本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者
アルブミンの喪失(熱傷,ネフローゼ症候群など)及びアルブミン合成低下(肝硬変症など)による低アルブミン血症,出血性ショック
通常成人1回50mL〔人血清アルブミン(遺伝子組換え)として12.5g〕を緩徐に静脈内注射又は点滴静脈内注射する.
なお,年齢,症状,体重により適宜増減する.
患者への説明
本剤の投与にあたっては,疾病の治療における本剤の必要性とともに,本剤の製造に際し可能な限り不純物を取り除く対策が講じられているが,本剤を産生するピキア酵母に対するアレルギーの懸念が完全には否定できないことを,患者に対して説明し,理解を得るよう努めること.
本剤の投与に際しては,次の措置をとること.
本剤投与による過敏症等の反応を予測するため,事前に既往歴等について十分な問診を行うこと.
投与に際しては,過敏症等の反応に備え,適切な薬剤治療や緊急処置を直ちに実施できるようにしておくこと.
投与開始から投与終了後まで患者を安静の状態に保たせ,十分な観察を行うこと.特に投与開始直後は注意深く観察すること.異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.(「副作用」の「重大な副作用」及び「その他の注意」の項参照)
血清アルブミン濃度が2.5〜3g/dLでは,末梢の浮腫等の臨床症状を呈さない場合も多く,単なる血清アルブミン濃度の維持を目的として使用しないこと.
慢性の病態に対する使用では,アルブミン合成能の低下を招くことがある.特に血清アルブミン濃度が4g/dL以上では合成能が抑制されることがあるので注意すること.
肝硬変などの慢性の病態による低アルブミン血症では,たとえアルブミンを投与しても,血管内に留まらず,血管外に漏出するために血清アルブミン濃度が期待したほどには上昇せず,かえってアルブミンの分解が促進されるので注意すること.
「血液製剤の使用指針」を参考に,たん白質源としての栄養補給等を目的とした本剤の不適切な使用を避けること.
薬剤過敏症の既往歴又はアレルギー素因のある患者
心臓障害のある患者〔循環血漿量の増加により心負荷増大の可能性がある.〕
循環血液量が正常ないし過多の患者〔急速に注射すると,心過負荷等の循環障害及び肺浮腫を起こすことがある.〕
循環血漿量の増加により出血する可能性がある患者
調製時
5%ブドウ糖液,生理食塩液等の中性に近い輸液・補液以外の他剤との混合注射を避けること.
使用後の残液は,細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと.(本剤は細菌の増殖に好適なたん白であり,しかも保存剤が含有されていないため.)
投与時
不溶物の認められるもの又は混濁しているものは投与しないこと.
米国において,抗ピキア酵母成分IgE抗体陽性の健康な成人男性を対象とした臨床試験で,米国用治験薬の投与によりアレルギー性の重篤な副作用(4例中2例)が認められている.なお,米国用治験薬のピキア酵母に対するアレルギー反応の誘発原性が高いことが,動物試験において判明したため,誘発原性を低減化するための製造方法の変更を行った.
承認までに実施した臨床試験では,安全性を評価した727例中,副作用が報告されたのは102例(14.0%)であった.その主なものは,発熱4.0%(29/727例),発疹2.2%(16/727例),肝性脳症1.4%(10/727例),
ショック,アナフィラキシー様症状(いずれも頻度不明)
ショック,アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,呼吸困難,喘鳴,胸内苦悶,血圧低下,脈拍微弱,チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
出血(0.5〜1%未満)
くも膜下出血及び肝硬変患者においては静脈瘤(消化管,痔核等)からの出血等があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
肝性脳症(1〜5%未満)
肝硬変患者において,肝性脳症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
下記のような症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,発現した場合には,適切な処置を行うこと.
| 1〜5%未満 | 0.5〜1%未満 | 0.5%未満 | |
| 皮膚 |
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紫斑(ヘノッホ・シェンライン紫斑病を含む),紅斑,湿疹 | |
| 精神神経系 | 頭痛 | 失見当識,譫妄,失神,動眼神経麻痺,脳梗塞,痙攣 | |
| 消化器 | 下痢 | 悪心,嘔吐,口内炎,腹水,変色便 | |
| 肝臓 | 尿中ウロビリノーゲン陽性 | AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,ビリルビン上昇 | 肝硬変,γ-GTP上昇,Al-P上昇,Al-P減少,LDH上昇 |
| 代謝異常 | 脱水,高アンモニア血症 | 血清カリウム減少,血清コレステロール減少,血清ナトリウム減少,血清クロール減少,血清カリウム上昇,総蛋白増加,高尿酸血症 | |
| 循環器 | 動悸,ほてり | ||
| 呼吸器 | 咳嗽,胸水,肺水腫,鼻閉,鼻汁,喘鳴 | ||
| 血液 | 好酸球増多,好中球増多,赤血球減少,ヘモグロビン減少,ヘマトクリット減少,血小板減少,リンパ球減少 | 白血球減少,白血球増多 | 貧血,リンパ球増多,好塩基球増多,単球増多,好酸球減少,好中球減少,単球減少 |
| 腎臓 | 尿潜血,尿蛋白,BUN上昇 | クレアチニン上昇 | |
| その他 | 発熱 | CK(CPK)上昇 |
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