トレリーフ

パーキンソン病治療薬・レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム治療薬(レボドパ賦活剤)

3.44444(1件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 ゾニサミド
製造/販売 大日本住友製薬
剤形/規格
  • トレリーフ錠25mg

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禁忌

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照〕

  • 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • パーキンソン病(レボドパ含有製剤に他の抗パーキンソン病薬を使用しても十分に効果が得られなかった場合)

  • レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム(レボドパ含有製剤を使用してもパーキンソニズムが残存する場合)

用法・容量

  • 本剤は、レボドパ含有製剤と併用する。

  • パーキンソン病

    通常、成人にゾニサミドとして、1日1回25mgを経口投与する。なお、パーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善には、1日1回50mgを経口投与する。

  • レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム

    通常、成人にゾニサミドとして、1日1回25mgを経口投与する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 本剤投与中又は投与中止後に悪性症候群があらわれることがあるので注意すること。〔「重大な副作用」の項参照〕

  • 連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。

  • 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

  • 発汗減少

    があらわれることがあり、特に夏季に体温の上昇することがあるので、

    本剤投与中は体温上昇に留意

    し、このような場合には高温環境下をできるだけ避け、適切な処置を行うこと。〔

    「重大な副作用」の項参照

  • 本剤投与中又は投与中止後に、自殺企図があらわれることがあるので、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。〔「その他の副作用」、「その他の注意」の項参照〕

慎重投与

  • 重篤な肝機能障害又はその既往歴のある患者〔血中濃度が上昇するおそれがある。〕

過量投与

  • 症状

    昏睡状態、ミオクローヌス、眼振等の症状があらわれる。

  • 処置

    特異的解毒剤は知られていないので、胃洗浄、輸液、酸素吸入等の適切な処置を行うこと。

適用上の注意

  • 薬剤交付時

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕

その他の注意

  • 本剤による治療中、原因不明の突然死が報告されている。

  • 血清免疫グロブリン(IgA、IgG等)の異常があらわれることがある。

  • パーキンソン病患者を対象とした国内臨床試験において、本剤を投与された患者での自殺又は自殺関連行為の

    副作用

    発現割合は0.24%(2/842例)であった。

    また、パーキンソニズムを伴うレビー小体型認知症患者を対象とした国内臨床試験では、自殺又は自殺関連行為の副作用は発現していない。
  • 海外で実施されたゾニサミド製剤

    (承認外効能・効果、用法・用量)

    を含む複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1,000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6〜3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1,000人あたり2.4人多いと計算されている。なお、海外臨床試験におけるゾニサミド製剤の自殺念慮及び自殺企図の発現率は0.45%であり、プラセボ群では0.23%であった。

相互作用

相互作用序文

  • 本剤は、主として薬物代謝酵素CYP3Aで代謝される。〔「薬物動態」の項参照〕

薬物代謝酵素用語

CYP3A

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
抗てんかん剤フェニトインカルバマゼピンフェノバルビタールバルプロ酸等 本剤と抗てんかん剤の併用時、これらの薬剤を減量又は中止した場合に、本剤の血中濃度が上昇することがある。 フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタールではCYPが誘導され、本剤の血中濃度が低下することが示唆されている。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フェニトイン 眼振、構音障害、運動失調等のフェニトインの中毒症状があらわれることがあるので、できるだけ血中濃度を測定し、減量するなど適切な処置を行うこと。 本剤によりフェニトインの代謝が抑制され、血中濃度が上昇することが示唆されている。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
三環系抗うつ剤アミトリプチリン等四環系抗うつ剤マプロチリン等 MAO-B阻害作用を有するセレギリンにおいて、三環系抗うつ剤との併用により、高血圧、失神、不全収縮、発汗、てんかん、動作・精神障害の変化及び筋強剛といった副作用があらわれ、更に死亡例も報告されている。 相加・相乗作用によると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
レセルピン誘導体レセルピン等 本剤の作用が減弱される可能性がある。 脳内ドパミンを減少させる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フェノチアジン系薬剤クロルプロマジン等ブチロフェノン系薬剤ハロペリドール等スルピリドメトクロプラミド 本剤の作用が減弱される可能性がある。 脳内ドパミン受容体を遮断する。

副作用

副作用発現状況の概要

  • <パーキンソン病の場合>

    • 用量追加承認までの臨床試験842例中393例(46.7%)に臨床検査値異常を含む副作用がみられた。主なものは眠気(8.4%)、食欲不振(6.7%)、ジスキネジア(5.7%)、悪心(4.8%)、幻覚(4.4%)、気力低下(4.2%)等であった。(用量追加承認時)

    • 特定使用成績調査542例中62例(11.4%)に臨床検査値異常を含む副作用がみられた。主なものはめまい・ふらつき(2.4%)、幻覚(1.7%)、ジスキネジア(1.5%)等であった。(再審査終了時)

  • <レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムの場合>

    • 承認時までの臨床試験435例中120例(27.6%)に臨床検査値異常を含む副作用がみられた。主なものは体重減少(5.3%)、眠気(3.2%)、食欲不振(2.5%)、発疹(1.6%)、幻覚(1.6%)、精神症状の悪化(1.6%)、転倒(1.6%)等であった。(承認時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 悪性症候群(1%未満)

    本剤投与中又は投与中止後に悪性症候群があらわれることがある。観察を十分に行い、発熱、意識障害、無動無言、高度の筋硬直、不随意運動、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗、血清CK(CPK)の上昇等があらわれた場合には、体冷却、水分補給等の全身管理、及び再投与後に漸減するなど適切な処置を行うこと。なお、本症発症時には、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。〔「重要な基本的注意」の項参照〕

  • 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(頻度不明)

    観察を十分に行い、発熱、紅斑、水疱・びらん、

    そう

    痒感、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  • 過敏症症候群(頻度不明)

    初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。

  • 再生不良性貧血、無顆粒球症、赤芽球癆(頻度不明)、血小板減少(1%未満)

    観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 急性腎障害(頻度不明)

    観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 間質性肺炎(頻度不明)

    発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  • 肝機能障害、黄疸(頻度不明)

    AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 横紋筋融解症1%未満)

    観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。

  • 腎・尿路結石1%未満)

    観察を十分に行い、腎疝痛、排尿痛、血尿、結晶尿、頻尿、残尿感、乏尿等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 発汗減少に伴う熱中症(頻度不明)

    発汗減少があらわれ、体温が上昇し、熱中症をきたすことがある。発汗減少、体温上昇、顔面潮紅、意識障害等がみられた場合には、投与を中止し、体冷却等の適切な処置を行うこと。〔「重要な基本的注意」の項参照〕

  • 幻覚(1%以上)、妄想(1%未満)、錯乱(1%未満)、せん妄1%未満)等の精神症状

    観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  • 次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、投与中止等の適切な処置を行うこと。

1%以上 1%未満 頻度不明
過敏症(注1) 発疹、湿疹、そう痒感
精神神経系 眠気(5%以上)、ジスキネジア注1)、気力低下、抑うつ、めまい・ふらつき、睡眠障害、頭痛・頭重、幻視・幻聴 精神活動緩慢化、不安・不穏、精神症状の悪化、感覚異常、無気力・自発性低下、異常感、激越、行動異常、興奮、認知症の悪化、意識消失、異常な夢、自殺企図、ジストニア、しびれ感、認知障害 運動失調
循環器 血圧低下、動悸、起立性低血圧、血圧上昇、上室性期外収縮、心室性期外収縮
消化器 食欲不振(5%以上)、悪心、口渇、胃不快感、便秘 嘔吐、下痢、味覚異常、胸やけ、腹部膨満感、流涎、胃炎、嚥下障害、胃痛、歯周炎、腹部不快感、胃潰瘍、口内炎、歯肉炎
血液 白血球減少、赤血球減少、ヘモグロビン減少、白血球増加、ヘマトクリット減少、貧血、顆粒球減少、血小板減少、好酸球増多
肝臓 ALT(GPT)、ALP、AST(GOT)、LDH上昇 γ-GTP上昇、肝機能異常
腎・泌尿器 BUN上昇 排尿障害、頻尿、クレアチニン上昇、尿失禁、尿中蛋白陽性、膀胱炎
その他 体重減少、CK(CPK)上昇、立ちくらみ、浮腫、倦怠感 脱力感、転倒、発熱、血中カリウム減少、トリグリセリド上昇、腰痛、視覚障害、四肢痛、脱水、気管支炎、筋肉痛、血中尿酸上昇、血糖上昇、呼吸困難、前立腺癌、打撲、汗疹、関節痛、顔面潮紅、血中コレステロール上昇、骨折、体重増加、脱毛、白内障、副鼻腔炎 発汗減少
  • 注1)異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

薬価

トレリーフ錠25mg 966.1円/錠

評価サマリー

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使いやすさ

投稿日: 2015/01/11 参考率: 100%(1人/1人)

麻酔科/60代/処方経験なし

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