ヨード又はヨード造影剤に過敏症の既往歴のある患者[8.1参照]
○消化管撮影
下記の場合における消化管造影
狭窄の疑いのあるとき
急性出血
穿孔の恐れのあるとき(消化器潰瘍、憩室)
その他、外科手術を要する急性症状時
胃及び腸切除後(穿孔の危険、縫合不全)
内視鏡検査法実施前の異物及び腫瘍の造影
胃・腸瘻孔の造影
○コンピューター断層撮影における上部消化管造影
・経口
<消化管撮影>
通常成人1回60mL(レリーフ造影には、10〜30mL)を経口投与する。
<コンピューター断層撮影における上部消化管造影>
通常成人30〜50倍量の水で希釈し、250〜300mLを経口投与する。
・注腸
通常成人3〜4倍量の水で希釈し、最高500mLを注腸投与する。
8.1 ヨード系造影剤に過敏な反応に備え、使用に際しては十分な問診を行うこと。[2.、9.1.1、11.1.1参照]
8.2 まれに過敏反応を示すことがあるので、投与に際しては必ず救急処置の準備を行うこと。[11.1.1参照]
8.3 投与にあたっては、患者の状態を観察しながら、過敏反応の発現に注意し、慎重に投与すること。また、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[11.1.1参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、じん麻疹等のアレルギーを起こしやすい体質を有する患者[8.1、11.1.1参照]
9.1.2 腸炎又は結腸炎のある患者
症状が一過性に悪化することがある。
9.1.3 脱水症又は電解質代謝異常のある患者
これらの患者に投与する場合は、あらかじめ水・電解質代謝を正常にするなど適切な処置を行うこと。本剤は高張液であるため、脱水症や水・電解質代謝異常を起こしやすく、症状が悪化するおそれがある。[9.7.1、9.7.2、9.8参照]
9.1.4 誤嚥を引き起こすおそれのある患者
高齢者、小児、嚥下困難、意識レベルが低下した患者等に経口投与する際には観察を十分に行い注意すること。また、術前造影を実施した場合には、麻酔導入時の嘔吐等による誤嚥に留意すること。誤嚥により、呼吸困難、肺水腫等を引き起こすおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤投与の際にはX線照射を伴う。
9.6 授乳婦
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.7.1 新生児、乳児、幼児又は小児ではあらかじめ水・電解質代謝を正常にしたのち、投与すること。本剤は高張液である。[9.1.3、9.7.2参照]
9.7.2 新生児、乳児、幼児又は小児には必要量以上の投与はしないこと。高張性で腸よりほとんど吸収されず脱水症状等を起こしやすい。[9.1.3、9.7.1参照]
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。誤嚥の危険性や脱水・電解質代謝異常の有無に留意すること。一般に生理機能が低下している。[9.1.3参照]
14.1 薬剤投与時の注意
血管内に注射しないこと。
20.1 外箱開封後は遮光して保存すること。
20.2 低温(7℃以下)で結晶が析出することがあるが、この場合は水浴中で加温、振りまぜ、結晶を溶解したのち使用すること。安全性及び効果に影響はない。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
ショック(意識消失、心停止等)、アナフィラキシー(呼吸困難等)を起こすことがある。[8.1-8.3、9.1.1参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 | |
| 過敏症 | そう痒感、じん麻疹、発疹、発赤、紅斑 |
| 循環器 | 血圧低下 |
| 消化器 | 下痢、悪心、嘔吐、腹痛、腹部不快感 |
| 内分泌系 | 甲状腺機能低下症 |
| その他 | 発熱 |
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