2.1 ヨード過敏症の患者
2.2 腎障害のある患者[9.2参照]
2.3 心障害のある患者[経皮吸収により、心毒性をあらわすことがある。][13.参照]
2.4 硝酸銀、水銀塩、過酸化水素、酸化剤を使用中の患者[10.1参照]
創傷・潰瘍の殺菌・消毒
歯牙根管の防腐
<創傷・潰瘍の殺菌・消毒>
少量の原末を1日1回散布する。また、消毒性包帯材料として10%のヨードホルムガーゼを用いる。
<歯牙根管の防腐>
歯牙の根管充填剤等に配合する。特にオイゲノールセメント等に適宜配合して乳歯に充填する。
ヨード中毒を起こすことがあるので、血中総ヨウ素濃度の測定を行うなど、十分な観察を行うこと。[11.1.1参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 甲状腺機能に異常のある患者
ヨードホルムの使用により血中ヨウ素の調節ができず、甲状腺ホルモン関連物質に影響を与えるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
投与しないこと。本剤の主たる排泄臓器は腎臓であり、腎機能低下患者では血中総ヨウ素濃度が著しく上昇することがある[2.2参照]
9.5 妊婦
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。ヒト母乳中へ移行し、新生児に一過性の甲状腺機能低下を起こしたとの報告がある。
本剤を1回4g、局所に散布した例で、ヨード中毒及び心筋の変性による心臓衰弱のため死亡したとの報告がある。[2.3参照]
14.1 薬剤使用時の注意
14.1.1 原末又は溶解液が眼に入らないように注意すること。眼に入った場合には大量の水でよく洗い流すこと。
14.1.2 長期間又は広範囲に使用しないこと。
14.1.3 石けん類は、本剤の殺菌作用を弱めるので、石けん分を洗い落としてから使用すること。
15.1 臨床使用に基づく情報
本剤はヨウ素含有製剤であるので、多量使用及び長期連用時には甲状腺機能の変動に注意すること。
使用後は密栓し、直射日光を避けて保管すること。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 硝酸銀、水銀塩、過酸化水素、酸化剤[2.4参照] | 本剤が分解する。 | 機序は不明である。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ヨード中毒(頻度不明)
以下のような症状を起こすことがあるので、異常が認められた場合には使用を中止し、十分洗浄して適切な処置を行うこと。[8.参照]
(1)精神神経系
興奮、せん妄、不穏、見当識障害、記憶障害、抑うつ、昏睡、失神、傾眠、不眠(睡眠障害)等
(2)消化器
食欲不振等
(3)その他
頭痛、全身倦怠感、頻脈等
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.1%未満 | |
| 過敏症 | そう痒感、ヨード疹、じんま疹様発疹、口腔粘膜びらん、紅斑、丘疹、水疱 |
| 皮膚 | 灼熱感 |
ヨードホルム 19.3円/g
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