イブトロジーカプセル200mg

抗悪性腫瘍剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 タレトレクチニブアジピン酸塩
製造/販売 日本化薬
剤形/規格
  • イブトロジーカプセ...

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警告

  • 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

  • 1.2 本剤の投与により間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った例が報告されているので、初期症状(息切れ、咳嗽、発熱等の有無)の確認及び胸部CT検査等の実施など、十分に観察すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、治療初期は入院又はそれに準じる管理の下で、間質性肺疾患等の重大な副作用発現に関する観察を十分に行うこと。[8.2、9.1.1、11.1.2参照]

禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

用法・容量

  • 通常、成人にはタレトレクチニブとして1日1回600mgを空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 肝不全、肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.1参照]

  • 8.2 間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(息切れ、咳嗽、発熱等の有無)の確認及び胸部CT検査等の実施など、十分に観察すること。また、患者に対して、初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう指導すること。[1.2、9.1.1、11.1.2参照]

  • 8.3 QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に心電図及び電解質検査(カリウム、マグネシウム、カルシウム等)を行い、患者の状態を十分に確認すること。また、必要に応じて、電解質を補正すること。[9.1.2、10.2、11.1.3参照]

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者

      • 間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。[1.2、8.2、11.1.2参照]

    • 9.1.2 QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者

      • QT間隔延長が発現又は悪化するおそれがある。[8.3、10.2、11.1.3参照]

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 9.3.1 中等度以上の肝機能障害のある患者

      • 本剤は主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇する可能性がある。中等度以上(総ビリルビン値が基準値上限の1.5倍超)の肝機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.2参照]

  • 9.4 生殖能を有する者

    • 9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後3週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5参照]

    • 9.4.2 男性には、本剤投与中及び最終投与後3週間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。[9.5参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で臨床曝露量(600mg1日1回)の約0.9倍に相当する量で胎児の骨格異常(骨盤の骨化異常)が認められている。また、動物実験(ウサギ)において臨床曝露量(600mg1日1回)の約0.03倍に相当する量で母動物の死亡及び流産が認められている。[9.4.1、9.4.2参照]

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行は不明である。

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤交付時の注意

    • 14.1.1 湿気を避けるため、乾燥剤を同封したボトル包装品のまま患者に交付すること。

    • 14.1.2 湿気を避けるため、乾燥剤を同封した元の容器にて保存し、使用の都度、密栓するよう患者に指導すること。

その他の注意

  • 15.2 非臨床試験に基づく情報

    • In vitro光毒性試験において、陽性結果が得られた

相互作用

相互作用序文

  • 本剤は、主にCYP3Aによって代謝される。また、CYP1A2に対して誘導作用を示し、CYP2D6、BCRP、MATE1及びMATE2-Kに対して阻害作用を示す。

薬物代謝酵素用語

CYP3A

薬物代謝酵素用語

CYP1A2

薬物代謝酵素用語

CYP2D6

薬物代謝酵素用語

BCRP

薬物代謝酵素用語

MATE1

薬物代謝酵素用語

MATE2-K

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
強い又は中程度のCYP3A阻害剤イトラコナゾールエリスロマイシンフルコナゾール等グレープフルーツジュース[16.7.1、16.7.4参照] 本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、やむを得ず併用する場合には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 これらの薬剤等がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP3A誘導剤リファンピシンフェニトインカルバマゼピン等[16.7.2、16.7.4参照] 本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。 これらの薬剤がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
プロトンポンプ阻害剤オメプラゾールランソプラゾールラベプラゾールナトリウム等H2受容体拮抗剤ファモチジンシメチジン等[16.7.3参照] 本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。 これらの薬剤による胃内pHの上昇により本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
制酸剤炭酸カルシウム水酸化マグネシウム水酸化アルミニウム等 本剤の有効性が減弱するおそれがあるため、併用する場合は、本剤との投与間隔を2時間以上あけて投与すること。 これらの薬剤による胃内pHの上昇により本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP1A2の基質となる薬剤カフェインテオフィリンチザニジン等[16.7.4参照] これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。 本剤がCYP1A2誘導作用を有するため、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP2D6の基質となる薬剤デキストロメトルファンイミプラミンアミトリプチリン等[16.7.4参照] これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 本剤がCYP2D6阻害作用を有するため、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
BCRPの基質となる薬剤ロスバスタチンサラゾスルファピリジンイマチニブ等[16.7.4参照] これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 本剤がBCRP阻害作用を有するため、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
MATE1及びMATE2-Kの基質となる薬剤メトホルミンプロカインアミドシメチジン等[16.7.4参照] これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 本剤がMATE1及びMATE2-K阻害作用を有するため、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤クラリスロマイシンハロペリドールメサドン等[8.3、9.1.2、11.1.3参照] QT間隔延長作用を増強するおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察すること。 本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがある。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 肝不全(0.3%)、肝機能障害(13.4%)[7.3、8.1参照]

  • 11.1.2 間質性肺疾患(1.8%)[1.2、7.3、8.2、9.1.1参照]

  • 11.1.3 QT間隔延長(19.1%)[7.3、8.3、9.1.2、10.2参照]

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上 1〜10%未満 1%未満
胃腸障害 下痢(60.8%)、悪心(44.4%)、嘔吐(41.9%)、便秘、腹痛 胃食道逆流性疾患、消化不良、腹部膨満、口内乾燥、鼓腸、胃腸障害、口内炎、嚥下障害 胃炎、消化管運動障害
代謝及び栄養障害 食欲減退、高コレステロール血症、高尿酸血症、高トリグリセリド血症 低アルブミン血症、低カリウム血症、高脂血症、高血糖、低カルシウム血症、低ナトリウム血症
神経系障害 末梢性ニューロパチー、味覚異常、めまい 頭痛 注意力障害、神経毒性
皮膚及び皮下組織障害 発疹 そう痒症、皮膚乾燥、色素沈着障害、皮膚色素過剰、ざ瘡様皮膚炎、皮膚疼痛、光線過敏性反応、脱毛症、手掌・足底発赤知覚不全症候群、皮膚炎 爪の障害、多汗症、皮膚剥脱、皮膚亀裂、薬疹、斑状出血、紅斑、蕁麻疹
血液及びリンパ系障害 貧血(32.2%)、好中球数減少、白血球数減少 リンパ球数減少、血小板数減少、白血球数増加、血小板数増加、好中球数増加
筋骨格系及び結合組織障害 筋肉痛、関節痛、筋力低下、四肢痛、背部痛 筋骨格硬直
心臓障害 徐脈、上室性期外収縮、洞性頻脈 心房頻脈、第一度房室ブロック、洞性不整脈、動悸、心室性期外収縮
腎臓及び尿路障害 血中クレアチニン増加、蛋白尿 血尿、尿中蛋白陽性、血中尿素増加、尿中白血球陽性、アルブミン尿 排尿困難
肝胆道系障害 AST増加(69.6%)、ALT増加(66.6%)、血中ビリルビン増加、γ-GTP上昇 血中ALP増加、血中LDH増加 胆嚢炎、肝損傷
呼吸器、胸郭及び縦隔障害 咳嗽、呼吸困難 発声障害、口腔咽頭不快感、喀血、しゃっくり、胸水、喘鳴
眼障害 霧視 白内障、眼球乾燥症
感染症及び寄生虫症 尿路感染、肺炎 上気道感染、咽頭炎
血管障害 高血圧、低血圧
精神障害 不眠症
耳及び迷路障害 耳鳴
その他 疲労、血中CPK増加 体重減少、浮腫、倦怠感、体重増加、発熱、疼痛、胸部不快感 腋窩痛、胸痛、インフルエンザ様疾患、非心臓性胸痛
  • 副作用の発現頻度は、G208試験コホート1〜5における本剤600mg1日1回投与群の患者(159例)及びC203試験における本剤600mg1日1回投与群の患者(170例)を集計対象とした。

薬価

イブトロジーカプセル200mg

評価サマリー

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