2.1 明らかな発熱を呈している者
2.2 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
2.3 本剤の成分に対し、重度の過敏症の既往歴のある者[8.4、11.1.1参照]
2.4 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
SARS-CoV-2による感染症の予防
<12歳以上>
1回0.6mLを筋肉内に接種する。
<5歳以上11歳以下>
1回0.2mLを筋肉内に接種する。
8.1 本剤は「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
8.2 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察によって健康状態を調べること。[9.1参照]
8.3 被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、けいれん等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
8.4 ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるため、接種前に過敏症の既往歴等に関する問診を十分に行い、接種後一定時間、被接種者の状態を観察することが望ましい。また、本剤接種後にショック、アナフィラキシーが認められた被接種者に対しては、以降の本剤の接種を行わないこと。[2.3、9.1.6、11.1.1参照]
8.5 ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神があらわれることがある。失神による転倒を避けるため、接種後一定時間は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。
8.6 心筋炎、心膜炎があらわれることがあるため、被接種者又はその保護者に対しては、心筋炎、心膜炎が疑われる症状(胸痛、動悸、むくみ、呼吸困難、頻呼吸等)が認められた場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。[11.1.2、15.1.1、15.1.2参照]
8.7 コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチン接種後に、ギラン・バレー症候群が報告されている。被接種者又はその保護者に対しては、ギラン・バレー症候群が疑われる症状(四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射の減弱ないし消失等)が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。
8.8 本剤と他のSARS-CoV-2に対するワクチンの互換性に関するデータはない。[7.3参照]
9.1 接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。[8.2参照]
9.1.1 血小板減少症又は凝固障害を有する者、抗凝固療法を施行している者
本剤接種後に出血又は注射部位に内出血があらわれるおそれがある。
9.1.2 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
本剤に対する免疫応答が低下するおそれがある。
9.1.3 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者[9.2、9.3参照]
9.1.4 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
9.1.5 過去にけいれんの既往のある者
9.1.6 本剤の成分に対して、アレルギーを呈するおそれのある者[8.4、11.1.1参照]
9.2 腎機能障害を有する者
接種要注意者である。[9.1.3参照]
9.3 肝機能障害を有する者
接種要注意者である。[9.1.3参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
9.6 授乳婦
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中への移行は不明である。
9.7 小児等
5歳未満を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
接種に当たっては、問診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。一般に、生理機能が低下している。
14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 冷蔵庫から取り出し常温になってから使用すること。冷蔵庫から取り出してから12時間以内に使用すること。なお、1回に限り再度冷蔵庫に戻し最大で24時間保存することができるが、使用時には冷蔵庫から取り出し常温になってから直ちに使用すること。使用するまで室内照明による曝露を最小限に抑えること。直射日光及び紫外線が当たらないようにすること。
14.1.2 本剤1バイアルには1回の接種用量0.6mLとして2回接種分、1回の接種用量0.2mLとして4回接種分が含まれる。
14.1.3 使用前に、白色の均一な液になるまでゆっくり転倒混和すること。振り混ぜないこと。転倒混和後に、変色、異物その他の異常がないことを目視により確認すること。異常を認めたものは使用しないこと。
14.1.4 吸引の際には容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒すること。また、注射針をさし込み、所要量を吸引すること。この操作に当たっては、雑菌が混入しないよう注意すること。
14.1.5 栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用しないこと。
14.1.6 保存剤を含まないため、一度針を刺したバイアルは2〜8℃で保存し、24時間以内に使用すること。使用時には冷蔵庫から取り出し常温になってから直ちに使用すること。
14.2 薬剤接種時の注意
14.2.1 接種用器具は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザブル品を用い、被接種者ごとに取り換えること。
14.2.2 本剤を他のワクチンと混合して接種しないこと。[7.4参照]
14.2.3 通常、三角筋に筋肉内接種すること。静脈内、皮内、皮下への接種は行わないこと。
14.2.4 注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
14.2.5 組織・神経等への影響を避けるため次の点に注意すること。
・針長は筋肉内接種に足る長さで、神経、血管、骨等の筋肉下組織に到達しないよう、各被接種者に対して適切な針長を決定すること。
・神経走行部位を避けること。
・注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
15.1 臨床使用に基づく情報
15.1.1 海外において、コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチン接種後に心筋炎、心膜炎が報告されている。過去にSARS-CoV-2ワクチンの接種歴のない者に対する2回目までの接種において報告された症例の多くは若年男性であり、特に2回目接種後数日以内に発現している。また、大多数の症例で、入院による安静臥床により症状が改善している
15.1.2 コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチンの国内副反応疑い報告における心筋炎、心膜炎の報告率と、国内の医療情報データベースを用いて算出した一般集団から推測される心筋炎、心膜炎の発現率とを比較したところ、過去にSARS-CoV-2ワクチンの接種歴のない者に対する2回接種後の若年男性で頻度が高いことが示唆された
15.1.3 海外において、皮膚充填剤との関連性は不明であるが、皮膚充填剤注入歴のある被接種者において、コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチン接種後に、皮膚充填剤注入部位周辺の腫脹(特に顔面腫脹)が報告されている。
20.1 本剤は激しく振とうしないこと。
20.2 本剤は凍結を避け、凍結した場合は使用しないこと。
20.3 外箱開封後は遮光して保存すること。
本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。
次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)[2.3、8.4、9.1.6参照]
11.1.2 心筋炎(頻度不明)、心膜炎(頻度不明)[8.6、15.1.1、15.1.2参照]
次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 1〜10%未満 | 1%未満 | |
| 局所症状(注射部位) | 疼痛注1)(91.9%)、熱感注1)(43.6%)、腫脹注1)、紅斑注1)、そう痒感注1)、硬結注1) | 遅発性反応注2)(紅斑、腫脹、そう痒感、熱感、硬結、疼痛) | 発疹、リンパ節腫脹 |
| 血液 | リンパ節症 | リンパ節痛、リンパ節炎 | |
| 精神神経系 | 頭痛注1)(37.1%) | 感覚鈍麻、傾眠 | |
| 消化器 | 嘔吐・嘔気、下痢 | ||
| 皮膚 | 発疹注1) | そう痒症 | |
| 筋・骨格系 | 筋肉痛注1) | 関節痛、背部痛 | |
| その他 | 倦怠感注1)(54.6%)、発熱注1)(34.7%) | 腋窩痛 | 悪寒 |
注1)臨床試験において電子日誌により収集した副反応を含む発現頻度
注2)接種後7日目以降にあらわれることがある。
ダイチロナ筋注
m3.comにご登録済の方
薬剤名検索
薬剤情報提供:一般財団法人日本医薬情報センター 剤形写真提供:株式会社薬事日報社
・薬剤情報・剤形写真は月一回更新しておりますが、ご覧いただいた時点で最新情報ではない可能性がございます。 最新情報は、各製薬会社のWebサイトなどでご確認ください。
・投稿内容の中に適応外、承認用法・用量外の記載等が含まれる場合がありますが、エムスリー、製薬会社が推奨するものではありません。