5−FU錠50協和 他

抗悪性腫瘍内服剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 フルオロウラシル
製造/販売 協和キリン
剤形/規格
  • 5−FU錠50協和
  • 5−FU錠100協和

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警告

  • テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤との併用により、重篤な血液障害等の副作用が発現するおそれがあるので、併用を行わないこと。[「相互作用」の項参照]

禁忌

  • 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

  • テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中の患者及び投与中止後7日以内の患者[「相互作用」の項参照]

効能・効果

  • 下記諸疾患の自覚的および他覚的症状の緩解

    • 消化器癌(胃癌、結腸・直腸癌)、乳癌、子宮頸癌

用法・容量

  • 通常、1日量フルオロウラシルとして200〜300mgを1〜3回に分けて連日経口投与する。
    なお、年令、症状により適宜増減する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 骨髄機能抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので、定期的(特に投与初期は頻回)に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。

  • 重篤な腸炎等により脱水症状があらわれた場合には、補液等の適切な処置を行うこと。

  • 感染症・出血傾向の発現又は悪化に十分注意すること。

  • テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中止後、本剤の投与を行う場合は、少なくとも7日以上の間隔をあけること。[「相互作用」の項参照]

  • 小児に投与する場合には、副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。

  • 小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。

慎重投与

  • 骨髄機能抑制のある患者[骨髄機能をより強く抑制するおそれがある。]

  • 肝障害又は腎障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。]

  • 感染症を合併している患者[骨髄機能抑制により感染症が悪化するおそれがある。]

  • 心疾患又はその既往歴のある患者[症状が悪化するおそれがある。]

  • 消化管潰瘍又は出血のある患者[症状が悪化するおそれがある。]

  • 水痘患者[致命的な全身障害があらわれるおそれがある。]

適用上の注意

  • 薬剤交付時

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

  • フルオロウラシル系薬剤と他の抗悪性腫瘍剤を併用した患者に、急性白血病(前白血病相を伴う場合もある)、骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告がある。

  • フルオロウラシルの異化代謝酵素であるジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ(DPD)欠損等の患者がごくまれに存在し、このような患者にフルオロウラシル系薬剤を投与した場合、投与初期に重篤な副作用(口内炎、下痢、血液障害、神経障害等)が発現するとの報告がある。

相互作用

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤 (ティーエスワン) 早期に重篤な血液障害や下痢、口内炎等の消化管障害等が発現するおそれがあるので、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中及び投与中止後少なくとも7日以内は本剤を投与しないこと。 ギメラシルがフルオロウラシルの異化代謝を阻害し、血中フルオロウラシル濃度が著しく上昇する。

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フェニトイン 構音障害、運動失調、意識障害等のフェニトイン中毒があらわれることがある。 機序は不明であるが、フェニトインの血中濃度を上昇させる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ワルファリンカリウム ワルファリンカリウムの作用を増強させることがあるので、凝固能の変動に注意すること。 機序は不明である。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
トリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合剤 重篤な骨髄抑制等の副作用が発現するおそれがある。 本剤との併用により、トリフルリジンのDNA取り込みが増加する可能性がある。チピラシル塩酸塩がチミジンホスホリラーゼを阻害することにより、本剤の代謝に影響を及ぼす可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
他の抗悪性腫瘍剤 放射線照射 骨髄機能抑制、消化管障害等の副作用が増強することがある。 副作用が相互に増強される。

副作用

副作用発現状況の概要

  • 承認時及び使用成績調査において、7,302例中、副作用及び臨床検査値異常の発現例は2,401例(発現率32.9%)で、5,050件であった。
    主な副作用は食欲不振972件(13.3%)、白血球減少702件(9.6%)、嘔気605件(8.3%)、貧血361件(4.9%)、嘔吐291件(4.0%)、血小板減少290件(4.0%)、下痢269件(3.7%)、口内炎169件(2.3%)等であった。(再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 激しい下痢があらわれ、脱水症状まで至ることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、補液等の適切な処置を行うこと。

  • 出血性腸炎、虚血性腸炎、壊死性腸炎等の重篤な腸炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、激しい腹痛・下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 汎血球減少、白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少等の骨髄機能抑制があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。

  • 白質脳症(初期症状:歩行時のふらつき、四肢末端のしびれ感、舌のもつれ等)、また、錐体外路症状、顔面麻痺、言語障害、運動失調、眼振、せん妄、意識障害、見当識障害、記憶力低下、自発性低下、歩行時のふらつき、四肢末端のしびれ感、尿失禁等の精神神経症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

  • 間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には投与を中止し、胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  • AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 消化管潰瘍、重症な口内炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 嗅覚障害(長期投与症例に多い)があらわれ、嗅覚脱失まで至ることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 注射剤の静脈内投与により、うっ血性心不全、心筋梗塞、安静狭心症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。

  • 注射剤の静脈内投与により、急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
    なお、腎障害の知られている抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、メトトレキサート等)との併用時には特に注意すること。

  • 注射剤の静脈内投与により、急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、血清アミラーゼ上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 類薬(テガフール製剤)で劇症肝炎等の重篤な肝障害、肝硬変、心室性頻拍、ネフローゼ症候群、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、溶血性貧血があらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  • 下記のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量・休薬等の適切な処置を行うこと。
    なお、太字で記載の副作用については投与を中止すること。

5%以上 0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
消化器 食欲不振、悪心・嘔吐 腹部膨満感、下痢、腹痛 便秘、味覚異常、口角炎、口渇、胸やけ 下血、舌炎
肝臓 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、ビリルビン上昇等の肝機能検査値異常
腎臓 蛋白尿、BUN上昇
精神神経系 倦怠感 めまい 末梢神経障害(しびれ、知覚異常等)
皮膚 脱毛、色素沈着 そう痒感、皮膚肥厚 紅斑、浮腫、水疱、びらん、手足症候群、爪の異常、光線過敏症
過敏症 発疹
循環器 心電図異常(ST上昇、T逆転、不整脈等)、動悸 胸痛、胸内苦悶
その他 発熱、糖尿 頭痛、流涙 低カルシウム血症、耐糖能異常、大球性貧血
  • *潰瘍又は出血が疑われる場合には投与を中止すること。

薬価

5−FU錠50協和 135.2円/錠
5−FU錠100協和 239円/錠

評価サマリー

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