被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
明らかな発熱を呈している者
重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
本剤は、インフルエンザの予防に使用する。
1歳以上3歳未満のものには0.25mLを皮下に、3歳以上13歳未満のものには0.5mLを皮下におよそ2〜4週間の間隔をおいて2回注射する。13歳以上のものについては、0.5mLを皮下に、1回又はおよそ1〜4週間の間隔をおいて2回注射する。
本剤は、
「予防接種実施規則」に準拠して使用すること。
被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、けいれん等の異常な症状を呈した場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
過去にけいれんの既往のある者
過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
間質性肺炎、気管支喘息等の呼吸器系疾患を有する者
本剤の成分又は鶏卵、鶏肉、その他鶏由来のものに対してアレルギーを呈するおそれのある者
接種時
接種用器具は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザブル品を用いる。
容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、注射針をさし込み、所要量を注射器内に吸引する。この操作に当たっては雑菌が迷入しないよう注意する。また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
注射針及び注射筒は、被接種者ごとに取り換えなければならない。
接種部位
接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。なお、同一接種部位に反復して接種することは避けること。
接種前
誤って凍結させたものは、品質が変化しているおそれがあるので、使用してはならない。
使用前には、必ず、異常な混濁、着色、異物の混入その他の異常がないかを確認すること。
接種時
冷蔵庫から取り出し室温になってから、必ず振り混ぜ均等にして使用する。
本剤は添加物としてチメロサール(保存剤)を含有していないので、1度注射針をさし込むと容器内の無菌性が保持できなくなる。所要量を吸引後、残液がある場合でもすみやかに残液は処分すること。
免疫抑制剤(シクロスポリン製剤等)等との関係
免疫抑制的な作用を持つ製剤の投与を受けている者、特に長期あるいは大量投与を受けている者は本剤の効果が得られないおそれがあるので、併用に注意すること。
1歳以上13歳未満の小児60例を対象とした臨床試験において皮下2回接種したときの副反応は、1歳以上3歳未満では24例中12例(50.0%)、3歳以上13歳未満では36例中22例(61.1%)であった。主な副反応は、1歳以上3歳未満で注射部位紅斑5例(20.8%)、注射部位腫脹3例(12.5%)、注射部位硬結2例(8.3%)、注射部位疼痛2例(8.3%)、注射部位熱感2例(8.3%)、発熱3例(12.5%)、3歳以上13歳未満で注射部位疼痛16例(44.4%)、注射部位腫脹13例(36.1%)、注射部位紅斑10例(27.8%)、注射部位熱感7例(19.4%)、注射部位硬結7例(19.4%)、注射部位そう痒感5例(13.9%)、発熱5例(13.9%)、倦怠感3例(8.3%)、頭痛3例(8.3%)、鼻漏3例(8.3%)であった。
ショック、
があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
急性散在性脳脊髄炎(ADEM)(0.1%未満)
があらわれることがある。通常、接種後数日から2週間以内に
発熱、頭痛、けいれん、運動障害、意識障害等があらわれる。本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
ギラン・バレー症候群(頻度不明)
があらわれることがあるので、四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射の減弱ないし消失等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
けいれん(頻度不明)
があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
喘息発作(頻度不明)
を誘発することがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
血小板減少性紫斑病、血小板減少(頻度不明)
があらわれることがあるので、紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等の異常が認められた場合には、血液検査等を実施し、適切な処置を行うこと。
血管炎(アレルギー性紫斑病、アレルギー性肉芽腫性血管炎、白血球破砕性血管炎等)(頻度不明)
があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(頻度不明)
があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の臨床症状に注意し、異常が認められた場合には、胸部X線等の検査を実施し、適切な処置を行うこと。
脳炎・脳症、脊髄炎(頻度不明)
があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
ネフローゼ症候群(頻度不明)
があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
過敏症
接種直後から数日中に、発疹、蕁麻疹、湿疹、紅斑、多形紅斑、そう痒等があらわれることがある。
全身症状
発熱、悪寒、頭痛、倦怠感、一過性の意識消失、めまい、リンパ節腫脹、嘔吐・嘔気、腹痛、下痢、食欲減退、関節痛、筋肉痛
等を認めることがあるが、通常、2〜3日中に消失する。
局所症状
発赤、腫脹、硬結、熱感、疼痛、しびれ感
等を認めることがあるが、通常、2〜3日中に消失する。
神経系障害
顔面神経麻痺等の麻痺、末梢性ニューロパチー
があらわれることがある。
眼障害
ぶどう膜炎があらわれることがある。
小児対象臨床試験における副反応発現率(皮下2回接種)
(1歳以上3歳未満)
5%以上 | 0.1〜5%未満 | |
局所症状 | 紅斑、腫脹、硬結、疼痛、熱感 | そう痒感 |
消化器 | − | 下痢 |
呼吸器 | − | 鼻漏 |
皮膚 | − | 湿疹 |
その他 | 発熱 | 顔面浮腫 |
小児対象臨床試験における副反応発現率(皮下2回接種)
(3歳以上13歳未満)
5%以上 | 0.1〜5%未満 | |
局所症状 | 疼痛、腫脹、紅斑、熱感、硬結、そう痒感 | − |
消化器 | − | 嘔吐 |
精神神経系 | 頭痛 | − |
呼吸器 | 鼻漏 | − |
皮膚 | − | そう痒症、皮膚腫脹 |
その他 | 発熱、倦怠感 | 食欲減退 |
インフルエンザHAワクチン「北里第一三共」0.5mL
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