消化管の穿孔又はその疑いのある患者〔消化管外(腹腔内等)に漏れることにより、バリウム腹膜炎等の重篤な症状を引き起こすおそれがある。〕
消化管に急性出血のある患者〔出血部位に穿孔を生ずるおそれがある。また、粘膜損傷部等より硫酸バリウムが血管内に侵入するおそれがある。〕
消化管の閉塞又はその疑いのある患者〔穿孔を生ずるおそれがある。〕
全身衰弱の強い患者
硫酸バリウム製剤に対し、過敏症の既往歴のある患者
消化管撮影
検査部位及び検査方法に応じ、本剤の適量に適量の水を加えて適当な濃度とし、その適量を経口投与又は注腸する。
通常、成人は下記量を標準とする。
| 検査部位 | 検査方法 | 硫酸バリウム濃度(W/V%) | 用量(mL) |
| 食道 | (経口) | 50〜200 | 10〜150 |
| 胃・十二指腸 | (経口) 充盈 レリーフ 二重造影 |
30〜200 | 10〜300 |
| 小腸 | (経口) | 30〜150 | 100〜300 |
| 大腸 | (注腸) | 20〜130 | 200〜2000 |
他の医薬品に対し過敏症の既往歴のある患者、喘息、アトピー性皮膚炎等、過敏症反応を起こしやすい体質を有する患者では、ショック、アナフィラキシーがあらわれるおそれがあるので、投与に際しては問診を行い、観察を十分に行うこと。
消化管内に硫酸バリウムが停留することにより、まれに消化管穿孔、腸閉塞、
患者の日常の排便状況に応じた下剤投与を行うこと。
迅速に硫酸バリウムを排出する必要があるため、十分な水分の摂取を患者に指導すること。
患者に排便状況を確認させ、持続する排便困難、腹痛等の消化器症状があらわれた場合には、直ちに医療機関を受診するよう指導すること。
腹痛等の消化器症状があらわれた場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を実施し、適切な処置を行うこと。
心臓に基礎疾患を有する患者、高齢者では、不整脈・心電図異常があらわれることが報告されているので、観察に留意すること。
誤嚥により、呼吸困難、肺炎、肺肉芽腫の形成等を引き起こすおそれがあるので、誤嚥を起こすおそれのある患者(高齢者、嚥下困難、喘息患者等)に経口投与する際には注意すること。誤嚥した場合には、観察を十分に行い、急速に進行する呼吸困難、低酸素血症、胸部X線による両側性びまん性肺浸潤陰影が認められた場合には、呼吸管理、循環管理等の適切な処置を行うこと。
消化管に瘻孔又はその疑いのある患者〔穿孔を生じ、消化管外に漏れるおそれがある。〕
穿孔を生ずるおそれのある患者(胃・十二指腸潰瘍、虫垂炎、憩室炎、潰瘍性大腸炎、腸重積症、腫瘍、寄生虫感染、生体組織検査後間もない患者等)
消化管の狭窄又はその疑いのある患者〔腸閉塞、穿孔等を生ずるおそれがある。〕
腸管憩室のある患者〔穿孔
投与後の処置
排便困難や便秘を防ぐため検査後、水分の摂取・下剤投与等の処置をすること。
硫酸バリウム製剤が消化管損傷部等を介して組織内(腹腔、腸管、肺等)に停留した場合、肉芽腫を形成することがあるとの報告がある。
<安定性試験>
最終包装製品を用いた加速試験(40℃,相対湿度75%,6ヵ月)の結果、バロスパースWは通常の市場流通下において、3年間安定であることが推測された。
ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、顔面蒼白、四肢冷感、血圧低下、チアノーゼ、意識消失、潮紅、蕁麻疹、顔面浮腫、喉頭浮腫、呼吸困難等があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。
消化管穿孔、腸閉塞、腹膜炎
消化管穿孔、腸閉塞、腹膜炎を起こすことがある
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 | |
| 消化器 | 排便困難、便秘、一過性の下痢・腹痛、肛門部痛・出血、悪心、嘔吐 |
| 過敏症 | 発疹、 |
バロスパースW 1.49円/g
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