過敏症の既往歴のある患者

過量投与

  • 外国において、本剤を1日225mg服用した症例で汎血球減少症や肺塞栓症等が発現したという報告がある。過量投与したときは、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

適用上の注意

  • 調剤時

    調剤時には脱カプセルをしないこと。

  • 薬剤交付時

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

  • 服用時

    カプセルを噛み砕いたり、又は開けずに服用するように患者を指導すること。

その他の注意

  • 未治療の多発性骨髄腫患者を対象とした3つの海外臨床試験において、本剤投与群で対照群と比較して悪性腫瘍の発現割合が高く、本剤投与群で、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、B細胞性悪性腫瘍及び固形癌等の悪性腫瘍が発現した。
    また、再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象とした2つの海外臨床試験において、本剤投与群で対照群と比較して悪性腫瘍の発現割合が高く、本剤投与群で、基底細胞癌、有棘細胞癌及び固形癌等の悪性腫瘍が発現した。

取扱上の注意

  • 薬剤管理は適正管理手順を厳守し、徹底すること。

  • 開封後、直射日光及び高温・高湿を避けて保存すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジギタリス製剤 (ジゴキシン等) ジゴキシンの血漿中濃度が増加するとの報告があるので、併用する場合には注意すること。 機序不明

副作用

副作用発現状況の概要

  • 治療歴のある多発性骨髄腫患者を対象とした国内第I相臨床試験の安全性評価症例(15例)及び5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群患者を対象とした国内第II相臨床試験の安全性評価症例(11例)において、合計26例中26例(100%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、血小板減少症23例(88.5%)、好中球減少症22例(84.6%)、白血球減少症21例(80.8%)、リンパ球減少症15例(57.7%)、便秘12例(46.2%)、発疹8例(30.8%)、貧血6例(23.1%)、好酸球増加症6例(23.1%)、そう痒症6例(23.1%)であった。(効能追加承認時)

  • 再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象とした外国第III相臨床試験〔MM-009試験(二重盲検期間2005年6月7日データカットオフ)及びMM-010試験(二重盲検期間2005年8月3日データカットオフ)の併合〕の本剤及びデキサメタゾン併用投与群の安全性評価症例において、353例中323例(91.5%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、好中球減少症135例(38.2%)、疲労92例(26.1%)、便秘78例(22.1%)、筋痙攣73例(20.7%)、不眠症63例(17.8%)、血小板減少症62例(17.6%)、無力症61例(17.3%)、貧血53例(15.0%)、下痢50例(14.2%)、末梢性ニューロパシー44例(12.5%)、悪心40例(11.3%)、筋脱力40例(11.3%)、振戦40例(11.3%)、発疹40例(11.3%)、末梢性浮腫38例(10.8%)、浮動性めまい36例(10.2%)であった。

  • 5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群患者を対象とした外国第III相臨床試験〔MDS-004試験(二重盲検期間2008年6月26日データカットオフ)〕の安全性評価症例において、10mg群69例中66例(95.7%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。10mg群での主な副作用は、好中球減少症52例(75.4%)、血小板減少症33例(47.8%)、そう痒症18例(26.1%)、下痢13例(18.8%)、便秘9例(13.0%)、疲労7例(10.1%)であった。

  • 骨髄異形成症候群患者では多発性骨髄腫患者より骨髄抑制が高い割合で認められた。

  • 市販後に全症例を対象として実施した特定使用成績調査において、安全性評価対象2,911例中2,198例(75.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、血小板減少症981例(33.7%)、好中球減少症923例(31.7%)、発疹299例(10.3%)、白血球減少症293例(10.1%)、便秘250例(8.6%)、貧血238例(8.2%)、末梢性ニューロパシー213例(7.3%)、肺炎155例(5.3%)、倦怠感152例(5.2%)等であった。(第6回安全性定期報告時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 注1)、注2)

  • 深部静脈血栓症、肺塞栓症

    深部静脈血栓症(0.7%)、静脈血栓症(0.2%)、静脈塞栓症(0.2%)、肺塞栓症(0.2%)が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 脳梗塞、一過性脳虚血発作0.4%

    脳梗塞、一過性脳虚血発作があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 骨髄抑制

    好中球減少症(31.7%)、血小板減少症(33.7%)、貧血(8.2%)、発熱性好中球減少症(1.2%)等骨髄抑制があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、血小板減少が生じた結果、消化管出血等の出血に至った症例も報告されている。

  • 感染症18.5%

    肺炎、敗血症等の重篤な感染症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Toxic Epidermal Necrosis:TEN)0.1%

    皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 腫瘍崩壊症候群0.5%

    腫瘍崩壊症候群が報告されているので、腫瘍量の多い患者では、血清中電解質濃度測定及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行い、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。

  • 間質性肺疾患

    間質性肺疾患(1.2%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 心筋梗塞、心不全、不整脈

    心筋梗塞(頻度不明)、心不全(1.2%)、心房細動(0.1%)等の不整脈が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 末梢神経障害

    末梢性ニューロパシー(7.3%)、感覚鈍麻1.9%)、筋力低下0.2%)、錯感覚(0.1%)等末梢神経障害が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 甲状腺機能低下症

    甲状腺機能低下症(0.2%)が報告されているので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 消化管穿孔0.1%

    消化管穿孔が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 起立性低血圧

    起立性低血圧(0.1%)が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 痙攣0.1%

    痙攣が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 肝機能障害、黄疸6.0%

    AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 重篤な腎障害2.9%

    腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 注1)第6回安全性定期報告時の国内特定使用成績調査(全例調査)結果に基づき発現頻度を記載した。

  • 注2)自発又は外国で報告された副作用のため頻度不明とした。

重大な副作用

  • (頻度不明)

  • 類薬で催奇形性が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。

その他の副作用

  • 注1)、注2)

  • 本剤の投与により次のような症状又は異常があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上 1〜5%未満 1%未満 頻度不明
消化器 便秘 下痢、悪心 嘔吐、口内炎、腹痛、腹部不快感、腸炎、消化不良 口内乾燥
循環器 高血圧、動悸、低血圧、潮紅
血管 血管浮腫
呼吸器 上気道の炎症 嗄声、しゃっくり、咳嗽、呼吸困難、口腔咽頭痛、鼻出血
筋骨格 筋痙縮 筋肉痛、筋骨格硬直、背部痛、関節痛、四肢痛 ミオパシー
代謝 食欲不振 低カリウム血症、ALP増加、高血糖、LDH増加、低カルシウム血症、アミラーゼ増加、脱水、体重減少、低ナトリウム血症、体重増加
血液 好酸球増加症、フィブリンDダイマー増加、白血球数増加
精神・神経系 味覚異常、不眠症、浮動性めまい 傾眠、振戦、譫妄、頭痛、うつ病、不安、気分動揺 錯乱状態、易刺激性
皮膚 発疹 そう痒症 蕁麻疹、紅斑、脱毛症、湿疹、皮膚乾燥
霧視、白内障
その他 倦怠感 発熱、CRP増加、浮腫 末梢性浮腫、疲労、胸痛、無力症 クッシング症候群、多汗
  • 注1)第6回安全性定期報告時の国内特定使用成績調査(全例調査)結果に基づき発現頻度を記載した。

  • 注2)自発又は外国で報告された副作用のため頻度不明とした。

薬価

レブラミドカプセル5mg 9114.2円/カプセル

評価サマリー

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