カルブロック錠8mg 他

持続性Ca拮抗剤

3.8(29件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 アゼルニジピン
製造/販売 第一三共
剤形/規格
  • カルブロック錠8mg
  • カルブロック錠16mg

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禁忌

  • 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

  • 2.2 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  • 2.3 イトラコナゾール、ミコナゾール(経口剤、注射剤、口腔用剤)、フルコナゾール、ホスフルコナゾール、ボリコナゾール、ポサコナゾール、HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル含有製剤、アタザナビル硫酸塩、ホスアンプレナビルカルシウム水和物、ダルナビル含有製剤)、コビシスタット含有製剤、ニルマトレルビル・リトナビル、エンシトレルビル フマル酸を投与中の患者[10.1、16.7.1参照]

効能・効果

  • 高血圧症

用法・容量

  • 通常、成人にはアゼルニジピンとして8〜16mgを1日1回朝食後経口投与する。なお、1回8mgあるいは更に低用量から投与を開始し、症状により適宜増減するが、1日最大16mgまでとする。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量すること。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。

  • 8.2 まれに過度の血圧低下を起こすおそれがあるので、そのような場合には減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。

  • 8.3 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

慎重投与

  • 9.2 腎機能障害患者

    • 9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者

      • 降圧に伴い腎機能が低下する可能性がある。

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者

      • 重篤な肝機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で妊娠前〜初期の投与において着床前及び着床後胚死亡率の増加、出生児の体重低下、妊娠期間及び分娩時間の延長が認められている。妊娠末期の投与において妊娠期間及び分娩時間の延長が認められている。[2.1参照]

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 9.8 高齢者

    • 8mgあるいは更に低用量から投与を開始し、慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤交付時の注意

    • PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

  • 15.1 臨床使用に基づく情報

    • 15.1.1 因果関係は明らかではないが、本剤による治療中に心筋梗塞、心不全や不整脈(心房細動等)がみられたとの報告がある。

    • 15.1.2 CAPD(持続的外来腹膜透析)施行中の患者の透析排液が白濁することが報告されているので、腹膜炎等との鑑別に留意すること。

取扱上の注意

  • 20.1 本剤は光により着色するので、アルミピロー開封後は遮光して保存すること。

  • 20.2 アルミピロー開封後は湿気を避けて保存すること。

相互作用

相互作用序文

  • 本剤は、主としてチトクロームP450 3A4(CYP3A4)で代謝される。[16.4参照]

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
以下のアゾール系抗真菌剤イトラコナゾール(イトリゾール)、ミコナゾール(経口剤、注射剤、口腔用剤)(フロリード、オラビ)、フルコナゾール(ジフルカン)、ホスフルコナゾール(プロジフ)、ボリコナゾール(ブイフェンド)、ポサコナゾール(ノクサフィル)[2.3、16.7.1参照] アゼルニジピン8mgとイトラコナゾール50mg注)との併用により本剤のAUCが2.8倍に上昇することが報告されている。 これらの薬剤がCYP3A4を阻害し、本剤のクリアランスが低下すると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
HIVプロテアーゼ阻害剤リトナビル含有製剤(ノービア、カレトラ)、アタザナビル硫酸塩(レイアタッツ)、ホスアンプレナビルカルシウム水和物(レクシヴァ)、ダルナビル含有製剤(プリジスタ、プレジコビックス、シムツーザ)コビシスタット含有製剤ゲンボイヤ、プレジコビックス、シムツーザニルマトレルビル・リトナビルパキロビッドエンシトレルビル フマル酸ゾコーバ[2.3参照] 本剤の作用が増強されるおそれがある。 これらの薬剤がCYP3A4を阻害し、本剤のクリアランスが低下すると考えられる。
  • 注)低用量のイトラコナゾールとの併用試験結果に基づく。イトラコナゾールの用量は、イトラコナゾールの電子添文を参照すること。

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
他の降圧剤 過度の降圧が起こるおそれがある。必要があれば他の降圧剤あるいは本剤を減量すること。 作用メカニズムの異なる降圧剤の併用により薬理作用が増強される。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジゴキシン[16.7.2参照] ジゴキシンのCmaxが1.5倍、AUCが1.3倍に上昇することが報告されている。必要があればジゴキシンを減量すること。 ジゴキシンの腎排泄(尿細管分泌)及び腎外からの排泄を阻害するためと考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アゾール系抗真菌剤(併用禁忌の薬剤又はそれ以外の外用剤を除く)ホスラブコナゾール等 本剤の作用が増強されるおそれがある。必要があれば本剤を減量又は中止、あるいはこれらの薬剤の投与を中止すること。 これらの薬剤がCYP3A4を阻害し、本剤のクリアランスが低下すると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
シメチジンイマチニブメシル酸塩マクロライド系抗生物質エリスロマイシン、クラリスロマイシン等 本剤の作用が増強されるおそれがある。必要があれば本剤を減量あるいはこれらの薬剤の投与を中止すること。 これらの薬剤がCYP3A4を阻害し、本剤のクリアランスが低下すると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
シンバスタチン[16.7.3参照] シンバスタチンのAUCが2.0倍に上昇することが報告されている。必要があれば本剤又はシンバスタチンの投与を中止すること。 これらの薬剤がCYP3A4を競合的に阻害することにより、相互のクリアランスが低下すると考えられる。腎機能障害のある患者は特に注意すること。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
シクロスポリン 本剤又はこれらの薬剤の作用が増強されるおそれがある。必要があれば本剤又はこれらの薬剤を減量すること。 これらの薬剤がCYP3A4を競合的に阻害することにより、相互のクリアランスが低下すると考えられる。腎機能障害のある患者は特に注意すること。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ベンゾジアゼピン系薬剤ジアゼパム、ミダゾラム、トリアゾラム等経口黄体・卵胞ホルモン経口避妊薬等 本剤又はこれらの薬剤の作用が増強されるおそれがある。必要があれば本剤又はこれらの薬剤を減量すること。 これらの薬剤がCYP3A4を競合的に阻害することにより、相互のクリアランスが低下すると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
タンドスピロンクエン酸塩 本剤の作用が増強されるおそれがある。必要があれば本剤を減量あるいはタンドスピロンクエン酸塩の投与を中止すること。 セロトニン受容体を介した中枢性の血圧降下作用が降圧作用を増強する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リファンピシンフェニトインフェノバルビタール 本剤の作用が減弱されるおそれがある。 これらの薬剤の代謝酵素誘導作用により、本剤のクリアランスが上昇すると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
グレープフルーツジュース[16.7.4参照] 本剤の血中濃度が上昇することが報告されている。降圧作用が増強されるおそれがあることから、本剤の服用中はグレープフルーツジュースを飲用しないよう注意すること。 グレープフルーツジュースに含まれる成分がCYP3A4による本剤の代謝を阻害し、クリアランスを低下させるためと考えられる。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)

    • AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。

  • 11.1.2 房室ブロック(頻度不明)、洞停止(頻度不明)、徐脈(頻度不明)

    • めまい、ふらつき等の症状があらわれることがある。

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1〜3%未満 1%未満 頻度不明
過敏症 そう痒、発疹 血管浮腫、光線過敏性反応
精神神経系 頭痛・頭重感 立ちくらみ、ふらつき、めまい 眠気
消化器 便秘 胃部不快感、悪心、腹痛、下痢、歯肉肥厚、口内炎
循環器 動悸、顔面潮紅、ほてり
血液 好酸球増多
肝臓 ALT上昇、AST上昇、LDH上昇 ALP上昇、総ビリルビン上昇 γ-GTP上昇、肝機能異常
泌尿器 BUN上昇、尿硝子円柱増加 クレアチニン上昇、頻尿
その他 尿酸上昇 総コレステロール上昇、CK上昇、カリウム上昇、カリウム低下 倦怠感、異常感(浮遊感、気分不良等)、浮腫、しびれ、乳び腹水注)
  • 注)低アルブミン血症の患者で起こりやすい。

薬価

カルブロック錠8mg 13.4円/錠
カルブロック錠16mg 26.6円/錠

評価サマリー

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効果の強さ

投稿日: 2015/12/24 参考率: 100%(2人/2人)

外科/50代/処方経験あり

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