エザルミア錠50mg 他

抗悪性腫瘍剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 バレメトスタットトシル酸塩
製造/販売 第一三共
剤形/規格
  • エザルミア錠50mg
  • エザルミア錠100mg

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警告

  • 本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者についてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。

禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • ○再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫

  • ○再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫

用法・容量

  • 通常、成人にはバレメトスタットとして200mgを1日1回空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[7.3、11.1.1参照]

慎重投与

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 9.3.1 重度の肝機能障害のある患者

      • 本剤は重度の肝機能障害を合併する患者注)を対象とした臨床試験は実施していない。本剤の主たる消失経路は肝臓である。[16.4、16.6.1参照]

      • 注)NCI-ODWG(National Cancer Institute-Organ Dysfunction Working Group)基準による分類

  • 9.4 生殖能を有する者

    • 9.4.1

      • 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後2週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5参照]

    • 9.4.2

      • 男性には、本剤投与中及び最終投与後2週間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。精液を介して胎児に悪影響を及ぼす可能性がある。[9.5参照]

    • 9.4.3

      • 生殖可能な男性に投与する場合には、造精機能の低下があらわれる可能性があることを考慮すること。動物実験(イヌ、ラット)において、精巣への影響が報告されている。[15.2.2参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)において、臨床曝露量の約0.05倍の曝露に相当する用量で胚・胎児毒性(着床後胚損失率の高値)及び催奇形性が報告されている。[9.4.1、9.4.2参照]

  • 9.6 授乳婦

    • 授乳しないことが望ましい。ヒトにおける乳汁中への移行に関するデータはないが、動物実験(ラット)において、乳汁中への移行が認められている

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤交付時の注意

    • 14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

    • 14.1.2 本剤は吸湿性を有するため、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。

その他の注意

  • 15.1 臨床使用に基づく情報

    • 臨床試験において、慢性骨髄単球性白血病、慢性白血病、骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病等の二次性悪性腫瘍が発現したとの報告がある。また、小児の神経芽腫患者(承認外効能・効果)で前駆B細胞型急性白血病が発現したとの報告がある。

  • 15.2 非臨床試験に基づく情報

    • 15.2.1 動物実験(若齢ラット)において、本剤の反復投与により臨床曝露量の0.14倍の曝露に相当する用量でT細胞リンパ腫の発生が報告されている

    • 15.2.2 動物実験(雌雄ラット及び雄イヌ)において、本剤の反復投与によりそれぞれ臨床曝露量の2.0倍及び0.13倍の曝露に相当する用量で、精巣(精上皮の萎縮)、精巣上体(管腔内の精子数減少)、卵巣(萎縮)、子宮(萎縮)等の形態学的変化が報告されている。なお、それぞれ臨床曝露量の2.0倍及び0.38倍の曝露に相当する用量で回復性を伴わない精巣(ラットで精上皮の消失及び精巣上体管腔内の精子数減少、イヌで精上皮の萎縮及び精巣上体管腔内の精子数減少)、子宮(萎縮)の形態学的変化も報告されている。[9.4.3参照]

相互作用

相互作用序文

  • 本剤は主にCYP3Aによって代謝され、P-gpの基質である。また、P-gpの阻害作用を示す。[16.4参照]

薬物代謝酵素用語

CYP3A

薬物代謝酵素用語

P-gp

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
強いCYP3A阻害作用及びP-gp阻害作用を有する薬剤イトラコナゾールクラリスロマイシンリトナビル等[7.4、16.7.1参照] 本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、本剤を減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 これらの薬剤がCYP3A及びP-gpを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
強いCYP3A阻害剤ポサコナゾールボリコナゾール等[7.4、16.7.4参照] 本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、本剤を減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
P-gp阻害剤キニジンベラパミルカルベジロール等[7.4、16.7.4参照] 本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、本剤を減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 これらの薬剤がP-gpを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
中程度のCYP3A阻害剤フルコナゾールエリスロマイシンジルチアゼム等[16.7.2参照] 本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
強い又は中程度のCYP3A誘導剤リファンピシンフェニトインエファビレンツ等[16.7.3、16.7.4参照] 本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない又はCYP3A誘導作用の弱い薬剤への代替を考慮すること。 これらの薬剤がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
P-gpの基質となる薬剤ダビガトランエテキシレートジゴキシンフェキソフェナジン等[16.7.5参照] これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがある。 本剤がP-gpを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 骨髄抑制

    • 血小板減少(48.4%)、貧血(28.4%)、好中球減少(21.8%)、白血球減少(13.3%)、リンパ球減少(6.2%)があらわれることがある。[7.3、8.参照]

  • 11.1.2 感染症12.4%)

    • 上気道感染(2.2%)、ニューモシスチス・イロベチイ肺炎(1.3%)等があらわれることがある。

  • 注)副作用発現頻度は、再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫患者を対象とした国内第II相試験再発又は難治性の非ホジキンリンパ腫患者を対象とした国際共同第I相試験において本剤200mgを投与した再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫患者及び再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫患者、並びに再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫患者を対象とした国際共同第II相試験の末梢性T細胞リンパ腫患者の結果から算出した。

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

20%以上 10〜20%未満 10%未満
皮膚 脱毛症、発疹 皮膚乾燥
精神神経系 味覚不全(31.6%)
呼吸器 咳嗽
消化器 悪心、下痢
肝臓 AST増加、ALT増加
その他 疲労 食欲減退、発熱、末梢性浮腫
  • 注)副作用発現頻度は、再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫患者を対象とした国内第II相試験再発又は難治性の非ホジキンリンパ腫患者を対象とした国際共同第I相試験において本剤200mgを投与した再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫患者及び再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫患者、並びに再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫患者を対象とした国際共同第II相試験の末梢性T細胞リンパ腫患者の結果から算出した。

薬価

エザルミア錠50mg 7207.9円/錠
エザルミア錠100mg 13819.6円/錠

評価サマリー

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