抗悪性腫瘍剤(プロテアソーム阻害剤)
| 一般名 |
イキサゾミブクエン酸エステル
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|---|---|
| 製造/販売 | 武田薬品工業 |
| 剤形/規格 |
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本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識と経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
<ニンラーロカプセル0.5mg>
○多発性骨髄腫における維持療法
ニンラーロカプセル0.5mg
<多発性骨髄腫における維持療法>
通常、成人には1日1回、本剤を空腹時に週1回、3週間(1、8及び15日目)経口投与した後、13日間休薬(16〜28日目)する。この4週間を1サイクルとし、投与を繰り返す。本剤の投与量は、4サイクルまではイキサゾミブとして3mg、5サイクル以降はイキサゾミブとして4mgとする。なお、患者の状態により適宜減量する。
血小板減少症があらわれることがあるので、本剤の投与中は定期的に血液学的検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[7.6、7.9、11.1.1参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害のある患者(クレアチニンクリアランスが30mL/min未満)
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇することがあり、副作用が強くあらわれるおそれがある。[16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 中等度以上の肝機能障害のある患者(総ビリルビン値が基準値上限の1.5倍超)
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇することがあり、副作用が強くあらわれるおそれがある。[16.6.2参照]
9.4 生殖能を有する者
9.4.1 妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。[9.5参照]
9.4.2 パートナーが妊娠する可能性のある男性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。ラットにおいてAUC比較で臨床曝露量を下回る用量で精巣毒性が認められた。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ウサギにおいて、AUC比較で臨床曝露量の1.8倍に相当する用量で催奇形性(胎児の尾椎異常及び短尾)が認められた。[2.2、9.4.1参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中への移行は不明である。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
13.1 処置
本剤は血液透析により除去されない。
14.1 薬剤調製時の注意
調剤時に脱カプセルをしないこと。
14.2 薬剤交付時の注意
14.2.1 吸湿を防ぐためPTP包装のまま保存し、服用時にPTPシートから取り出すように指導すること。
14.2.2 カプセルはつぶしたり、噛んだり、開けたりせず、そのまま水とともに服用するように指導すること。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3A誘導剤リファンピシンカルバマゼピンフェニトイン等セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等[16.7.1参照] | 本剤の血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。 | リファンピシンの薬物代謝酵素(CYP3A等)に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 血小板減少症(13.6%)[7.6、7.9、8.参照]
11.1.2 重度の下痢(2.7%)
11.1.3 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
11.1.4 末梢神経障害
末梢性感覚ニューロパチー(11.1%)、末梢性ニューロパチー(5.3%)、多発ニューロパチー(2.0%)、末梢性感覚運動ニューロパチー(1%未満)等があらわれることがある。[7.6、7.9参照]
11.1.5 可逆性後白質脳症症候群(頻度不明)
可逆性後白質脳症症候群(症状:痙攣発作、血圧上昇、頭痛、意識変容、視覚障害等)があらわれることがある。
11.1.6 感染症(21.2%)
帯状疱疹(4.1%)、肺炎(3.0%)等があらわれることがある。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 5〜10%未満 | 5%未満 | |
| 血液/リンパ系 | 好中球減少症 | 貧血 | 白血球減少症、リンパ球減少症、汎血球減少症 |
| 過敏症 | 血管性浮腫 | ||
| 神経系 | 浮動性めまい、錯感覚、味覚異常、頭痛、振戦、感覚鈍麻、傾眠、注意力障害、嗜眠、味覚減退、神経痛 | ||
| 眼 | 白内障、霧視、眼乾燥、結膜炎、眼刺激 | ||
| 血管 | 高血圧、深部静脈血栓症、潮紅、低血圧 | ||
| 呼吸器 | 咳嗽、呼吸困難、しゃっくり、肺塞栓症、鼻出血、口腔咽頭痛 | ||
| 消化器 | 悪心(24.1%)、下痢(23.0%)、嘔吐 | 便秘 | 上腹部痛、腹痛、消化不良、口内炎、腹部膨満、胃食道逆流性疾患、口内乾燥、胃炎、腹部不快感、放屁、口腔内潰瘍形成 |
| 肝臓 | ALT増加、AL-P増加、γ-GTP増加 | ||
| 皮膚 | 発疹 | そう痒症、紅斑、ざ瘡様皮膚炎、薬疹、そう痒性皮疹、多汗症、紅斑性皮疹、剥脱性皮膚炎、全身性そう痒症、急性熱性好中球性皮膚症(Sweet症候群)、脱毛症 | |
| その他 | 疲労 | 不眠症、無力症、末梢性浮腫、発熱 | 食欲減退、筋痙縮、関節痛、筋力低下、倦怠感、筋肉痛、体重増加、高血糖、体重減少、四肢痛、激越、気分変化、低カリウム血症、末梢腫脹、顔面浮腫、背部痛、易刺激性、インフルエンザ様疾患、挫傷、錯乱状態、クッシング様症状、うつ病、不安、血中クレアチニン増加、低カルシウム血症、気分動揺、動悸、腎不全、耳鳴、回転性めまい、疼痛、関節腫脹 |
ニンラーロカプセル0.5mg 24023.7円/カプセル
ニンラーロカプセル2.3mg 98306.4円/カプセル
ニンラーロカプセル3mg 125640円/カプセル
ニンラーロカプセル4mg 163865.4円/カプセル
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