EOB・プリモビスト

線状型MRI用肝臓造影剤

4.02748(1件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 ガドキセト酸ナトリウム
製造/販売 バイエル薬品
剤形/規格
  • EOB・プリモビス...
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警告

  • 重篤な腎障害のある患者では,ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されているので,腎障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者では,十分留意すること.[「重要な基本的注意」の項参照]

禁忌

  • 本剤の成分又はガドリニウム造影剤に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 磁気共鳴コンピューター断層撮影における肝腫瘍の造影

用法・容量

  • 通常,成人には本剤0.1mL/kgを静脈内投与する.

注意事項

重要な基本的注意

  • 本剤の投与にあたっては,気管支喘息等のアレルギー体質等について十分な問診を行うこと.

  • ショック,アナフィラキシー

    等の重篤な副作用が発現するおそれがあるので,本剤の投与にあたっては,

    救急処置の準備

    を行うこと.また,類薬において投与開始より1時間〜数日後にも遅発性副作用(発熱,発疹,悪心,血圧低下,呼吸困難等)があらわれるとの報告があるので,投与後も患者の状態を十分に観察すること.患者に対して,上記の症状があらわれた場合には速やかに主治医等に連絡するよう指導するなど適切な対応をとること.

  • 腎障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者に本剤を投与する場合には,患者の腎機能を十分に評価した上で慎重に投与すること.

  • 長期透析が行われている終末期腎障害,eGFR(estimated glomerular filtration rate:推算糸球体ろ過値)が30mL/min/1.73m2未満の慢性腎障害,急性腎障害の患者では,ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されているので,本剤の投与を避け,他の検査法で代替することが望ましい.

慎重投与

  • アレルギー性鼻炎,発疹,蕁麻疹等を起こしやすいアレルギー体質を有する患者

  • 両親,兄弟に気管支喘息,アレルギー性鼻炎,発疹,蕁麻疹等を起こしやすいアレルギー体質を有する患者

  • 薬物過敏症の既往歴のある患者

  • 腎障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者[排泄が遅延するおそれがある.]

適用上の注意

  • 投与経路

    本剤は静脈内投与にのみ使用すること.

  • 投与前

    • 動物実験でリファンピシン類の投与により本剤の肝細胞への取込みが阻害され,肝実質の信号増強効果が低下することが示されている.

    • 血清フェリチン値が顕著に高い患者では,本剤による肝実質の信号増強効果が減弱する可能性がある.[肝臓のフェリチンが磁化率効果を示す.]

    • 血清ビリルビン値が3mg/dLを超える患者において,本剤投与後の肝実質の信号増強効果が減弱したとの報告がある(「薬物動態」の項参照).
      このような患者で信号増強効果の減弱がみられた場合であっても,追加投与はしないこと.[本剤は有機アニオン輸送担体により肝細胞に取り込まれるため,ビリルビンと競合すると考えられる.]

  • 投与時

    • 静脈内投与により血管痛,静脈炎があらわれることがある.

    • 誤って血管外に造影剤を漏出させた場合には,発赤,腫脹,水疱,疼痛等があらわれることがあるので,注入時に十分注意すること.

  • 撮影時

    • 本剤をボーラス投与後にダイナミック撮像(動脈相,門脈相,平衡相)を行うことにより,造影パターンによる質的診断の情報が得られる.

    • 肝細胞造影相は,本剤投与20分後から撮影可能で,信号増強効果は少なくとも2時間持続する.

  • 開封後

    1回の検査にのみ使用すること.

相互作用

副作用

副作用発現状況の概要

  • 総症例1,755例中76例(4.33%)に副作用が認められた.主な副作用は,血管拡張(熱感,潮紅)16例(0.91%),悪心12例(0.68%),味覚倒錯9例(0.51%),頭痛8例(0.46%)等であった.(承認時:国内及び海外臨床試験の合計)

  • 使用成績調査において,1995例中67例(3.4%)に副作用が認められた.主な副作用は,ビリルビン上昇10例(0.5%),悪心3例(0.2%),呼吸困難2例(0.1%),注射部位反応(疼痛等)2例(0.1%),発疹2例(0.1%)等であった.(再審査終了時)

  • 生後2ヵ月超〜18歳未満の小児を対象にした国際共同製造販売後臨床試験において,12例の日本人を含む52例のいずれの症例においても副作用は認められなかった.(再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • ショック,アナフィラキシー(頻度不明)

    ショック,アナフィラキシー(血圧低下,呼吸困難,咽・喉頭浮腫,蕁麻疹,咳嗽,蒼白等)があらわれることがあるので,投与後も観察を十分に行い,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと.

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 腎性全身性線維症(Nephrogenic Systemic Fibrosis,NSF)

    類薬において,重篤な腎障害のある患者への使用後に,腎性全身性線維症を発現した症例が報告されているので,投与後も観察を十分に行い,皮膚の

    そう

    痒,腫脹,硬化,関節の硬直,筋力低下等の異常の発生には十分留意すること.

その他の副作用

  • 下記の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,必要に応じ適切な処置を行うこと.

0.1〜1%未満 頻度不明
過敏症 発疹,そう 蕁麻疹,紅斑
精神神経系 頭痛,めまい
循環器 血圧上昇
呼吸器 呼吸困難 くしゃみ
消化器 悪心,嘔吐,下痢
感覚器 味覚倒錯,嗅覚錯誤
投与部位 注射部位反応(疼痛等)
その他 血管拡張(熱感,潮紅),錯感覚 不快感,異常感,ビリルビン上昇
  • ※:発現頻度は承認時までの国内外臨床試験の成績に基づく.

薬価

EOB・プリモビスト注シリンジ 8238円/筒
EOB・プリモビスト注シリンジ 12146円/筒

評価サマリー

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効果の強さ

投稿日: 2015/12/20 参考率: 97%(32人/33人)

内科/50代/処方経験なし

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