コホリン静注用7.5mg

抗悪性腫瘍剤

0(0件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 ペントスタチン
製造/販売 KMバイオロジクス
剤形/規格
  • コホリン静注用7.5mg

薬剤の評価コメントをご覧いただくにはログインが必要です。

はじめてご利用の方は、新規会員登録
すでにm3.comをご利用の方はログインしてご利用ください

警告

  • 1.1 本剤の投与は、緊急時に十分な措置ができる医療施設及び癌化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与し、次の患者には投与しないなど適応患者の選択を慎重に行うこと。

    • 1.1.1 本剤に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者[2.1参照]

    • 1.1.2 腎不全の患者(クレアチニンクリアランスが25mL/分未満の患者)[2.2、9.2.1、11.1.1参照]

    • 1.1.3 水痘又は帯状疱疹の患者[2.3参照]

    • 1.1.4 ビダラビン注射剤を投与中の患者[1.2、2.4、10.1参照]

    • 1.1.5 シクロホスファミド又はイホスファミドを投与中の患者

      • ペントスタチンとシクロホスファミドとの併用により、心毒性が発現し死亡した症例が報告されているので、本剤とシクロホスファミド又はイホスファミドを併用しないこと。[2.5、10.1参照]

    • 1.1.6 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[2.7、9.5参照]

  • 1.2 外国においてペントスタチンとビダラビン注射剤との併用により、腎不全、肝不全、神経毒性等の重篤な副作用を発現したとの報告があるので併用しないこと。[1.1.4、2.4、10.1参照]

  • 1.3 フルダラビンリン酸エステル製剤との併用により致命的な肺毒性が報告されているので併用しないこと。[2.6、10.1参照]

禁忌

  • 2.1 本剤に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者[1.1.1参照]

  • 2.2 腎不全の患者(クレアチニンクリアランスが25mL/分未満の患者)[腎不全が増悪するおそれがある。][1.1.2、9.2.1、11.1.1参照]

  • 2.3 水痘又は帯状疱疹の患者[免疫抑制作用により水痘又は帯状疱疹が増悪するおそれがある。][1.1.3参照]

  • 2.4 ビダラビン注射剤を投与中の患者[1.1.4、1.2、10.1参照]

  • 2.5 シクロホスファミド又はイホスファミドを投与中の患者[1.1.5、10.1参照]

  • 2.6 フルダラビンリン酸エステル製剤を投与中の患者[1.3、10.1参照]

  • 2.7 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[1.1.6、9.5参照]

効能・効果

  • 下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解

    • 成人T細胞白血病リンパ腫

    • ヘアリーセル白血病

用法・容量

  • <成人T細胞白血病リンパ腫>

    • 通常、ペントスタチンとして4〜5mg/m2(体表面積)を1週間間隔で4回静脈内投与する。この方法を1クールとし、2〜3クール繰り返す。

  • <ヘアリーセル白血病>

    • 通常、ペントスタチンとして4〜5mg/m2を1〜2週間に1回静脈内投与する。

  • <効能共通>

    • いずれの場合にも、腎障害がある患者には、クレアチニンクリアランスを測定し、59〜40mL/分の場合には2〜4mg/m2に、39〜25mL/分の場合には1〜3mg/m2に減量し、それぞれ低用量から始めて安全性を確認しながら慎重に投与する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 腎障害、肝障害等の副作用が起こることがあるので、適宜臨床検査(血液検査、腎機能・肝機能検査等)を行うなど、患者の状態を観察すること。

  • 8.2 感染症の発現又は増悪に十分注意すること。

  • 8.3 免疫抑制作用が起こることがあるので十分注意すること。

  • 8.4 腎障害の患者(2例、うち1例は高カルシウム血症)で溶血性尿毒症症候群(HUS:Hemolytic Uremic Syndrome)又は腎不全で死亡した症例が報告されているので、頻回に臨床検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[9.1.3、9.2.2、11.1.1参照]

  • 8.5 食欲不振、嘔気・嘔吐等の消化器症状があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、適切な処置を行うこと。

  • 8.6 骨髄抑制があらわれる又は増悪することがあるので、頻回に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.2参照]

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 心機能異常のある患者

      • 心機能異常が増悪するおそれがある。

    • 9.1.2 感染症を合併している患者

      • 免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。

    • 9.1.3 高カルシウム血症の患者

      • 高カルシウム血症の治療を行った後、本剤を投与すること。腎機能が低下しているおそれがあり、本剤の排泄が遅れる可能性がある。[8.4参照]

  • 9.2 腎機能障害患者

    • 9.2.1 腎不全の患者(クレアチニンクリアランスが25mL/分未満の患者)

      • 投与しないこと。[1.1.2、2.2、11.1.1参照]

    • 9.2.2 腎障害のある患者(クレアチニンクリアランスが59〜25mL/分の患者)

      • 腎障害が増悪するおそれがある。[8.4、11.1.1参照]

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 9.3.1 肝障害のある患者

      • 肝障害が増悪するおそれがある。

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(マウス)で催奇形性作用、胚・胎児毒性がみられている。[1.1.6、2.7参照]

  • 9.6 授乳婦

    • 授乳しないことが望ましい。動物実験(マウス)で乳汁中への移行が認められている。

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

  • 9.8 高齢者

    • 減量又は投与間隔をあけるなど慎重に投与すること。本剤は、主として腎臓から排泄されるため、高齢者では腎機能が低下していることが考えられ、高い血中濃度が持続するおそれがある。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤調製時の注意

    • 14.1.1 本剤1バイアルに添付の溶解液7.5mLを注入して溶解する。

  • 14.2 薬剤投与時の注意

    • 14.2.1 本剤はpH6以下では安定性が低下するので、点滴静注の場合は、調製後2時間以内に投与すること。

    • 14.2.2 本剤の尿中への排泄を促進するため、投与前後にそれぞれ500〜1000mLの輸液を行うことが望ましい。

相互作用

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ビダラビン(注射剤)(アラセナ-A等)[1.1.4、1.2、2.4参照] 外国においてビダラビン注射剤との併用により、腎不全、肝不全、けいれん発作、昏睡、脳浮腫、肺浮腫、代謝性アシドーシス、急性腎不全(いずれもグレード4)を発現したとの報告がある。 ビダラビンの代謝酵素であるアデノシンデアミナーゼ(ADA)を本剤が阻害することによって惹起されると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
シクロホスファミド(エンドキサン)イホスファミド(イホマイド)[1.1.5、2.5参照] 骨髄移植の患者で、シクロホスファミド投与中にペントスタチンを単回投与したところ、錯乱、呼吸困難、低血圧、肺水腫等が認められ、心毒性により死亡したとの報告がある。また、動物実験(マウス)においてペントスタチン(臨床用量の10倍相当量)とシクロホスファミド(LD50前後)又はその類縁薬であるイホスファミド(LD50前後)を同時期に単回投与したとき、それぞれを単独投与したときに比べて死亡率の増加が認められた。 機序は不明。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フルダラビンリン酸エステル(フルダラ)[1.3、2.6参照] 致命的な肺毒性が発現することがある。 機序は不明。

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アロプリノール 外国においてアロプリノールとの併用により、皮疹の頻度が増加する傾向はみられていないが、因果関係不明の過敏性血管炎で死亡したとの報告(1例)がある。 機序は不明。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ビダラビン(軟膏剤・クリーム剤) 外国においてビダラビン注射剤との併用により、腎不全、肝不全、けいれん発作、昏睡、脳浮腫、肺浮腫、代謝性アシドーシス、急性腎不全(いずれもグレード4)を発現したとの報告がある。 ビダラビンの代謝酵素であるアデノシンデアミナーゼ(ADA)を本剤が阻害することによって惹起されると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ネララビン 本剤との併用により、ネララビンの作用が減弱するおそれがある。なお、併用した場合の安全性は確認されていない。本剤とネララビンとの併用は避けることが望ましい。 in vitroにおいて本剤との併用によりネララビンからara-Gへの変換が阻害されることが示されている。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 重篤な腎障害(頻度不明)

    • 腎障害の患者で溶血性尿毒症症候群(HUS:Hemolytic Uremic Syndrome)又は腎不全で死亡した症例が報告されている。[1.1.2、2.2、8.4、9.2.1、9.2.2参照]

  • 11.1.2 骨髄抑制(頻度不明)

    • 汎血球減少、白血球減少(顆粒球減少、好中球減少、リンパ球減少)、血小板減少、貧血があらわれることがある。[8.6参照]

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上 5%未満 頻度不明
心臓 頻脈 心電図異常
肝臓 AST上昇、ALT上昇、ALP上昇 総ビリルビン上昇 LDH上昇
腎臓 蛋白尿 クレアチニン上昇、BUN上昇 クレアチニンクリアランス低下
消化器 食欲不振(43.9%)、嘔気・嘔吐(39.0%)、口内炎 下痢、腹痛
皮膚 紅斑性皮疹、紅斑そう痒、皮膚炎 アレルギー性皮疹
血液 白血球減少(26.8%)、血小板減少、貧血
呼吸器 咳嗽、PaO2減少
精神神経系 意識障害、頭痛
感染症 帯状疱疹 肺炎、腹膜炎
その他 全身倦怠感(36.6%)、発熱(31.7%) 結膜炎、筋肉痛、背部痛 腹水、CRP上昇

薬価

コホリン静注用7.5mg 91199円/瓶

評価サマリー

評価コメントはまだありません

はじめてご利用の方

m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療
専門サイトです。会員登録は無料です。

新規会員登録

m3.comにご登録済の方

ログイン

{"controller":"medicines","action":"show","id":"6578"} false