本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
重症低血圧又は動脈出血のある患者[血管拡張作用により、更に血圧を低下させるおそれがある。]
ニコチン酸欠乏症の予防及び治療(ペラグラなど)
ニコチン酸の需要が増大し食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など)
下記疾患のうちニコチン酸の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
口角炎、口内炎、舌炎
接触皮膚炎、急・慢性湿疹、光線過敏性皮膚炎
メニエル症候群
末梢循環障害(レイノー病、四肢冷感、凍瘡、凍傷)
耳鳴、難聴
SMONによるしびれ感
(上記3.に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。)
ニコチン酸として、通常成人1日10〜100mgを皮下、筋肉内又は静脈内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
消化性潰瘍又はその既往歴のある患者[大量投与により、消化性潰瘍を悪化させるおそれがある。]
肝・胆のう疾患又はその既往歴のある患者[大量投与により、胆汁うっ滞と肝細胞配列異常、線維組織の結節形成を伴う肝障害が引き起こされるおそれがある。]
耐糖能異常のある患者[大量投与により耐糖能が低下するおそれがある。]
筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に配慮すること。
神経走行部位を避けるよう注意すること。
繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位をかえて行うこと。
なお、乳児・幼児・小児には連用しないことが望ましい。
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
アンプルカット時
本剤はアンプルカット時にガラス微小片混入の少ないワンポイントカットアンプルを使用しているので、ヤスリを用いずアンプル頭部のマークの反対方向に折り取ること。
なお、アンプルカット時にはカット部分をエタノール綿等で清拭し、カットすることが望ましい。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
α遮断型降圧剤塩酸プラゾシン等 | 血管拡張作用が増強されるおそれがある。 | 相互に血管拡張作用を増強する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
HMG-CoA還元酵素阻害剤プラバスタチンナトリウム等 | 外国において、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。筋肉痛、脱力感の発現、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を認めた場合には投与を中止すること。 | 危険因子:腎障害患者 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
経口血糖降下剤グリベンクラミド等インスリン | 血糖降下作用を減弱するおそれがあるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 肝臓でのブドウ糖の同化抑制による。 |
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
頻度不明 | |
過敏症 注) | 発疹、口唇腫脹、咳嗽、ショック様症状 |
末梢血管拡張作用 | 顔面・皮膚の紅潮、頭部・四肢の熱感、蟻走感等の感覚異常、 |
肝臓 | 黄疸、血清トランスアミナーゼ値の上昇、BSP排泄遅延 |
代謝異常 | 耐糖能低下(長期・大量投与) |
消化器 | 口渇、悪心・嘔吐、胃部重圧感、腹痛、下痢 |
その他 | 頭痛、頭重、眩暈、胸内苦悶、動悸 |
注)投与を中止すること。
ナイクリン注射液20mg 95円/管
ナイクリン注射液50mg 95円/管
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