ペグインターフェロンα-2b製剤
| 一般名 |
ペグインターフェロンアルファ−2b(遺伝子組換え)
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|---|---|
| 製造/販売 | MSD |
| 剤形/規格 |
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本剤の投与により間質性肺炎、自殺企図があらわれることがあるので、【使用上の注意】に十分留意し、患者に対し副作用発現の可能性について十分説明すること。
本剤又は他のインターフェロン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
ワクチン等生物学的製剤に対して過敏症の既往歴のある患者
小柴胡湯を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
自己免疫性肝炎の患者[自己免疫性肝炎が悪化することがある。]
非代償性肝疾患の患者
リバビリンとの併用による次のいずれかのC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
血中HCV RNA量が高値の患者
インターフェロン製剤単独療法で無効の患者又はインターフェロン製剤単独療法後再燃した患者
リバビリンとの併用によるC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
悪性黒色腫における術後補助療法
[C型慢性肝炎及びC型代償性肝硬変]
リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善の場合
リバビリンと併用すること。
通常、成人には、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)として1回1.5μg/kgを週1回皮下投与する。
本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
リバビリンとの併用によるC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善の場合
リバビリンと併用すること。
通常、成人には、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)として1回1.0μg/kgを週1回皮下投与する。
本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
[悪性黒色腫]
通常、成人には、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)として、8週目までは1回6μg/kgを週1回、9週目以降は1回3μg/kgを週1回、皮下投与する。本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
[C型慢性肝炎、C型代償性肝硬変及び悪性黒色腫共通]
本剤の投与初期において、一般に発熱がみられる。その程度は個人差が著しいが、高熱を呈する場合もあるので、電解質を含む水分補給等、発熱に対してあらかじめ十分配慮すること。
骨髄機能抑制、肝機能障害、甲状腺機能障害等があらわれることがあるので、投与開始前及び投与中は定期的に臨床検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬、中止等の適切な処置を行うこと。
本剤は週1回投与であり持続的な体内動態を示すため、重大な副作用の項に記載した症状があらわれた場合には、直ちに連絡するよう患者に指導すること。
過敏症等の反応を予測するため十分な問診を行うとともに、あらかじめ本剤によるプリック試験又は皮内反応試験を行うことが望ましい。
めまい、錯乱、傾眠、疲労を発現することがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転、機械の操作になるべく従事させないよう注意すること。
間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施すること。特に、間質性肺炎の既往歴のある患者に使用するにあたっては、定期的に聴診、胸部X線等の検査を行うなど、十分に注意すること。
抑うつ、自殺企図があらわれることがある。また、躁状態、攻撃的行動があらわれ、他害行為に至ることがある。患者の精神状態に十分注意し、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止するなど、投与継続の可否について慎重に検討すること。また、これらの症状が認められた場合には、投与終了後も観察を継続することが望ましい。
本剤の投与にあたっては、抑うつ、自殺企図をはじめ、躁状態、攻撃的行動、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等の精神神経症状発現の可能性について患者及びその家族に十分理解させ、これらの症状があらわれた場合には直ちに連絡するよう注意を与えること。
[C型慢性肝炎及びC型代償性肝硬変]
ヘモグロビン濃度、白血球数、好中球数及び血小板数の検査は投与前及び投与開始後8週間は毎週、その後は4週間に1度実施すること。また、生化学的検査は4週間に1度、甲状腺機能検査は12週間に1度実施すること。特にC型代償性肝硬変においては、C型慢性肝炎と比べ、血球系の低下が多く認められるおそれがあるので、十分注意すること。
本剤の投与は、リバビリンとの併用のため、リバビリンの添付文書に記載されている警告、禁忌、慎重投与、重要な基本的注意、重大な副作用等の【使用上の注意】を必ず確認すること。特に警告の避妊に関連する注意については、その指示を徹底すること。なお、本剤とリバビリンの併用に他の抗HCV剤を併用する場合には、抗HCV剤の添付文書の【使用上の注意】を必ず確認すること。
本剤を48週を超えて投与した場合の安全性・有効性は確立していない。
C型代償性肝硬変患者に対するリバビリンとの併用による治療は、ウイルス血症の改善を目的としたものであり、肝硬変を治療するものではないため、本併用療法によりウイルス学的効果が得られた場合であっても、肝硬変に対する適切な処置を行うこと。
[悪性黒色腫]
悪性黒色腫における術後補助療法の場合、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。
C型慢性肝炎及びC型代償性肝硬変の場合、投与開始前のヘモグロビン濃度が14g/dL未満、好中球数2,000/mm3未満あるいは血小板数120,000/mm3未満の患者及び女性[減量を要する頻度が高くなる傾向が認められている。]
中枢・精神神経障害又はその既往歴のある患者[中枢・精神神経症状が悪化又は再燃することがある。]
高度の白血球減少、好中球減少又は血小板減少のある患者[白血球減少、好中球減少又は血小板減少が更に悪化することがあり、感染症又は出血傾向を来しやすい。]
心疾患又はその既往歴のある患者[心疾患が悪化することがある。]
重篤な肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。]
慢性腎不全又はクレアチニンクリアランスが50mL/分以下の腎機能障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇することがある。]
自己免疫疾患の患者又はその素因のある患者[疾患が悪化又は顕性化することがある。]
甲状腺機能異常又はその既往歴のある患者[甲状腺機能異常が悪化することがある。]
アレルギー素因のある患者
高血圧症の患者[脳血管障害が起こるおそれがある。]
糖尿病又はその既往歴、家族歴のある患者、耐糖能障害のある患者[糖尿病が悪化又は発症するおそれがある。]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
痙攣発作のある患者[他のインターフェロン製剤で、症状が悪化することが報告されている。]
間質性肺炎の既往歴のある患者[間質性肺炎が増悪又は再発することがある(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。]
投与経路
本剤は皮下注射にのみ使用すること。
以下の手順に従い調製を行うこと。
調製方法
添付の日本薬局方「注射用水」0.7mLを泡立てないように添加し、澄明になるまで静かに円を描くように回して十分に溶解させ(振り混ぜないこと)、しばらく静置して消泡した後、必要量を抜き取ること。1バイアルあたり投与できる最大の液量は0.5mLである。
用時調製し、溶解後は速やかに使用すること。なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも2〜8℃で保存し、24時間以内に使用すること。また残液は廃棄すること。
凍結乾燥製剤と溶解液を混和した際、溶液が変色していたり、浮遊物がある場合には使用しないこと。
投与時
注射部位は上腕、大腿、腹部、臀部等の皮下とする。注射部位反応(紅斑、そう痒等)が報告されているので、同一部位への反復注射は行わないこと。
注射針を刺入したとき激痛を訴えたり、血液の逆流を見た場合は直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
本剤に対する中和抗体が出現することがある。(海外臨床試験)
ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)はCYP1A2及びCYP2D6を阻害する。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 小柴胡湯 (ツムラ小柴胡湯、クラシエ小柴胡湯等) | 他のインターフェロン アルファ製剤との併用で間質性肺炎が報告されている。 | 作用機序は不明であるが、間質性肺炎の発現例には小柴胡湯との併用例が多い。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP1A2の基質 テオフィリン チザニジン等 | CYP1A2の基質と併用する場合、これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤のCYP1A2阻害作用によりこれらの薬剤の代謝が抑制される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP2D6の基質 メトプロロール アミトリプチリン等 | CYP2D6の基質と併用する場合、これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤のCYP2D6阻害作用によりこれらの薬剤の代謝が抑制される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アンチピリン、 ワルファリン | 他のインターフェロン製剤との併用で左記薬剤の血中濃度が高まることが報告されているので注意すること。 | 肝臓での各種医薬品の代謝を抑制することがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジドブジン | 他のインターフェロン製剤との併用で骨髄機能抑制作用が増強され、白血球減少等の血球減少が増悪することがある。 | 作用機序は不明であるが、ともに骨髄機能抑制作用を有するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 免疫抑制療法 | 他のインターフェロン製剤との併用で移植患者(腎・骨髄移植等)における免疫抑制療法の効果が弱まることがある。 | 移植片に対する拒絶反応が誘発されると考えられている。 |
C型慢性肝炎を対象とした国内臨床試験におけるリバビリンとの併用において、安全性評価の対象となった332例全例に副作用が認められた。主な副作用は、発熱(95.5%)、倦怠感(93.4%)、頭痛(88.6%)等であり、臨床検査値の異常は、リンパ球数減少(96.7%)、白血球数減少(95.8%)、好中球数減少(87.3%)、ヘモグロビン減少(85.5%)、赤血球数減少(79.8%)等であった。(C型慢性肝炎に関する一部効能追加承認時)
C型代償性肝硬変を対象とした国内臨床試験におけるリバビリンとの併用において、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)1.0μg/kgで投与が開始された102例全例に副作用が認められた。主な副作用は、発熱(93.1%)、倦怠感(88.2%)、頭痛(80.4%)等であり、臨床検査値の異常は、白血球数減少(91.2%)、ヘモグロビン減少(89.2%)、リンパ球数減少(87.3%)、好中球数減少(85.3%)、赤血球数減少(84.3%)、ヘマトクリット減少(80.4%)、血小板数減少(63.7%)等であった。(「C型代償性肝硬変」効能追加承認時)
ステージII及びIIIの悪性黒色腫を対象とした国内臨床試験において、安全性評価の対象となった9例全例に副作用が認められた。主な副作用は、発熱(9/9例)、好中球数減少(9/9例)、白血球数減少(9/9例)、ALT(GPT)増加(8/9例)、AST(GOT)増加(8/9例)、関節痛(8/9例)、悪寒(6/9例)、倦怠感(6/9例)、血小板数減少(5/9例)、体重減少(5/9例)、筋肉痛(5/9例)等であった。(「悪性黒色腫」効能追加承認時)
ステージIIIの悪性黒色腫を対象とした海外臨床試験において、安全性評価の対象となった608例全例に有害事象注)が認められた。主な有害事象は、疲労(94%)、発熱(75%)、頭痛(70%)、食欲不振(69%)、筋肉痛(68%)、悪心(64%)、悪寒(63%)、注射部位反応(62%)、うつ病(59%)、関節痛(51%)等であった。
注)本試験では有害事象と本剤の因果関係に関する情報を収集しなかったため、副作用は集計されていない。(「悪性黒色腫」効能追加承認時)
C型慢性肝炎を対象とした製造販売後調査等におけるリバビリンとの併用において、安全性評価の対象となった1,649例中1,440例(87.3%)に副作用が認められた。主な副作用は貧血(27.8%)、発熱(24.3%)、倦怠感(13.2%)、不眠症(10.6%)、そう痒症(10.4%)等であり、臨床検査値の異常は、白血球数減少(51.7%)、好中球数減少(38.8%)、ヘモグロビン減少(37.8%)、血小板数減少(37.5%)、赤血球数減少(28.7%)、ヘマトクリット減少(25.9%)等であった。(「C型慢性肝炎」再審査終了時)
以下の副作用のうち、海外報告又はインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)とリバビリンの併用により発現した副作用については頻度不明とした。[頻度はC型慢性肝炎及びC型代償性肝硬変の効能・効果(リバビリン併用)における頻度である。なお、悪性黒色腫における副作用としての頻度は、海外臨床試験では有害事象と本剤の因果関係の情報を収集しておらず、すべて頻度不明である。]
間質性肺炎(1%未満)、肺線維症、肺水腫(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状、また、胸部X線異常があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には直ちに連絡するよう患者に対し注意を与えること。なお、他のインターフェロン アルファ製剤において、間質性肺炎は小柴胡湯との併用例で多く報告されているため、併用を避けること。
抑うつ・うつ病(5〜10%未満)、自殺企図、躁状態(1%未満)、攻撃的行動(頻度不明)
観察を十分に行い、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
貧血 注1) [赤血球減少(250万/mm3未満)(1〜5%未満)、ヘモグロビン減少(8g/dL未満)(1%未満)、ヘモグロビン減少(8以上9.5g/dL未満)(10%以上)、ヘモグロビン減少(9.5以上11g/dL未満)(10%以上)]
定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(2,000/mm3未満)(10%以上)、顆粒球減少(1,000/mm3未満)(61.9%)
定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血小板減少(50,000/mm3未満)(1〜5%未満)
定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血、汎血球減少(頻度不明)
骨髄機能の抑制による再生不良性貧血の発現を含む高度な血球減少が報告されているので、定期的に臨床検査(血液検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、<用法・用量に関連する使用上の注意>の項を参照の上、減量又は中止等の処置を行うこと。
意識障害、失神(1〜5%未満)、見当識障害、難聴(1%未満)、痙攣、せん妄、錯乱、幻覚、妄想、昏迷、統合失調症様症状、認知症様症状(特に高齢者)、興奮(頻度不明)
観察を十分に行い、異常があらわれた場合には、投与継続の可否について検討すること。症状の激しい場合及び減量しても消失しない場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
自己免疫現象(頻度不明)
自己免疫現象によると思われる症状・徴候[甲状腺機能異常、肝炎、溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、乾癬、全身性エリテマトーデス、血管炎、フォークト・小柳・原田病、糖尿病(1型)の増悪又は発症等]があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明)
血小板減少、貧血、腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血小板数、赤血球数、末梢血液像等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
糖尿病(1型及び2型)(1%未満)
糖尿病が増悪又は発症することがあり、糖尿病性ケトアシドーシス、昏睡に至ることがあるので、定期的に検査(血糖値、尿糖等)を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
重篤な肝障害(1%未満)
定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、黄疸や著しいトランスアミナーゼの上昇を伴う肝障害があらわれた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性
定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック(頻度不明)
観察を十分に行い、不快感、口内異常、ぜん鳴、眩暈、便意、発汗、血圧下降等があらわれた場合には投与を直ちに中止すること。
心筋症、心不全、心筋梗塞、狭心症(頻度不明)
定期的に心電図検査を行うなど観察を十分に行い、これら疾患等の心筋障害があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
不整脈(1〜5%未満)
心室性不整脈、高度房室ブロック、洞停止、高度徐脈、心房細動等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
消化管出血(下血、血便等)(1〜5%未満)、消化性潰瘍、小腸潰瘍、虚血性大腸炎(1%未満)
観察を十分に行い、異常があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
呼吸困難(10%以上)、喀痰増加(5〜10%未満)
観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳出血(1%未満)
脳出血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳梗塞(1%未満)
脳梗塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
敗血症(1%未満)
易感染性となり、感染症及び感染症の増悪を誘発し敗血症に至ることがあるので、患者の全身状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
網膜症(1〜5%未満)
網膜症があらわれることがあるので、網膜出血、軟性白斑及び糖尿病網膜症の増悪に注意し、定期的に眼底検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。また、視力低下、視野中の暗点が認められた場合は速やかに医師の診察を受けるよう患者を指導すること。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群等の重篤な皮膚障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
横紋筋融解症があらわれることがあるので、脱力感、筋肉痛、CK(CPK)上昇等に注意し、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注1)貧血は主に溶血性貧血
次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、休薬、投与中止等の適切な処置を行うこと。
| 5%以上 | 5%未満 | 頻度不明 注2) | |
| 全身症状 | 発熱(94.9%)、倦怠感(91.4%)、悪寒 | インフルエンザ様症状 | |
| 精神・神経系 | 頭痛(86.5%)、不眠(58.5%)、めまい、易刺激性、耳鳴 | 異常感、気力低下、健忘、耳閉、不安、眠気、知覚過敏・減退、聴覚過敏、片頭痛、感情不安定、気分不快、感情鈍麻、神経過敏、構語障害、注意力障害 | 激越 |
| 血液 | リンパ球数減少(94.4%)、白血球数減少(94.6%)、好中球数減少(87.4%)、ヘモグロビン減少(85.9%)、赤血球数減少(80.9%)、ヘマトクリット減少(79.0%)、網状赤血球数増多(67.9%)、血小板数減少(51.2%)、貧血、リンパ球数増多、好酸球数増多、好中球数増多、好塩基球数増多、単球数増多、網状赤血球数減少 | 赤血球数増多、白血球数増多 | |
| 肝臓 | AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇 | 黄疸、脂肪肝、胆石症、胆嚢ポリープ、Al-P上昇、AFP増加、PIVKA II上昇、IV型コラーゲン値上昇 | ZTT上昇 |
| 腎臓 | 血尿、排尿障害、蛋白尿、BUN・クレアチニン上昇、腎結石、膀胱炎、頻尿 | ||
| 循環器 | 胸痛、血圧上昇、潮紅、頻脈、浮腫(四肢・顔面) | 末梢性虚血、血圧低下、蒼白 | 血管浮腫、房室ブロック |
| 消化器 | 食欲不振(75.6%)、悪心・嘔吐、腹痛、胃不快感、下痢、口渇、口内・口唇炎、歯髄・歯周・歯肉炎、消化不良、腹部不快感、腹部膨満感、便秘、アミラーゼ上昇、リパーゼ上昇 | 胃炎、腸炎、腸管機能異常、排便障害、痔核、鼓腸放屁、口腔内不快感、歯の異常、歯痛、齲歯、おくび、口内乾燥、舌炎、肛門周囲炎、嚥下障害、逆流性食道炎、消化管ポリープ、食道静脈瘤 | 膵炎注3)
|
| 皮膚 | 脱毛(61.9%)、発疹(50.7%)、そう痒、白癬、紅斑、湿疹、皮膚乾燥 | 皮膚潰瘍、皮膚炎、紫斑、接触性皮膚炎、蕁麻疹、過角化、爪の異常、多形紅斑、落屑、ざ瘡、汗疱 | 光線過敏症、皮膚刺激、毛質異常、水疱 |
| 神経・筋 | 関節痛(69.4%)、筋肉痛(64.7%)、感覚異常、筋痙直、背部・腰部痛 | ニューロパシー、振戦、筋硬直、関節炎、頚部痛、腫脹、神経痛、肋骨痛、疼痛、四肢痛、無力症、四肢不快感、麻痺(四肢・顔面)、筋力低下、重感 | CK(CPK)上昇 |
| 呼吸器 | 上気道炎、咳嗽、鼻出血、鼻漏 | 肺炎、咽頭紅斑、咽頭腫脹、扁桃炎、気管支炎、鼻炎、副鼻腔炎、鼻乾燥、鼻閉、鼻道刺激感、嗄声、くしゃみ、あくび、血痰 | 肺浸潤、胸水 |
| 眼 | 網膜出血、網膜滲出物、角膜・結膜炎、霧視 | 網膜動脈・静脈閉塞、網膜裂孔、視野欠損、眼瞼炎、眼瞼紅斑、眼瞼浮腫、視覚異常、視力低下、硝子体浮遊物、麦粒腫、羞明、眼充血、眼の異和感、眼そう痒症、眼精疲労、眼痛 | 視力喪失、網膜白斑、黄斑浮腫、乳頭浮腫、視神経炎、流涙 |
| 投与部位 | 注射部位反応(紅斑、そう痒、発疹、疼痛) | 注射部位反応(腫脹、炎症、硬結、出血、皮膚炎、熱感、色素沈着、潰瘍) | 注射部位反応(壊死) |
| その他 | 甲状腺機能異常、CRP上昇、感染症、味覚障害、体重減少、疲労、多汗、ヒアルロン酸増加、高トリグリセライド血症、高尿酸血症、電解質異常(カリウム、ナトリウム、クロール、カルシウム、リン等) | リンパ節炎、帯状疱疹、単純疱疹、血中コレステロール増加、高蛋白血症、低アルブミン血症、処置後局所反応、創傷治癒遅延、中耳炎、外耳炎、耳痛、嗅覚異常、月経異常、前立腺炎、冷汗、花粉症、低蛋白血症、血中コレステロール減少、不正出血、脱水、膿瘍、悪性リンパ腫注4)、食道癌注4)、ヘモグロビンA1C減少、脾腫、腟炎、高血糖 | サルコイドーシス、自己抗体産生、性欲減退、鉄代謝障害、尿糖、勃起障害、痛風、腹水、膀胱癌注5)、大腸癌注5) |
注2)頻度が明確となる調査によるものではない(海外報告等)。
注3)腹痛、血清アミラーゼ値の上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注4)国内臨床試験において発現が認められているが、因果関係が明確なものではない。
注5)インターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)とリバビリンの併用において発現が認められているが、因果関係が明確なものではない。
ペグイントロン皮下注用50μg/0.5mL用 12192円/瓶
ペグイントロン皮下注用100μg/0.5mL用 21873円/瓶
ペグイントロン皮下注用150μg/0.5mL用
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