高血圧症・狭心症治療薬
| 一般名 |
アムロジピンベシル酸塩
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|---|---|
| 製造/販売 | 住友ファーマ |
| 剤形/規格 |
|
ジヒドロピリジン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
○高血圧症
○狭心症
アムロジン錠2.5mg
<錠2.5mg>
高血圧症
通常、成人にはアムロジピンとして2.5〜5mgを1日1回経口投与する。
なお、症状に応じ適宜増減するが、効果不十分な場合には1日1回10mgまで増量することができる。
通常、6歳以上の小児には、アムロジピンとして2.5mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
狭心症
通常、成人にはアムロジピンとして5mgを1日1回経口投与する。
なお、症状に応じ適宜増減する。
8.1 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
8.2 本剤は血中濃度半減期が長く投与中止後も緩徐な降圧効果が認められるので、本剤投与中止後に他の降圧剤を使用するときは、用量並びに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 過度に血圧の低い患者
さらに血圧が低下するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
降圧に伴い腎機能が低下することがある。
9.3 肝機能障害患者
増量時には慎重に投与すること。高用量(10mg)において副作用の発現頻度が高くなる可能性がある。本剤は主として肝臓で代謝されるため、血中濃度半減期の延長及び血中濃度−時間曲線下面積(AUC)が増大することがある。[11.2、16.6.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが認められている
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行することが報告されている
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児又は6歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
低用量(2.5mg/日)から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。体内動態試験で血中濃度が高く、血中濃度半減期が長くなる傾向が認められている
13.1 症状
過度の末梢血管拡張により、ショックを含む著しい血圧低下と反射性頻脈を起こすことがある。
13.2 処置
特異的な解毒薬はない。本剤は蛋白結合率が高いため、透析による除去は有効ではない。
また、本剤服用直後に活性炭を投与した場合、本剤のAUCは99%減少し、服用2時間後では49%減少したことから、本剤過量投与時の吸収抑制処置として活性炭投与が有効であると報告されている
14.1 薬剤調製時の注意
<錠>
14.1.1 分割後は早めに使用すること。分割後に使用する場合には、遮光の上30日以内に使用すること。
<OD錠>
14.1.2 分割後は早めに使用すること。分割後やむを得ず保存する場合には、湿気、光を避けて保存すること。
14.2 薬剤交付時の注意
<製剤共通>
14.2.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
<OD錠>
14.2.2 本剤をPTPシート又は瓶から取り出して保存する場合は、湿気、光を避けて保存するよう指導すること。
14.2.3 本剤は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である。また、水で服用することもできる。
15.1 臨床使用に基づく情報
因果関係は明らかでないが、本剤による治療中に心筋梗塞や不整脈(心室性頻拍を含む)がみられたとの報告がある。
<OD錠>
20.1 アルミピロー開封後は湿気を避けて保存すること。
20.2 瓶の開封後は湿気、光を避けて保存すること。
本剤の代謝には主として薬物代謝酵素CYP3A4が関与していると考えられている。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 降圧作用を有する薬剤 | 降圧作用が増強されるおそれがある。 | 相互に作用を増強するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3A4阻害剤エリスロマイシンジルチアゼムリトナビルイトラコナゾール 等 | エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。 | 本剤の代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3A4誘導剤リファンピシン等 | 本剤の血中濃度が低下するおそれがある。 | 本剤の代謝が促進される可能性が考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| グレープフルーツジュース | 本剤の降圧作用が増強されるおそれがある。 | グレープフルーツに含まれる成分が本剤の代謝を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する可能性が考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| シンバスタチン | シンバスタチン80mg(国内未承認の高用量)との併用により、シンバスタチンのAUCが77%上昇したとの報告がある。 | 機序は不明である。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| タクロリムス | 併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等のタクロリムスの副作用が発現するおそれがある。併用時にはタクロリムスの血中濃度をモニターし、必要に応じてタクロリムスの用量を調整すること。 | 本剤とタクロリムスは、主としてCYP3A4により代謝されるため、併用によりタクロリムスの代謝が阻害される可能性が考えられる。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害、黄疸(0.1%未満)
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.1.2 無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(0.1%未満)、血小板減少(頻度不明)
11.1.3 房室ブロック(0.1%未満)
徐脈、めまい等の初期症状があらわれることがある。
11.1.4 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.1〜1%未満注2) | 0.1%未満注2) | 頻度不明 | |
| 肝臓 | ALT、ASTの上昇、肝機能障害、ALP、LDHの上昇 | γ-GTP上昇、黄疸 | 腹水 |
| 循環器 | 浮腫注1)、ほてり(熱感、顔面潮紅等)、動悸、血圧低下 | 胸痛、期外収縮、洞房又は房室ブロック、洞停止、心房細動、失神、頻脈 | 徐脈 |
| 精神・神経系 | めまい・ふらつき、頭痛・頭重 | 眠気、振戦、末梢神経障害 | 気分動揺、不眠、錐体外路症状 |
| 消化器 | 心窩部痛、便秘、嘔気・嘔吐 | 口渇、消化不良、下痢・軟便、排便回数増加、口内炎、腹部膨満、胃腸炎 | 膵炎 |
| 筋・骨格系 | 筋緊張亢進、筋痙攣、背痛 | 関節痛、筋肉痛 | |
| 泌尿・生殖器 | BUN上昇 | クレアチニン上昇、頻尿・夜間頻尿、尿管結石、尿潜血陽性、尿中蛋白陽性 | 勃起障害、排尿障害 |
| 代謝異常 | 血清コレステロール上昇、CK上昇、高血糖、糖尿病、尿中ブドウ糖陽性 | ||
| 血液 | 赤血球、ヘモグロビン、白血球の減少、白血球増加、紫斑 | 血小板減少 | |
| 過敏症 | 発疹 | そう痒、じん麻疹、光線過敏症 | 多形紅斑、血管炎、血管浮腫 |
| 口腔 | (連用により) | ||
| その他 | 全身倦怠感 | しびれ、脱力感、耳鳴、鼻出血、味覚異常、疲労、咳、発熱、視力異常、呼吸困難、異常感覚、多汗、血中カリウム減少 | 女性化乳房、脱毛、鼻炎、体重増加、体重減少、疼痛、皮膚変色 |
注1)増量して10mgを投与した場合に、高い頻度で認められた。[9.3、17.1.2参照]
注2)発現頻度は使用成績調査を含む。
アムロジン錠2.5mg 11.3円/錠
アムロジン錠5mg 13.1円/錠
アムロジン錠10mg 16.3円/錠
アムロジンOD錠2.5mg 11.3円/錠
アムロジンOD錠5mg 13.1円/錠
アムロジンOD錠10mg 16.3円/錠
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即効性
投稿日: 2016/01/10 参考率: 100%(10人/10人)
脳外科/60代/処方経験あり