黄熱ワクチン

ウイルスワクチン類

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リスト同薬効薬剤
一般名 黄熱ワクチン
製造/販売 サノフィ
剤形/規格
  • 黄熱ワクチン

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禁忌

  • 被接種者が次のいずれかに該当すると認められた場合には、接種を行ってはならない。

    • 9箇月齢未満の乳児(「副反応」及び「小児等への接種」の項参照)

    • 明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する者及び免疫抑制をきたす治療を受けている者(「相互作用」の項参照)

    • 明らかな発熱を呈している者

    • 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者

    • 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者(「接種上の注意」の項参照)

    • 胸腺に関連した疾患(重症筋無力症、胸腺腫)を有したことがある者及び胸腺摘除術を受けた者(熱性多臓器不全の発現が報告されている)(「重大な副反応」の項参照)

    • 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者

効能・効果

  • 黄熱の予防

用法・容量

  • 本剤を日本薬局方生理食塩液(「黄熱ワクチン溶解液」など)3mLで溶解し、その0.5mLを1回皮下に注射する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 本剤は「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。

  • 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。また、予防接種歴、本剤又は他のワクチンに対する過敏症及び副反応の既往歴を調べること。

  • 被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、けいれん等の異常な症状を呈した場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。

  • 本剤は安定剤としてゼラチンを含有する。ゼラチン含有製剤の投与(接種)により、ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、喉頭浮腫等)等があらわれたとの報告があるので、問診を十分に行い、接種後は観察を十分に行うこと。

  • 本剤はSPF鶏卵及び感染性物質に汚染されていない原材料を用い無菌下で製造され、製造工程において発育鶏卵を用いた外来性ウイルス否定試験は実施されているが、ヒト由来及びニワトリ由来培養細胞を用いた外来性ウイルス否定試験並びにマイコプラズマ否定試験は実施されていない。
    現在までに本剤の投与により外来性ウイルスが伝播したとの報告はないが、本剤の接種に際しては被接種者又はその保護者へ十分な説明を行い、必要性を十分に検討の上、接種すること。

慎重投与

  • 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。

    • 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者

    • 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者

    • 過去にけいれんの既往のある者

    • 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への接種」の項参照)

    • 高齢者(「高齢者への接種」の項参照)

    • ゼラチン含有製剤又はゼラチン含有の食品に対して、ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、喉頭浮腫等)等の過敏症の既往のある者

    • 本剤の成分又は鶏卵、鶏肉、その他鶏由来のものに対してアレルギーを呈するおそれのある者

適用上の注意

  • 接種時

    • 接種用器具は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザブル品を用いる。

    • 本剤の溶解に当っては、容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、日本薬局方生理食塩液(「黄熱ワクチン溶解液」など)3mLを注射筒で吸引し、ワクチンの入ったバイアルにゆっくり注入する。次いで1〜2分間静置後、静かに振り混ぜて均一の懸濁液を得る。懸濁液に気泡が生じるおそれがあるので激しく振り混ぜないこと。得られた均一の懸濁液0.5mL(1人量)を接種用の注射筒に吸引する。この操作にあたっては雑菌が迷入しないように注意すること。なお、溶解したワクチンは希釈しないこと。

    • ゴム栓への針刺は、ゴム栓面に垂直にゆっくり行うこと。斜めに刺すとゴム片がワクチンに混入する恐れがある。また、栓を取り外し、あるいは内容物を他の容器に移して使用してはならない。

    • 接種の際、注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。

    • 注射針及び注射筒は被接種者ごとに取り替えなければならない。

  • 接種部位

    • 接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。

取扱上の注意

  • 接種前

    • 溶解時に内容をよく調べ、異常な混濁、沈殿物、異物の混入、変色、その他の異常がないことを確認すること。

  • 接種時

    • 本剤は一度溶解したものは60分以内に使用すること、また溶解後は再凍結させないこと。60分を経過した未使用のワクチン及び容器は適切に廃棄すること。

相互作用

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
放射線副腎皮質ステロイド剤(プレドニゾロン等)免疫抑制剤(シクロスポリン等)アルキル化剤(シクロフォスファミド等)代謝拮抗剤(テガフール等) 本生ワクチン接種により、右記機序で黄熱様症状があらわれるおそれがあるので接種しないこと。 免疫抑制下で本剤を接種すると、ワクチンウイルスの感染を増強あるいは持続させる可能性がある。放射線療法あるいは免疫抑制的な作用を持つ薬剤の投与を受けている者、特に長期あるいは大量投与を受けている者、又は投与中止後6箇月以内の者は免疫機能が低下していることがある。

併用注意

  • 輸血及びガンマグロブリン製剤との併用

    • 本剤を輸血及びガンマグロブリン製剤の投与を受けた者に接種した場合、輸血及びガンマグロブリン製剤中に黄熱ウイルス抗体が含まれると、ワクチンウイルスが中和されて増殖の抑制が起こることがある。
      本剤接種前3箇月以内に輸血又はガンマグロブリン製剤の投与を受けた者は、本剤の効果が得られないことがあるので、3箇月以上過ぎるまで本剤の接種を延期すること。また、ガンマグロブリンの大量療法、すなわち川崎病、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の治療において200mg/kg以上投与を受けた者は6箇月以上過ぎるまで接種を延期すること。
      本剤接種後14日以内にガンマグロブリン製剤を投与した場合は、本剤の効果が得られないことがあるので、投与後3箇月以上経過した後に本剤を再接種することが望ましい。

  • 他の生ワクチン製剤との関係

    • 他の生ワクチン(経口生ポリオワクチン、おたふくかぜワクチン、麻しんワクチン、風しんワクチン、水痘ワクチン、BCGワクチン等)の干渉作用により本剤のウイルスが増殖せず免疫が獲得できないおそれがあるので、他の生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上間隔を置いて本剤を接種すること。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • (まれに:0.1%未満、ときに:0.1〜5%未満、副詞なし:5%以上又は頻度不明)

  • ショック、アナフィラキシー

    • ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、喘息様症状、呼吸困難、血管浮腫等)があらわれることがあるので接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

  • 脳脊髄膜炎、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、けいれん、球麻痺等の神経系障害(Neurotropic disease)

    • まれに(10万回接種に0.4〜0.8例程度脳脊髄膜炎、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、けいれん、球麻痺等の神経系障害が発現することがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

  • 熱性多臓器不全(Viscerotropic disease)

    • まれに(10万回接種に0.3〜0.4例程度)接種2〜5日目に疲労、筋肉痛、頭痛を伴う発熱があらわれ、呼吸不全、肝機能障害、リンパ球減少、血小板減少、高ビリルビン血症、腎不全等の急速な進行を特徴とする多臓器不全を発現し、重大な転帰をたどることがある。接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  • (まれに:0.1%未満、ときに:0.1〜5%未満、副詞なし:5%以上又は頻度不明)

  • 過敏症

    • 発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒感、喘息様症状等があらわれることがある。

  • 全身症状

    • 頭痛、発熱、筋肉痛、背部痛、関節痛、倦怠感等があらわれることがある。これらの症状は、通常5〜10日中に消失する。

  • 消化器症状

    • 下痢、悪心、嘔吐、腹部不快感等があらわれることがある。

  • 局所症状

    • 接種部位に発赤、紅斑、そう痒、浮腫、腫脹、疼痛、硬結、水疱等があらわれることがある。

薬価

黄熱ワクチン

評価サマリー

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