心原性ショックの患者[症状が悪化するおそれがある。]
妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
○高血圧症、腎実質性高血圧症
○狭心症
<高血圧症、腎実質性高血圧症>
通常、成人にはベニジピン塩酸塩として1日1回2〜4mgを朝食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、効果不十分な場合には、1日1回8mgまで増量することができる。
ただし、重症高血圧症には1日1回4〜8mgを朝食後経口投与する。
<狭心症>
通常、成人にはベニジピン塩酸塩として1回4mgを1日2回朝・夕食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
本剤の投与により、過度の血圧低下を起こし、一過性の意識消失等があらわれるおそれがあるので、そのような場合には減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。
降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 過度に血圧の低い患者
本剤の降圧作用により血圧低下が悪化するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
肝機能障害が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット、ウサギ)で胎児毒性が、また妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが報告されている。[2.2参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に過度の降圧は好ましくないとされていることから、高血圧症に使用する場合は、低用量(2mg/日)から投与を開始するなど経過を十分に観察しながら慎重に投与することが望ましい。
13.1 症状
過度の血圧低下を起こすおそれがある。
13.2 処置
本剤は蛋白結合率が高いため、透析による除去は有用ではない。
14.1 薬剤調製時の注意
<錠4mg、錠8mg>
錠剤半切機には適用できないことがある。均等に二分割できない場合がある。
分割後は遮光のうえ、早めに使用すること。
14.2 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.1 臨床使用に基づく情報
CAPD(持続的外来腹膜透析)施行中の患者の透析排液が白濁することが報告されているので、腹膜炎等との鑑別に留意すること。
本剤は主としてCYP3A4で代謝される。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
降圧作用を有する薬剤 | 血圧が過度に低下することがある。 | 降圧作用が増強される。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ジゴキシン | ジギタリス中毒があらわれるおそれがある。ジゴキシンの血中濃度と心臓の状態をモニターし、異常が認められた場合には、ジゴキシンの用量の調節又は本剤の投与を中止する。 | カルシウム拮抗剤が、ジゴキシンの尿細管分泌を阻害し、血中ジゴキシン濃度を上昇させるとの報告がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
シメチジン | 血圧が過度に低下するおそれがある。 | シメチジンが肝ミクロソームにおけるカルシウム拮抗剤の代謝酵素を阻害する一方で胃酸を低下させ、薬物の吸収を増加させるとの報告がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
リファンピシン | 降圧作用が減弱されるおそれがある。 | リファンピシンが肝の薬物代謝酵素を誘導し、カルシウム拮抗剤の代謝を促進し、血中濃度を低下させるとの報告がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
イトラコナゾール | 血圧が過度に低下することがある。 | イトラコナゾールが、肝臓における本剤の代謝を阻害し、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
グレープフルーツジュース | 血圧が過度に低下することがある。 | グレープフルーツジュースが、肝臓における本剤の代謝を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 肝機能障害(0.1%未満)、黄疸(頻度不明)
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。
注)発現頻度は、1997年10月までの使用成績調査を含む。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
肝臓 | 肝機能異常(AST,ALT,γ-GTP,ビリルビン,Al-P,LDH上昇等) | ||
腎臓 | BUN上昇、クレアチニン上昇 | ||
血液 | 白血球減少、好酸球増加 | 血小板減少 | |
循環器 | 動悸、顔面紅潮、ほてり、血圧低下 | 胸部重圧感、徐脈、頻脈 | 期外収縮 |
精神神経系 | 頭痛、頭重、めまい、ふらつき、立ちくらみ | 眠気、しびれ感 | |
消化器 | 便秘 | 腹部不快感、嘔気、胸やけ、口渇 | 下痢、嘔吐 |
過敏症 | 発疹 | そう痒感 | 光線過敏症 |
口腔 | 歯肉肥厚 | ||
その他 | 浮腫(顔・下腿・手)、CK上昇 | 耳鳴、手指の発赤・熱感、肩こり、咳嗽、頻尿、倦怠感、カリウム上昇 | 女性化乳房、結膜充血、霧視、発汗 |
注)発現頻度は、1997年10月までの使用成績調査を含む。
コニール錠2 12.2円/錠
コニール錠4 17.2円/錠
コニール錠8 35.5円/錠
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効果の強さ
投稿日: 2014/12/29 参考率: 96%(22人/23人)
内科/50代/処方経験あり