ペンタジン

鎮痛剤

3.0(1件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 塩酸ペンタゾシン
製造/販売 第一三共
剤形/規格
  • ペンタジン錠25

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警告

  • 本剤を注射しないこと。[本剤にはナロキソンが添加されているため、水に溶解して注射投与しても効果なく、麻薬依存患者では禁断症状を誘発し、また肺塞栓、血管閉塞、潰瘍、膿瘍を引き起こすなど、重度で致死的な事態を生じることがある。]

禁忌

  • ペンタゾシン又はナロキソンに対し過敏症の既往歴のある患者

  • 頭部傷害がある患者又は頭蓋内圧が上昇している患者[頭蓋内圧が上昇することがある。]

  • 重篤な呼吸抑制状態にある患者及び全身状態が著しく悪化している患者[呼吸抑制を増強することがある。]

効能・効果

  • 各種癌における鎮痛

用法・容量

  • 通常、成人には、1回ペンタゾシンとして25〜50mgを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。必要に応じ追加投与する場合には、3〜5時間の間隔をおく。

注意事項

重要な基本的注意

  • 眠気、めまい、ふらつき等

    があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には

    自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させない

    よう注意すること。

  • 連用により薬物依存を生ずることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。特に薬物依存の既往歴のある患者には注意すること(「副作用」の項参照)。

慎重投与

  • 薬物依存の既往歴のある患者

  • 麻薬依存患者[軽度の麻薬拮抗作用が認められているので、ときとして禁断症状を呈することがある。]

  • 胆道疾患のある患者[大量投与した場合Oddi氏筋を収縮する。]

  • 心筋梗塞の患者[肺動脈圧及び血管抵抗を上昇させる。]

  • 肝機能障害のある患者[本剤の作用が増強するおそれがある。](「薬物動態」の項参照)

  • 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

過量投与

  • 外国において薬物嗜癖の病歴を有する患者が、術後疼痛のため処方された本剤を過量服用(ペンタゾシンとして1g)し、死亡(肝不全)したとの報告がある。

適用上の注意

  • 薬剤交付時

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

相互作用

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
モルヒネ製剤 本剤の作用が増強されることがある。併用が必要な場合には、一方又は両方の投与量を必要に応じて減らすこと。また、本剤は高用量において、モルヒネの作用に拮抗することがあるので、通常、モルヒネとの併用は避けること。 ペンタゾシンの作用は、脳内オピオイドレセプターの飽和濃度に左右される。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
中枢性鎮痛剤 ブプレノルフィン塩酸塩、エプタゾシン臭化水素酸塩、酒石酸ブトルファノール等 本剤の作用が増強されることがある。併用が必要な場合には、一方又は両方の投与量を必要に応じて減らすこと。 中枢神経系が抑制されることによると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ベンゾジアゼピン誘導体・その他の鎮静剤 ジアゼパム、ニトラゼパム、メダゼパム等 本剤の作用が増強されることがある。併用が必要な場合には、一方又は両方の投与量を必要に応じて減らすこと。 中枢神経系が抑制されることによると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
中枢性薬剤(睡眠剤等) バルビツール酸誘導体(フェノバルビタール等) 本剤の作用が増強されることがある。併用が必要な場合には、一方又は両方の投与量を必要に応じて減らすこと。 中枢神経系が抑制されることによると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アルコール 本剤の作用が増強されることがある。併用が必要な場合には、一方又は両方の投与量を必要に応じて減らすこと。 中枢神経系が抑制されることによると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
セロトニン神経系賦活作用を有する抗うつ剤 アミトリプチリン塩酸塩等 抗うつ剤の作用が増強され、不安感、悪心、発汗、潮紅等が起こるおそれがある。併用が必要な場合には、一方又は両方の投与量を必要に応じて減らすこと。 中枢のセロトニン作動活性を増強すると考えられる。外国において、セロトニン神経系賦活を作用機序とする抗うつ剤(フルオキセチン)投与患者でセロトニン神経系賦活作用の増強に由来すると考えられる症状(不安感、悪心、発汗、潮紅等)が認められたとの報告がある。
  • 動物実験(ウサギ)においてサリチルアミドとの併用によりペンタゾシンのCmaxが約2倍程度高くなり、サリチルアミドのCmaxは過剰のペンタゾシンを併用することにより約2.5倍となるとの報告があるので、併用しないことが望ましい。
    また、やむをえず併用する場合には本剤を減量するなど注意すること。

副作用

副作用発現状況の概要

  • 承認時までの臨床試験では、3,302例中659例(19.96%)に、市販後の使用成績調査では、2,223例中385例(17.32%)に副作用が認められた。その主なものは、悪心、嘔吐等であった。〔再審査終了時〕

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • (頻度不明)

  • ショック、アナフィラキシー様症状

    ショック、アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので観察を十分に行い、顔面蒼白、呼吸困難、チアノーゼ、血圧下降、頻脈、全身発赤、血管浮腫、蕁麻疹等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 呼吸抑制

    呼吸抑制がみられることがある。このような場合には、酸素吸入(必要に応じて人工呼吸)か、又はドキサプラムの投与が有効であるが、麻薬拮抗剤(レバロルファン)は無効である。

  • 依存性

    連用により薬物依存を生ずることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。特に薬物依存の既往歴のある患者には注意すること。また、連用後、投与を急に中止すると、振戦、不安、興奮、悪心、動悸、冷感、不眠等の禁断症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には徐々に減量すること。

  • 無顆粒球症

    無顆粒球症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

5%以上 1〜5%未満 1%未満 頻度不明
精神神経系 めまい、ふらつき、発汗、傾眠 幻覚、興奮、頭痛、頭重、不安、もうろう状態、酩酊感、冷汗、浮遊感、不眠、振戦、意識障害
循環器 熱感、顔面潮紅、動悸、血圧上昇、血圧低下、顔面蒼白
消化器 悪心 嘔吐 口渇、食欲不振、腹部膨満感、胃部不快感、腹痛、便秘
過敏症 注) 発疹 多形紅斑
血液 貧血、赤血球減少、白血球減少
肝臓 肝機能異常
泌尿器 排尿障害、尿閉
その他 倦怠感、不快感、発熱、悪寒、脱力感 疲労感
  • 注)投与を中止すること。

薬価

ペンタジン錠25 39円/錠

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