の項参照
)麻しんの予防
本剤を添付の溶剤(日本薬局方注射用水)0.7mLで溶解し、通常、その0.5mLを1回皮下に注射する。
本剤は、「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種直後及び5〜14日の間の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、けいれん等の異常な症状を呈した場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
過去にけいれんの既往のある者
過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者
接種時
接種用器具は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザブル品を用いる。
本剤の溶解に当たっては、容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、添付の溶剤で均一に溶解して、所要量を注射器内に吸引する。この操作に当たっては雑菌が迷入しないよう注意する。また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
注射針及び注射筒は、被接種者ごとに取り換えなければならない。
接種部位
接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。
接種前
溶解時に内容をよく調べ、沈殿及び異物の混入、その他異常を認めたものは使用しないこと。
本剤のウイルスは日光に弱く、速やかに不活化されるので、溶解の前後にかかわらず光が当たらないよう注意すること。
接種時
本剤の溶解は接種直前に行い、一度溶解したものは直ちに使用する。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
副腎皮質ステロイド剤 プレドニゾロン等 免疫抑制剤シクロスポリン サンディミュン タクロリムス プログラフ アザチオプリン イムラン 等 | 本生ワクチン接種により、右記機序で麻しん様症状があらわれるおそれがあるので接種しないこと。 | 免疫機能抑制下で本剤を接種すると、ワクチンウイルスの感染を増強あるいは持続させる可能性がある。免疫抑制的な作用を持つ薬剤の投与を受けている者、特に長期あるいは大量投与を受けている者、又は投与中止後6カ月以内の者。 |
輸血及びガンマグロブリン製剤投与との関係
本剤を輸血及びガンマグロブリン製剤の投与を受けた者に接種した場合、輸血及びガンマグロブリン製剤中に麻しん抗体が含まれると、ワクチンウイルスが中和されて増殖の抑制が起こり、本剤の効果が得られないおそれがある。
接種前3カ月以内に輸血又はガンマグロブリン製剤の投与を受けた者は、3カ月以上すぎるまで本剤の接種を延期すること。また、ガンマグロブリン製剤の大量療法、すなわち川崎病、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の治療において200mg/kg以上投与を受けた者は、6カ月以上(麻しん感染の危険性が低い場合は11カ月以上)すぎるまで接種を延期すること。
本剤接種後14日以内にガンマグロブリン製剤を投与した場合は、投与後3カ月以上経過した後に本剤を再接種することが望ましい。
ツベルクリン反応検査との関係
本剤接種後、細胞性免疫の抑制が起こり1カ月以内は、ツベルクリン反応が弱くなることがある。
他の生ワクチン製剤接種との関係
他の生ワクチン(経口生ポリオワクチン、風しんワクチン、おたふくかぜワクチン、水痘ワクチン、BCGワクチン、黄熱ワクチン等)の干渉作用により本剤のウイルスが増殖せず免疫が獲得できないおそれがあるので、他の生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上間隔を置いて本剤を接種すること。
ショック、アナフィラキシー(0.1%未満)
があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
血小板減少性紫斑病
があらわれることがある(100万人接種あたり1人程度)。通常、接種後数日から3週ごろに
紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等があらわれる。本症が疑われる場合には、血液検査等の観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。
急性散在性脳脊髄炎(ADEM)(頻度不明)
があらわれることがある。通常、接種後数日から2週間程度で
発熱、頭痛、けいれん、運動障害、意識障害等があらわれる。本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
脳炎・脳症
があらわれることがあるので(100万人接種あたり1人以下)、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
けいれん(0.1〜5%未満)
を起こすことがある。異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
過敏症
接種直後から翌日に発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒、発熱等があらわれることがある。
全身症状
麻しんに対して免疫のない健康児に本剤を接種すると、5〜14日後、1〜3日間のだるさ、不機嫌、発熱、発疹等があらわれることがある。特に、7〜12日を中心として20〜30%程度に37.5℃以上、数%に38.5℃以上の発熱がみられる。被接種者のうち10〜20%に軽度の麻しん様発疹を伴うことがある。発熱時に、咳、鼻汁が出て、食欲が減退するものもあるが、これらの症状は、いずれも通常1〜3日で消失する。
局所症状
が接種部位にあらわれることがある。
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