被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
明らかな発熱を呈している者
重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する者及び免疫抑制をきたす治療を受けている者(「相互作用」の項参照)
妊娠していることが明らかな者
上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
本剤は、風しんの予防に使用する。
本剤を添付の溶剤(日本薬局方注射用水)0.7mLで溶解し、通常、その0.5mLを1回皮下に注射する。
本剤は、「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
本剤は、妊娠可能な婦人においては、あらかじめ約1か月間避妊した後接種すること、及びワクチン接種後約2か月間は妊娠しないように注意させること。
被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、けいれん等の異常な症状を呈した場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
過去にけいれんの既往のある者
過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者
接種時
接種用器具は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザブル品を用いる。
本剤の溶解に当たっては、容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、添付の溶剤で均一に溶解して、所要量を注射器内に吸引する。この操作に当たっては、雑菌が迷入しないよう注意する。また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
注射針及び注射筒は、被接種者ごとに取り換えなければならない。
接種部位
接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。
接種前
溶解時に内容をよく調べ、沈殿及び異物の混入、その他異常を認めたものは使用しないこと。
本剤のウイルスは日光に弱く、速やかに不活化されるので、溶解の前後にかかわらず光が当たらないよう注意すること。
接種時
本剤の溶解は接種直前に行い、一度溶解したものは直ちに使用する。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 副腎皮質ステロイド剤プレドニゾロン等免疫抑制剤シクロスポリンサンディミュンタクロリムスプログラフアザチオプリンイムラン等 | 本生ワクチン接種により、右記機序で風しん様症状があらわれるおそれがあるので接種しないこと。 | 免疫機能抑制下で本剤を接種すると、ワクチンウイルスの感染を増強あるいは持続させる可能性がある。免疫抑制的な作用をもつ薬剤の投与を受けている者、特に長期あるいは大量投与を受けている者又は投与中止後6か月以内の者。 |
輸血及びガンマグロブリン製剤投与との関係
本剤を輸血及びガンマグロブリン製剤の投与を受けた者に接種した場合、輸血及びガンマグロブリン製剤中に風しん抗体が含まれると、ワクチンウイルスが中和されて増殖の抑制が起こることがある。
接種前3か月以内に輸血又はガンマグロブリン製剤の投与を受けた者は、本剤の効果が得られないことがあるので、3か月以上すぎるまで接種を延期すること。また、ガンマグロブリン製剤の大量療法、すなわち川崎病、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の治療において200mg/kg以上投与を受けた者は、6か月以上すぎるまで接種を延期すること。
本剤接種後14日以内にガンマグロブリン製剤を投与した場合は、本剤の効果が得られないことがあるので、投与後3か月以上経過した後に本剤を再接種することが望ましい。
他の生ワクチン製剤接種との関係
他の生ワクチン(経口生ポリオワクチン、麻しんワクチン、おたふくかぜワクチン、水痘ワクチン、BCGワクチン、黄熱ワクチン等)の干渉作用により本剤のウイルスが増殖せず免疫が獲得できないおそれがあるので、他の生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上間隔を置いて本剤を接種すること。
ショック、アナフィラキシー(0.1%未満)
ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫等)があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
血小板減少性紫斑病
血小板減少性紫斑病があらわれることがある(100万人接種あたり1人程度)。通常、接種後数日から3週ごろに紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等があらわれる。本症が疑われる場合には、血液検査等の観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。
過敏症
接種直後から翌日に過敏症状として、発疹、蕁麻疹、紅斑、
全身症状
発熱、発疹、頸部その他リンパ節の腫脹、関節痛などの症状を認めることがあるがこれらの症状は一過性で、通常、数日中に消失する。
局所症状
発赤、腫脹、疼痛等が接種部位にあらわれることがある。通常、一過性で2〜3日中に消失する。
乾燥弱毒生風しんワクチン「北里第一三共」
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