遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤
| 一般名 |
オクトコグアルファ(遺伝子組換え)
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| 製造/販売 | バイエル薬品 |
| 剤形/規格 |
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血液凝固第VIII因子欠乏患者に対し,血漿中の血液凝固第VIII因子を補い,その出血傾向を抑制する.
本剤を添付の溶解液2.5mLで溶解し,緩徐に静脈内注射又は点滴注入する.なお,1分間に5mLを超える注射速度は避けること.用量は,通常,1回体重1kg当たり10〜30国際単位を投与するが,症状に応じて適宜増減する.
[患者への説明]
本剤の使用にあたっては,疾病の治療における本剤の必要性とともに,本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが,製品中に残存するヒト血漿たん白に由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを患者に対して説明し,理解を得るよう努めること.
本剤の培養培地にはヒト血漿たん白溶液が使用されている.製品中に残存するヒト血漿たん白の原材料となる血漿については,HBs抗原,抗HCV抗体,抗HIV-1抗体,抗HIV-2抗体が陰性であることを確認している.また,ヒトパルボウイルスB19-DNAについて核酸増幅検査(NAT)を実施している.さらに,プールした試験血漿については,HBV-DNA,HCV-RNA及びHIV-RNAについてNATを実施し,適合した血漿をヒト血漿たん白溶液の製造に使用しているが,当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する.その後のヒト血漿たん白の製造工程であるコーンの低温エタノール分画法及び60℃,10時間液状加熱処理は,HIVをはじめとする各種ウイルス不活化・除去効果を有することが確認されている.また,本剤の精製工程においてTNBP/ポリソルベート80によるSD処理※を実施している.しかし,現在の製造工程では,ウイルスを完全に不活化・除去することが困難である.
※SD処理
Solvent/Detergent Treated
Solvent[有機溶媒:TNBP(Tri-n-Butyl-Phosphate)]
Detergent[界面活性剤:ポリソルベート80]
アナフィラキシーを起こすことがあるので,観察を十分に行うこと.
患者の血中に血液凝固第VIII因子に対するインヒビターが発生するおそれがある.特に,血液凝固第VIII因子製剤による補充療法開始後,投与回数が少ない時期(補充療法開始後の比較的早期)や短期間に集中して補充療法を受けた時期にインヒビターが発生しやすいことが知られている.本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には,インヒビターの発生を疑い,回収率やインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し,適切な処置を行うこと.
大量投与により血管内に凝固による栓塞を起こすおそれがあるので,慎重に投与すること.
マウスモノクローナル抗体により精製した製剤又はハムスター腎細胞由来の製剤に過敏症の既往歴のある患者
ヒト血漿由来の第VIII因子製剤に過敏症の既往歴のある患者
調製時
他剤との混合注射を避けること.
使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと.[本剤は保存剤が含有されていないため.]
溶解した液を使用する際には,ろ過網のあるセットを用いること.
投与時
溶解時に不溶物の認められるもの又は混濁しているものは使用しないこと.
一度溶解したものは3時間以内に使用すること.
凍結した溶液は使用しないこと.
家庭療法時
患者が家庭で保管する場合においても冷蔵庫内で保存することが望ましいが,室温で保存することもできる.この場合には,使用期限を超えない範囲で6ヵ月以内に使用し,再び冷蔵庫に戻さないように指導すること.
子どもの手の届かないところへ保管すること.
使用済のシリンジ,翼付針等の処理については,主治医の指示に従うこと.
本剤はvon Willebrand因子を含んでいない.
記録の保存
本剤は特定生物由来製品に該当することから,本剤を投与又は処方した場合は,医薬品名(販売名),製造番号(ロット番号),投与又は処方年月日,投与又は処方を受けた患者の氏名,住所等を記録し,少なくとも20年間保存すること.
本剤の承認時での調査例数20例中1例(5.0%)にCD4上昇,CD8低下及びCD4/CD8比上昇が認められた.
また,コージネイトでの承認時及び市販後の使用成績調査・特別調査(長期使用症例)での調査症例742例中40例(5.39%)に副作用が認められた.(再審査終了時)
アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシーを起こすことがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
| 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
| 過敏症 注) | 発疹,蕁麻疹 |
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| 消化器 | 嘔気 | 嘔吐 | |
| 投与部位 | 血管痛 | 注射部位反応 | |
| その他 | 発熱 |
注)このような場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
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