2.1 本剤の成分又はハムスター細胞由来タンパク質に対してアナフィラキシーの既往歴のある患者[11.1.1参照]
2.2 インヒビター保有先天性血友病A患者[既往免疫反応を起こすおそれがある。]
後天性血友病A患者における出血抑制
本剤を添付の日本薬局方注射用水1mLで溶解し、緩徐に静脈内に注射する。
18歳以上の患者には、初回投与量は体重1kg当たり200単位とする。その後は、出血の程度に応じて、血液凝固第VIII因子活性や患者の状態を確認しながら投与量と投与頻度を調節する。
8.1 本剤の投与は、血友病治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで開始すること。
8.2 本剤の投与前後に患者の血中に本剤に対するインヒビターが存在又は発生するおそれがあり、本剤の効果が得られない可能性がある。また、ヒト血液凝固第VIII因子又は本剤に対するインヒビターの上昇に伴う既往免疫反応が報告されており、本剤の効果が減弱するおそれがある。本剤を投与しても血液凝固第VIII因子活性の上昇がみられない場合、又は十分な止血効果が得られない場合には本剤に対するインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、他の治療法への切替えを考慮するなど、適切な処置を行うこと。
8.3 本剤の投与開始前に本剤に対するインヒビター検査を実施することが望ましいが、患者の状態に基づき、検査結果がわかる前に投与を開始することもできる。また、本剤投与中に血液凝固第VIII因子活性を継続的にモニタリングすることは、投与継続の可否の判断に有用である。
8.4 バイパス止血製剤から本剤に切り替える場合〔活性型血液凝固第VII因子製剤投与後3時間以内、活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤投与後6時間以内、乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤投与後8時間以内〕、本剤からバイパス止血製剤へ切り替える場合及び本剤とエミシズマブ(遺伝子組換え)を併用する場合は、血栓塞栓性事象があらわれる可能性が否定できないため血栓塞栓性事象の兆候を注意深く確認しながら投与すること。[11.1.2参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 本剤の成分又はハムスター由来タンパク質に対し過敏症の既往歴のある患者
9.1.2 血液凝固第VIII因子製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
9.1.3 心血管疾患を合併する患者
血栓塞栓性事象を発現するリスクが上昇するおそれがある。[11.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。生殖発生毒性試験は実施していない。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 他の製剤と混合しないこと。
14.1.2 溶解時に沈殿や白濁、変色が認められるものは使用しないこと。
14.1.3 溶解した液を注射器に移す場合、添付の専用溶解器(オビザー溶解器)を用いること。
14.1.4 薬剤の調製後は常温で保存し、3時間以内に使用すること。
14.2 薬剤投与時の注意
本剤全量を1〜2mL/分の速度で投与すること。
15.1 臨床使用に基づく情報
本剤はvon Willebrand因子を含んでいない。
20.1 本剤は凍結させないこと。
20.2 個装箱開封後は遮光保存すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
血管浮腫、胸部圧迫感、呼吸困難、低血圧、喘鳴、じん麻疹、そう痒症等の症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[2.1参照]
11.1.2 血栓塞栓症(頻度不明)
深部静脈血栓症等を起こすことがある。[8.4、9.1.3参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 5〜10%未満 | |
| 免疫系障害 | 抗ブタ血液凝固第VIII因子抗体陽性 |
オビザー静注用500 268509円/瓶
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